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初雪 10

「薫りも素晴らしいですね。祥子様の・・・これは香水などではないですね。男をそそる香りをこんなに溢れさせて」 
足先からパンプスを脱がせ カタン・・と床に落とすと、シェフは割り開かれた太もものストッキングの上の素肌に唇をそわせるのです。
「ストッキングを破く音があんなに響くとは思わなかった。そそられたよ、石塚のあの悪戯にはね」
山崎さんが右のパンプスを脱がせてつま先をねぶる・・・その脚に美貴さんの指が這うのです。
「そうですね 盛装した女性の、それもガーターストッキングをこうして破る。男が憧れる行為の一つですからね」 
このレストランに脚を踏み入れた時から続けられた羞恥責めに、潤わせ・滴らせてしまった蜜が・・・内ももにはしっとりとまとわり付いていたのです。
シェフの指は左脚のまだ無傷だったストッキングの内側を・・・ピリリ・・と破り、伝線の中に表れる白い肌に舌を這わせてゆくのです。
「美貴の用意したストッキングはシルクだろう。この高く響く音はそのせいさ。安物のストッキングじゃこんな音はしない。もったいないとは思ったが・・手触りだけでどうしてもしたくなってしまったんだ」
食事の間中ずっとわたくしに指を這わせ続けていた石塚さんは、いまは隣のテーブルでブランデーとチーズをゆっくり味わいながら、テーブルの上に饗されたわたくしを眺めていました。
「構わないさ。祥子さんのためなら惜しくはないさ。それにプレゼントなんていくらでも用意してある。一番似合うと思って用意したストッキングが、こんな趣向を生むとは思わなかった。うれしいよ」 
ピッ・・・とうとう右のストッキングも・・美貴さんの指で破かれてしまったのです。
「部屋のベッドの上でもいいが、こういう場所でというのも格別だね。美貴が言う様に営業時間中にこうしてみたくなる」

「いやぁ・・ぁぁ・・・」
もう誰もいないとはいえ、メインダイニングは通常の夜間営業時とおなじシチュエーションのままでした。
クラシックのBGMが流れ・・・フレンチを楽しむに相応しい照明と・・・わたくしたちの周囲のいくつかのテーブル以外には、すでに明日のためのグラスとシルバーがセットされているのです。
背後の窓の外には新年を迎える都市の夜景が宝石箱のようにまたたき・・・わたくしの身体の下には、ホテルのロゴがジャガードで織り込まれた真っ白なリネンのテーブルクロスが敷かれていたのです。
そのような場所で、テーブルの脚に両手を縛られ・・・3人の男性に両脚を割り開かれたはしたない姿を強いられていました。
今宵の為にと装った黒いシルクのドレスの裾は乱され、露になったガーターストッキングを無惨にも破かれ脚を指で・唇で・・・嬲られているのです。
「営業時間中だけはご容赦ください。こんな姿の祥子様がいらしたら、どなたも食事などなさらなくなってしまいます。それにこの香り・・・なによりも私が仕事になりません」
わたくしの足首は二人の男性に左右に開いたままで掴まれぴくりとも動かせないように押さえ込まれていました。
脚をねぶるために伏せていた身体を起こした3人の男性に・・石塚さんが加わり、半円形のテーブルを取り囲んでテーブルクロスの上のわたくしを見下ろすのです。

「この景色は、ん・・・祥子さん。箱根のあの姿以上ですよ」
美貴さんがポケットから携帯を取り出しました。
「どれどれ・・」 
石塚さんがグラスを手に覗き込みます。
「やめて・・・だめです・・美貴さん。やめてください」 
「ほぉっ、美貴は祥子さんを独り占めして、こんな姿をさせて楽しんでいたんですか」
箱根の宿で運転手に赤い縄で縛められ・梁に吊られて・・・着物をはだけられた・・淫らなあの写真に違いないのです。
「見ないでください」
山崎さん・石塚さんだけではなく、はじめてお逢いしたシェフの手にまで携帯が渡ってゆきます。
どんなお写真なのか、被写体となったわたくしはまだ眼にしたことがありません。
でも、あの夜の淫らさを思えば・・・お写真が粗く・不鮮明なものだからこそ・・・真実わたくしがあの時限りと晒した痴態を伝えてしまうに違いないのです。

