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夢のかよひ路 45

「ああ、い・や・・・」
もしかしたら着物も、そしてこの桐の下駄も駄目にしてしまったかもしれません。玄関には、男の方達がフェロモンだとおっしゃるわたくしの匂いが、生けられた山百合の香りにも負けないほどに漂っていたのですから。

もうあのローターの終わることのない振動は止められておりました。
「1人で立てますか?ここで縄を解いてしまいましょう。」
「いやぁっ」
わたくしは、涙の浮かんだ瞳を上げて首を横に振ったのです。
もうこれ以上は・・・。なのに望月さんはここまでわたくしを追いつめて、玄関先でなお・・・辱めようというのでしょうか。
「大丈夫です。もうお仕置きは終わりです。そんなに辛かったですか。」
わたくしを腕の中から解き放ち、1人で立たせると後ろ向きにして胸縄からほどきはじめたのです。
「温泉の掛け流しの音が聞こえますよね。上がって右に行った突き当たりが湯殿になっています。ここで解いてさしあげますから長襦袢姿で、先に行って入っていてください。」
しゅる・・しゅる・・と赤い縄はまるで意志をもっているかのように解けてゆきました。わたくしの腕は自由になりました。長時間の緊縛と緊張に、ほんの少し両手が痺れているようです。
「もう少しだけこちらにいらしてください。」
望月さんは、わたくしを濡れていない玄関の中央まで進ませたのです。そして・・・
「これを持っていてください。」
彼が差し出したのはずっと帯に挟んであった玩具のコントローラーでした。
わたくしを幾度も絶頂に追いやったその装置を委ねると、望月さんは後ろに回ってほおずきの柄の半幅帯を解いたのです。帯はわたくしの足下に蛇のように落ちてゆきました。望月さんは帯を器用に手繰ってまとめてゆきます。

「こちらを向いてください。」
わたくしは、望月さんが背後にいるうちに左手で簡単に胸元だけを掻き合わせておきました。右手も本当は襟元へと向かわせたかったのです。でも、預けられたコントローラーのコードが入り込んでいる、合わせられた着物の裾から遠くへは手を上げる勇気が出ませんでした。
伊達締めに手を掛けようとしていた望月さんは、中途半端な場所に留まったままのわたくしの手に気がついたようでした。
「失礼いたします。」
不意にわたくしの前に膝をつくと、着物の前裾をくつろげたのです。
「いやっ・・ぁぅっ」
わたくしの抗いの声にも、彼は動きを止めませんでした。着物の裾を伊達締めに挟んで止めると、わたくしの股縄から卵形の玩具を取り出したのです。
「これで、もう大丈夫ですよ。祥子さん。」
コントローラーごと玩具をわたくしの手から受け取って、先ほどの帯の隣に並べます。
望月さんの手は股縄を解きにかかっていました。
縄止めしたところは腰骨に丸く掛けられた縄を少し引くようにして、やがて・・しゅる・しゅる・・・と括ったときの何分の一かの時間で解いてゆきます。
「あぁっ・・・」
声を出してはいけない、と思っていました。それでも、ぐっしょりと潮と愛液で濡れた縄と結び目が、真珠から花びら・・そして姫菊から引き離されてゆく瞬間に、はしたない声が漏れてしまいます。
「この縄は、僕の宝物ですね。」
ねっとりと・・半濁した粘液をまとわりつかせた縄瘤を望月さんは見つめて呟いたのです。
「だめ・・そんなもの・・だめです。」
「この結び目はもう2度と解けないでしょう。この縄は祥子さん専用です。あの方達にはあなたの蜜をまぶしたランジェリーを差し上げているのでしょう。ですから、これは僕にください。」
望月さんの目は真剣でした。と同時にわたくしは気付いたのです。
わたくしの恥ずかしい痕跡の残ったランジェリーをお三方の手元にお渡ししたのは、いずれも望月さんのいらっしゃらない時のことでした。なのにご存知だということは、あからさまではないにしてもあの3人の方達の間で何度か話題に出た・・・ということなのでしょう。
わたくしは、もう望月さんの願いを退けることなんてできませんでした。
俯いて胸元を押さえて小さく首を横に振るしか・・出来なかったのです。
その間も望月さんはてきぱきとわたくしの着物を・・・伊達締めを解き、腰紐を解いて・・・脱がせてゆきました。 コメント
また始まりそうな情景に心が動きます。(^^)


