初雪 92
「美貴、もういいか?」山崎さんの声は迫り来る吐出の衝動に掠れていました。
「ああ、もう我慢できそうにない」
美貴さんの声も・・・同じだったのです。
「祥子さんこれで最後です。一緒に逝きましょう」
山崎さんが声と同時に腰の動きを一層早めました。
「あぁっ・・ぁぁぁん・・・いっしょ・・ぉぉ?」
「そうです。一緒です。逝くんです、祥子さん」
美貴さんも、わたくしの下になっているとは思えない腰遣いでわたくしを追い込みます。
「いぁぁぁ・・そんなに・・しちゃ・・だめぇぇ・・・」
「逝くんです!祥子さん。感じやすい乳首を酷くしてあげよう。好きだろう、さぁ逝きなさい!」
「・・はぁぁぁ・・・ひいぃぃぃ・・・あぁああぁ・・だぁぁめぇぇ・・ん・・ん」
右側の乳首を石塚さんが甘噛みし・・・舌先で舐ります。
「祥子様、逝ってください。祥子様の逝き顔を見せてください」
望月さんは、たふたふと揺れるはしたない左の乳房に10本の指を食い込ませて・・・舌が・・あぁ・・乳首を苛むのです。
ぐちゅ・・みちゅ・・・くちゅ・・・ちゅぷぅ・・・
わたくしの身体の4カ所から淫らな水音だけが響き続けるのです。
そして・・・わたくしを狂わせる4人の男性の責めに堪え切れない・・喘ぎだけが・・・。
「ぁぁ・・あぁぁぁ・・・いくぅぅ・・・」
「逝くんです!祥子さん」「いくぞ!!」「いけ!」「逝ってください」
「はぁぅぅぅ・・ぁぁぁぁ・・・いっ・・くぅぅぅぅ・・・」
4人の男性の声に煽られ・蜜壷とアナルの奥深くを真っ白な精液で染め上げられながら・・・わたくしは気の遠くなるような絶頂を極めたのです。
「祥子様、大丈夫ですか?」
冷たいおしぼりがわたくしの額に押し当てられました。
「ぁ・・ありがとう」
わたくしの身体には、ふかふかで真っ白なバスローブが掛けられていたのです。
「起きあがれますか?」
肩に手を添えてくださる望月さんに後押しされて、わたくしはベッドの上に半身を起こしました。
「さぁ、袖を通してください」
腕を上げることさえぐったりと感じるほどに、疲れ切っていることがわかりました。
意識を失う寸前に美貴さんと山崎さんのお二人から体奥に浴びせられた精は、既に出来る限り清められていたのです。
ベッドエンドの壁一面の鏡の前には、いまは何もなかったかのように静かにカーテンが下ろされていました。
「いま、何時なのかしら?」
「そろそろ7時です。朝日をご一緒に見たいと、皆様となりのリビングでお待ちです」
えっ・・・もうそんな時間?
「わたくしそんなに・・・」
望月さんも、もうソープの香りを漂わせたバスローブ姿になっていました。あのまま長い時間1人で気を失ったままだったなんて・・・
「いいえ、ほんの30分ほどです」
「・・・・30分」
ほとんど一夜を徹して・・・わたくしはこの方達に愛され続けていたのです。
「祥子様、明日はなにかご予定がございますか?」
改まった感じで望月さんが質問をなさいます。
「いいえ、特には」
この方達とご一緒した翌日は、とても普通にはいられないのはわかっていました。余韻を冷ますために必要になると思い、予定は入れていませんでした。
「それではお帰りが少し遅くなっても構いませんか?」
「ええ」
たしかに、少し眠りたかったのです。温泉でこの身体を清めて・・・このまま・・・できれば彼の腕の中でぐっすり。
「わかりました。ではそのようにさせていただきます」
コン・・コン・・ベッドルームのドアをたたく音がします。
「今日は晴天ですからきっと綺麗です。さぁ、参りましょう」
わたくしは望月さんに手を取られて、お三方が待つリビングに向かいました。
「やぁ」
そう微笑む石塚さんの向こうに、ちらちらと舞う今年最初の風花を光らせて・・・雲海から輝く太陽が・・・眩しく煌めいておりました。
祥子からの手紙ー10
ほんの少しレモンを絞ったミネラルウォーターのグラスを手に
わたくしは4人の男性に囲まれて、今年はじめての日の出を見つめていました。
すっかり登り切ったお日様を眩しげに見やると
激しい一夜の後
お三方は言葉少なにわたくしとキスを交わし
それぞれにゲストルームへとつかの間の睡眠を取りに向かわれたのです。
わたくしは・・・この方達に心の内を読まれていたのでしょうか。
望月さんの腕に抱かれて、メインベッドルームで眠ることができました。
別荘を出たのは結局翌朝でした。
いまは望月さんの運転するセルシオがわたくしだけを乗せて
東京に向かっているところです。
皆様は、結城さんの運転する車でご一緒に戻られるとおっしゃっておりました。
最後の一日と、帰り道での出来事は
また機会がございましたらお話させていただきます。
いまは・・・望月さんごめんなさい。
おねがい すこし まどろませ・・て・・・
-
一番乗り!
