2ntブログ

とうとう外伝配信開始です

お待たせしました♪
と、待っていてくださる方がいらっしゃるといいのですが・・・
第6巻<蝉時雨の庭外伝>の配信がスタートしました。

いままでのお話と違って、男性言葉・男性視点で書かせていただいた1冊です。
こちらのブログでストーリーをアップしていないはじめてのシリーズですので、お気に召していただけるかとても心配しています。
こちらのコメントでも、ツイッターでも、ぜひ皆様のご意見をお聞かせいただけたらと思っております。

配信先はこちらになります♪
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うるさい程に蝉時雨が響く夜に、祥子と長谷川が出会ったのは偶然ではなかった。ジャズライブの会場であるホテルの支配人のたくらみだった。地元から都内の閑静なホテルに単身赴任して一年足らずの支配人は、友人が主催するジャズライブに訪れた祥子に恋をした。しかし、小柄で一見がさつな中年男にしか見えない自分を知っている彼は、自ら祥子を口説くことはしなかった。祥子の好みのタイプである長谷川をけしかけ、彼に抱かせる場に立ち会うことで自らが満足する<寝取られ>の欲望を満たそうとしたのだ。切ない男の歪んだ恋を描いた蝉時雨の庭 外伝。(支配人 日比野治彦)
誰にも見られていないはずだった、蝉時雨の夜の祥子と長谷川の行為をただ一人見ていた男がいた、参議院議員高野篤秀。なによりも口戯に執着を持つ彼は、行為のあとの長谷川のものを躊躇わずに口で清めた祥子に興味を持つ。「彼女が欲しい」と手を尽くす高野に、支配人と長谷川はこう答えた。「先生が彼女に対してきちんと名刺を差し出して、乞われたらいかがですか?彼女に対してフェアに接すれば、限りなく先生の欲望に応えてくれるでしょう。不思議ですが、彼女はそういう女性なのです」と。その高野に祥子が与えた答えは・・・。ファンタジーを追い求める男達と祥子を描いた蝉時雨の庭 外伝第二弾。(国会議員 高野篤秀)
第1巻 オペラピンクのランジェリーに掲載された第二話蝉時雨の庭のスピンオフストーリー。祥子の虜になった男達を描いた初の外伝。

     第6巻表紙

次の7巻の準備が整っていなくて、少々焦り気味ですが・・・
そちらもがんばります♪
暑い夏、ぜひこの1冊で涼んでください。

iPhoneでも♪

以前にご案内をしたのですが
ようやくわたくしの電子書籍を
iPhoneやiPadで読んでいただけるようになりました

Macユーザーの皆様大変お待たせ致しました
お気に入りの配信先を覗いて
<加納祥子>で検索をしてみてください♪

宜しくお願いします

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初バナー♪

毎日最高気温が更新されるような過酷な夏になりました
皆様、体調は大丈夫ですか?

この度生まれてはじめてバナーを貼ってみました♪
こんなに長くブログをさせていただいていて
お恥ずかしいのですが(笑)

電子書籍を配信してくださっている
BookLive様へ飛ぶリンクになっています

お気に入りの配信先がまだ決まってらっしゃらなければ
ぜひ一度ご訪問なさってみてください

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日差しの眩しさに負けない
向日葵イベントがそろそろあちこちではじまります
無理なさらないように
でも、つかの間背の高い向日葵の影でキスするために
お出かけになってみませんか?

蝉時雨の庭外伝/国会議員 高野篤秀

そのホテルは、私の地元の老舗料理旅館が県の委託を受けて運営をしていた。
いま<私の地元>と言ったが、厳密には私の妻の地元だ。
大学生の頃、政治に興味を持ち選挙事務所の手伝いをしたのを契機に妻の父親である参議院議員に認められた。卒業と同時に秘書になり、義父のすすめで一人娘を妻とした。義父の死と共にその地盤を引き継ぎ、今は私が参議院の議員会館に一室を持つ身となった。
だから、正直に言おう。<私の地元>にはなんの郷愁も愛着もない。
なのに、そのホテルを愛用するのはなぜか。
私の後援会の主立ったメンバーのお気に入りだからだ。特に地元からの陳情や後援会の面々が上京する時は、元々県の持ち物だったこのホテルを利用する。仰々しく議員会館に押し掛けられずに親身に話を聞くのには、このホテルは最適なロケーションなのだ。
三期目の今、次の当選を確実にするために必要な装置として私はこのホテルを大切にしていた。ましてや、妻も死んでしまった今ではなおさらだった。