2006/11/13 06:34| URL | melto  [Edit]
 Sさんぶりを発揮していた望月さんも
いつものお顔に戻ったご様子ですね。
でも、それもひと時なのかしら
せっかく遠い所まで来たのですから
もう、後はしっぽり・・・
ただただ濡れて居たい様な気もいたします。

2006/11/13 07:44| URL | さやか  [Edit]
うーん、腰が甘くなってきます。
縄を解かれる時の、あのしゅるしゅるとした感触が何故か好き!蘇ります。
そしてふたり、ゆっくり温泉に浸る…、良いですね!
鮮やかな青空ですが、ずいぶん寒くなってきました。漸く夏風邪が完治したので、仕事の前にインフルエンザの予防接種を受けようかと。弱った喉は大事にしないと…。
祥子さんもお忙しい事でしょう、お身体には気をつけられて!

2006/11/13 08:46| URL | るり  [Edit]
澄んだ青空が広がっていますね。
雷・雨・曇り空・強風・・・激しい天候の変化があった週末明けなので、ことさらこの穏やかさにほっといたします。
昨日は富士山が頭を真っ白にした姿を見ながら帰ってまいりました。今年は冬が早いですね。

melto様
ふふふ・・・また・・というのがどんなコトなのか(笑)。
それでも、まだ終わりではありませんの。だって望月さんは満足してないのですから♪

さやか様
『いつもの望月さん』ですよね。
皆様はどちらの望月さんがお好きなのでしょうか・・・。
もしかしたらSの望月さん?などとつい思ってしまうこのごろです。
この後は、彼はどちらを選ばれるのでしょうね。

るり様
わたくしは、旅先で逢った姪っ子のインフルエンザ(彼女も予防接種で発病したようなのですが)をうつされてしまったみたいです。
この時期どうぞ、ご自愛くださいませ。
温泉・・・ここはいったいなんなのか・・・あんなことをして誰も出てこないということは、きっとプライベートな施設なのだと思うのですが。
あたたかくて、滑らかなお湯にわたくしもゆっくり浸っていたいです。


2006/11/13 11:31| URL | 祥子  [Edit]
お風呂場で何が待ってるのかしらん♪
こんな時間なのに・・・読んでると、濡れてきちゃう・・・(恥)
(/(エ)\)キャー

2006/11/13 14:40| URL | かなみ@管理人  [Edit]
判りますよ、それでこそ望月です。(^^)
もっともっと祥子を甚振り、快感に酔わせ、人には見せられない羞恥にわななく姿をたっぷり見せてもらいます。(んふ




2006/11/13 16:30| URL | melto  [Edit]
夕方からまた一段と寒くなってまいりましたね。
いよいよ<冬>スタートでしょうか・・・

かなみ様
お風呂場でいけないことをなさった経験がおありなのですね、かなみ様ったら♪
もしかしたらお風呂に入るだけのことかもしれませんのに・・・(なんてわけないですよね(笑))。
かなみ様にそうして感じていただけて、とても嬉しいです。

melto様
melto様にとっては、望月さんは・・・Sな男性なんですね。
でも、彼は優しいですからきっとわたくしを甚振るなんてなさいませんわ。きっと・・もう。

2006/11/13 19:24| URL | 祥子  [Edit]
あらっ!?
インフルエンザうつされちゃったんですか?
今年の予防接種は副作用が多いらしいですが。
大丈夫~?
おだいじに・・・

2006/11/13 22:41| URL | 柏木  [Edit]
柏木様
ありがとうございます。
ちょっと・・・それ以外にもあってしんどいままですが
できるだけ早く復帰しますね♪


2006/11/14 10:42| URL | 祥子  [Edit]
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