ステキなラストでした。
雲海から輝く太陽・・・言葉の少ないキス。
楽しい時間を過ごした後は、
微笑みと抱擁があれば十分です。
美貴さんともしばらくお別れですね。
出番が無い間は、さやかのポケットにしまっときます。
2006/06/13 18:11| URL | さやか [Edit] -
さやか様
ありがとうございます。
微笑みと抱擁♪そして素敵なキス。
本当に女性はそれで満たされるんですよね。
ご満足いただけてほっとしております。
次の物語まで・・・しばしのあいだお待ちくださいませ。
2006/06/13 21:18| URL | 祥子 [Edit] -
こんばんは。
お疲れ様でした。
誰がだれやら、何がなにやら分からなくなるような、強烈なフィニッシュだったですね。
そして最後に望月さんの腕の中での、満ち足りた眠り。
祥子さんも満足だったでしょうが、望月さんは、その腕の中に祥子さんをサポートして、四人の方々の中で、一番幸せだったのではないでしょうか。
お三方もしゃれたプレゼントを・・・
--おねがい すこし まどろませ・・て・・・--
余韻の残る素晴らしい一行です。
2006/06/14 20:42| URL | masterblue [Edit] -
masterblue様
ありがとうございます。
4人の男性と一緒にわたくしを責めていらしたmasterblue様も
充分ご満足いただけましたでしょうか。
全てが終わった後のベッドを望月さんに譲られたのは
あの方達の愛情なのか・・・それとも大人の男としての余裕なのか。
ただ一つわかったのは、
わたくしはあの方達に大切に可愛がっていただけている、ということだけです。
長い物語にお付き合いいただきありがとうございました。
これからもよろしくお願いもうしあげます。
2006/06/15 00:56| URL | 祥子 [Edit] -
祥子さん、こんにちは。和巳です。
まずはじめに、
前回の私のコメント(「黒衣の情人」」)、祥子さんに対する私の思いのたけをぶつけさせて頂きました。
しかし、
もし不愉快だったり、祥子さんのブログに相応しくない内容であれば、ご遠慮なく、削除して下さいね。
「初雪」。
加納先生、力作の長編。じっくりと堪能させて頂きました。
読むのはもう何度目かです。
全編に渡って、抜き所満載ですね(失礼!)
どの作品もそうですが、
この作品でもまた、祥子さんの淫らな女心に溢れている・・・。
いつも通りの官能のファッション・・・。
複数の男たちに好きに弄ばれる女(祥子さん)の肢体・・・。
カーセックス、露出もテーマですね。
そして、淫らなゲームを強いられ、アナルを犯される女・・・。
特筆すべきは、望月さんの複雑な嫉妬心。
その描写が秀逸だと思いました。
望月さんの気持ちが手に取るようにわかります。
自分の好きな女が自分の目の前で他の男たちに弄ばれる寝取られの悔しさと、それに相反するそんなシチュエーションにどうしても感じてしまう官能感・・・。
そんな望月さんの存在がこの作品では大きく、また、光ってます。
「黒衣の情人」では、長谷川さんが、祥子さんへ、自分のモノにならないかと提案していますが、その気持ちも男なら当然のこと。
こんないい女を我がものにしたい。
我がものにして、たっぷりと楽しみたい・・・。
それが男の人生の楽しみ、その極み・・・。
女性も性に対して貪欲ですが、男もまた、貪欲・・・。
この作品、私は、勃起したペニスを撫でながら、射精を最大限に我慢して、読ませて頂きました。
長く、じっくりと深く深く、祥子さんを味わい、感じたかったからです。
その淫らな体と唇・・・。
そして、その求める女心を・・・。
・・・。
私は射精の時を迎えた。
私は自分の怒張し、血管の浮き出た男根を女(祥子さん)の口にあてがい、強く中へ捩じ入れた。
その途端、我慢の糸が切れた。
私はその柔らかな口の中へ、思い切り、我が精魂を放った。
女の喉奥で、ごくりごくりと精液を飲み込む音がした・・・。
最後はこんな感じで一人射精しました・・・。
余談ですが、
いつも添えられる「祥子からの手紙」、いいですよね。
その後の事情が付け加えられることによって、よりいっそうリアリティが増します。
いつもながら、長くなってしまってすみません。。。
それではまた!
2016/01/23 12:31| URL | 和巳 [Edit] - 和巳様
-
初雪にもコメントを頂戴しありがとうございます。
和巳様のブログにもうかがいました。
お元気でご活躍の様子。
とても嬉しいです。
いつでもこちらにお越しください。
和巳様のコメント楽しみにしております。
2016/01/30 13:43| URL | 加納 祥子 [Edit]
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