ーー(中略)ーー

ライトアップされた庭の先にある茶室の濡れ縁に思わぬものを見付けたのは、料理がほぼ終わりかけ、後援会の面々の話題が義父の昔話になったころだった。私が秘書をしていたころから何十回となく聞かされた話ばかりだ。空でも相づちが打てるほどに。
その瞬間の私の相づちには、本当に気持ちなどほんの数ミリも入っていなかったに違いない。
それは、茶室の濡れ縁を保護するために設けられたガラスの壁に手を突いて立ったまま腰を高く上げた女と、後ろから突き入れている男の姿だった。
庭の照明は建物の中を照らすようには出来ていない。なのに、中庭を向いた女の柔らかくゆれる大きな乳房と白い腰の丸みだけが白く浮かび上がって見えた。
声など聞こえはしない。男女の表情もわからない。
が震えるのだ、悦びを示すように白い乳房が。
「先生、これからも地元のためによろしくお願いしますよ」
「はい。もちろんです」
後援会長の力強い言葉に視線を引き戻される。床の間を背にしているのは私だけだ。あまり露骨に見ていて、目の前の重鎮達に気づかれてはいけない、と瞬間的に思った。
「お義父様は立派な方だった・・・」
目の前の3人の老人の繰り言がまたはじまる。
私はそれぞれと顔を見交わして会話をしているふりをしながら、少しずつ窓の外へと視線を移してゆく。
先ほどまで揺れていた白い乳房は、男の手に握りつぶされていた。男の腰は崩れ落ちそうになる女をその漲(みなぎ)りで支えているのだと言わんばかりに深く激しく突き上げる動きを繰り返している。男の姿は闇に溶けて、はっきり見えている訳ではない。女のまぁるく白い腰の輪郭がひしゃげることでそうとわかるだけだ。
私も男だ。もっと露骨で大胆なAVも見た事がある。なのに、わずかに開いた障子の隙間から見えるライトアップされた庭の向こうの男女の姿に、急速に刺激されはじめていた。
「それで、高速道路の整備の件は?」
「もう少しだけ待ってください。今は野党の動きがあって強引に進めるには少し無理があります」
「道路が通れば、過疎化も解決すると思うのだが」
義父の時代から変わらない地方の交通行政への過度な期待。
「おっしゃるとおりです」
私の顔が曇ったのを見てとった秘書が、言葉を次いだ。選挙のためには必要なパフォーマンスかもしれないが、今党内で生き残るためには不要な動きでしかない。上手に後援会を宥めてゆく秘書にうなずいて見せ、重鎮達に賛意を示すような振りをしながら、再び視線を障子の外に戻した。

座卓を挟んでいなければ、私はなんの言い訳もできなかっただろう。
明らかに私自身を猛らせていたからだ。

茶室の濡れ縁に女はゆっくりと崩れ落ちていった。
跪いた女のまだ快楽に喘いでいる口元に、男は女の中から抜き出したばかりの大きなものを当然のように差し出したのだ。
ここからでも滑光るのがわかるほど男女の体液にまみれたそれを、女は舌を差し出し躊躇なく受入れた。
照明の加減なのだろう。先ほど揺れていた乳房と同じほどに白い頬と長い黒髪が見えた。瞳を閉じてまだ硬度の残る男のものを喉奥まで含んでゆく。
男は女の頭に手を添えもしない。
何度かなまめいて紅い唇を先端まで往復させた女が、目の前の男を見上げ、ゆっくりと唇から清めたものを離していった。

誰なのだ、あの女は。あの女の口を私のもので思う存分犯したい。
目の前の光景に欲望が沸き上がる。抑えきれない。




     第6巻表紙2
最新刊の蝉時雨の庭外伝より、書き下ろしをした<国会議員 高野篤秀>からちょっとだけ皆様にお披露目です。
気になられたら、左のバナーから一度配信先を覗いてみてください♪

麦秋の候になってしまいました

春から一気に夏の陽気になったと思ったとたんの天候不順
皆様はいかがお過ごしですか?

わたくしは実は本業の仕事がSUPER HARDな状態になっていて
こちらのブログにも下びた広告が・・・(泣)
そして皆様ともご無沙汰をしていて誠に申し訳ありませんでした

そんなわたくしに代わり、
出版社様がなんとか上巻のみですが発刊にたどりついてくださいました
下巻は・・・わたくしが全く校正できないので・・・
本当にごめんなさい

ちょっといつとはお約束できないものの
下巻も必ず出しますのでお待ちいただけると助かります

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近況報告も兼ねて・・・出版のご案内でした