携帯に群がった男性たちが離してくれたおかげで自由になった脚を、ようやく合わせ引き寄せたのです。膝をできるだけ身体に引きつけて・・折り畳んだのです。
縛められたままだったので、ドレスの裾まではもとに戻すことはできません。
白いテーブルクロスの上に広がる黒のシルク。その上にたたまれた白い脚を覆う・・破られ・伝線させられた黒のシルクのガーターストッキング。
「これもよろしいですが、いまの祥子様には敵いませんね」
ようやく携帯の画面から眼を引き離したシェフが、わたくしの姿に視線を戻します。
「ここまでしたら、もう一つ。こうしないとね」 
つかつかと近寄って来た石塚さんの手が、わたくしの首筋に回されます。
プチっ・・アップにした髪の下でスナップで止められたアメリカンスリーブの襟を外すと、右側の身頃だけを・・・Gカップの白い乳房が乳首まで露になるようにずらすのです。
「やぁぁぁぁ・・・」 
ホテルの高層レストランという日常空間で、纏っていたドレスを引きはがされ・・・白い肌を晒させられて4人の男性に視姦される。
気の遠くなるような羞恥がわたくしを襲いました。
「い・いですね。これは」 
ゴクリ・・男性達のつばを飲み込む音が聞こえます。
淫らな欲望に晒されている、解っているはずなのにわたくしの身体は・・・彼らの欲望をなおも煽るように・・・乳首をなお堅くしこらせてしまうのです。
ビーズの散りばめられたシルクに覆われたままの左の乳首さえ、ビーズの反射がくっきりと・・・はしたない姿をあらわにしていたのです。
身体を丸める様に引き寄せた脚が、白と黒とのコントラストを一層強めていたのでしょう。

「もう・・やめて・・許して」
4人の男性は言い交わしたわけでもないのに・・・おもむろにジャケットを脱ぎはじめます。シャツ・ネクタイ姿になった4人は・・・すでにスーツのパンツごしでさえわかるほどに・・・昂らせていたのです。
「写真を撮らせてはいただけませんか?」
シェフの無理に欲望を抑えた声が響いたのです。
「祥子さん。美味しいお料理の御礼にシェフにあなたの艶姿の写真をプレゼントしますか?」 
美貴さんがまた頷けるわけもない問いを投げかけるのです。
「いや、許して。お写真なんて・・だめです」
「だめだそうです。残念ですね」 
山崎さんが、また一歩わたくしに近づきました。
「シェフには別の御礼をしなくてはなりませんね」
美貴さんが乱れはじめたわたくしの黒髪が落ちかかる耳元に・・・次の責めを予告するかのように囁いたのです。 コメント
イタリアン
フレンチと思った店はイタリアンでした。
白ワインをのみ、ティラミスをデザートで頂きました。
今度は、家族がきたときに行こうと思います。
今日は会社のスタッフと一緒でした。

2006/03/18 23:14| URL | yamatan  [Edit]
(*ノノ) キャー
 じっくり、じわじわ、しんねり、むっつり。
責められたいですねぇ・・・・。
今度は何をされるのかな?

2006/03/18 23:55| URL | さやか  [Edit]
NoTitle
コメントありがとうございました。
まだ全部読みきっていないのですが
女性が書くとリアルですね。
またゆっくり立ち寄らせていただきます。


2006/03/19 09:05| URL | トッティ  [Edit]
こんにちは
 昨夜はコメントをお寄せ戴き有り難う御座いました。
 お礼申し上げます。

 こちらは櫻模様(のテンプレート)と物語がマッチして、とても好い雰囲気ですね♪
 わたくしの住む街は、あとひと月以上しないと櫻は見られませんので、ひと足早く春を満喫しております(笑)

 それでは、また。
 

2006/03/19 11:25| URL | エルム  [Edit]
こんちですw
コメントありがとうございますw
やっぱり同じテンプレートだとちょっと飽きるかなぁ・・・
とか思ったので、変えてみましたw

他の人も見てますのでw

2006/03/19 11:28| URL | よしちょ  [Edit]
ぐわー!www
肝心な事を書くのを忘れていました・・・
相互リンクをお願いしたいのですが・・・
おまちしてますw

2006/03/19 11:36| URL | よしちょ  [Edit]
桜の便り
そろそろ各地から桜のたよりが届く様になりました。
今日の風が花散らしの風にならなければいいのですが・・・。

yamatan様
レストランはイタリアンだったのですね。
きっと美味しかったのでしょう。
この次はご家族と・・・なんて 独りのわたくしには羨ましい限りですわ♪

さやか様
美貴さんたち三人は気心の知れた間柄なのですけれど
シェフが1人加わることで男性の間にも微妙な緊張感が生まれたようです。
遠慮がちになのか・・・競うようになのか・・・
どちらにしても責めはまだまだ続きます。

トッティ様
お越しくださってありがとうございます。
もっと短編からスタートしていただければよかったのですが
初雪はこの物語最長の長編になっておりますので、大変かもしれません。
お手数をお掛けいたしますが、宜しければ閑話休題/作品紹介 1に
今までの作のご紹介をしておりますので短編のものから
ゆっくりお楽しみになってみてくださいませ。
これからもよろしくお願いいたします。

エルム様
桜の遅い土地なのですね。
このブログも3月5日から夜桜にしたのですが・・・
気持ちだけでも春を楽しみにいらしてくださいませ♪

よしちょ様
いらっしゃいませ。
相互リンクの件、お申し出ありがとうございます。
ただわたくしの所はまだお引っ越しが完全でないため
いまリンクを設定していない状況なのです。
今少しお時間を頂戴したいのですが、いかがでしょうか?

2006/03/19 21:10| URL | 祥子  [Edit]
了解ですw
了解しましたw  お知らせしていただければw
お待ちしてますw

2006/03/20 18:25| URL | よしちょ  [Edit]
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