ジューン・ブライド 2
メールの発信者は・・・トモくんでした。年末もつかまらないし、ずっと祥子さんに逢ってない。
あと、何日待てばいいの?
早く祥子さんを抱きたいよ。 トモ
確かに彼からは何度もメールをもらってはおりました。ですが・・・紅燃える箱根の宿から帰ってからは、とうとう一度も逢っていませんでした。
メールからは、26歳の男性らしい直截的な欲求が押し寄せてくるようです。
ごめんなさい。さっきはじまったばかりだから・・・
1週間は逢えないわ。
わたくしも、トモくんには逢いたいのよ。
ほんとうにごめんなさい。 祥子
17歳年下のセフレ。
プライベートなことはなにも知りません。若さゆえの情熱に翻弄されて・・・淫楽に溺れる一時を共に過ごすだけの関係。
あの若さ・あの優しさ・あの気迫。
わたくしとの関係だけでなく、当然若くて可愛い恋人に不自由することはないにちがいないと思っておりました。
束縛することも、されることもない・・・関係。
ですから互いに一歩引いた冷静な関係を保っていたつもりでした。
逢うだけなら時間は取れるの?
セックスしたいって言わないから。
トモ
すぐに返信されて来たメールは、意外な内容でした。
こんなこと、初めてだったのです。
逢ってしまいさえすれば・・・あとはどうとでもなる、彼がそう思っているのかもしれないということは考えられました。
同時に、ここまであのトモくんがいうのです。
なにか話したいことでもあるのかもしれません。逢って、お酒なり食事なりを一緒に楽しみながらゆっくり話しをすれば、それで満足してくれるかもしれない・・・とも思ったのです。
そう。それなら、お食事かお酒でもご一緒する?
明後日の19:00に。場所は任せるわ。
祥子
うん。ありがとう。
場所は後でメールする。明後日の7時だね。
早く逢いたい。 トモ
口実として口にした<月のもの>のことが本当だとしたら、一番セックスすることのできないタイミングにあたる日を約束の日に選んだのです。彼の返信に少しだけ・・・不安は憶えましたが、仮に強く出られても拒否するだけのカードは揃いました。
少しだけ安心すると、あの快活な年若いセフレと数時間を過ごすことが待ち遠しくなってきたのです。
約束の日、トモくんが指定してきたのは老舗のおでんやさんでした。
都内でも雪がちらついた底冷えのする一日は、あたたかなお酒とお料理を一層恋しくさせたのです。
「ごめんなさい。待たせてしまったかしら。」
わたくしが、そのお店に到着した時には、彼はもうカウンターでビールを片手に大根のおでんをつついておりました。
「祥子さんだぁ。ひさしぶり。」
まだ冷たい外気をまとったままのわたくしを見つめる彼のまなざしは、想像よりも落ち着いて・・・でも熱のこもったものだったのです。
-
26歳という若さには憧れはするけれど、あの頃に戻りたくはない。今ようやく祥子さんと巡り会えたのだから…。
さてこれから彼はどうするのだろう。
eromaniaならKISSしたいけれどな…。
2006/06/15 22:19| URL | eromania [Edit] -
eromania様
大人な雰囲気のシックなお店で
いきなりキスなさるの?
ふふふ さすがにeromania様ですね。
2006/06/16 12:02| URL | 祥子 [Edit] -
17歳年下なんですか・・・
世の中こういう関係のヒトいっぱいいますからね。
出会いってあるんですよねw
2006/06/17 11:25| URL | よしちょ [Edit] -
よしちょ様
そうですね。わたくしも最初はちょっとした好奇心からでしたでしょうか。
まさか1年を越すお付き合いになるとは思ってもみませんでした。
どちらかが飽きたらそれで終わり。
そういう関係でもありますからね。
2006/06/17 15:48| URL | 祥子 [Edit]
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