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SnowWhite 45

この素材のものは、最近ほとんど見かけません。昭和40年から50年ころには、わたくしも祖母に良く縫ってもらっていた懐かしい着物です。
いまでは、ポリエステルや絹地の着物が沢山出回っているのですっかり影を潜めているのでしょう。
それでも、フォーマルなお出掛け着ではなく普段着のように気軽に着こなすのには、暖かく最適なお着物だと、わたくしは思っておりました。
お湯をいただいて昨日の残滓を全て洗い流して、髪を昨晩のように結い上げてお着物をまといました。
いつものように、普段のランジェリーは一切まとわずに、それでもウールの着物はわたくしの身体をほんわかと暖かく包んでくれたのです。
昨晩のナイティとランジェリーは、わたくしが持って帰ることにいたしました。
この次高梨さんとお逢いする時に、お持ちすればいいでしょう。

元旦のお膳を準備しなくてはいけません、一緒に用意されたいた羽織を手にしてわたくしはキッチンへと向かいました。
白雪は、昨晩はとてもいいコにしていたようです。
キッチンの木製の柵を悪戯した様子もなく、柵のこちら側はきれいになったままでした。
それに、リビングはすでに高梨さんの手でお掃除がされているようでした。白雪が歩き回ったなら白い毛が散っているだろうと思っていましたが、リビングの床もテーブルもとても綺麗になっていたのです。
食事を終えたら、初詣に行こう。
高梨さんはそうおっしゃっていました。たしか、最寄りの神社でも歩いてゆくのにはそれなりの距離があります。車を運転していただくには、お酒を召し上がっていただくわけにはまいりませんでした。
形ばかりのお屠蘇だけを用意して、お煎茶の支度もします。
お雑煮のお野菜を切って・・・今日は大根と人参と小松菜とかしわ、そしてごぼうのささがきを少し・・・それぞれにゆがきます。
柚の飾り切りをつくって、お餅を3つ焼きました。
昨晩準備したおせちの祝い肴を、白磁の大きなパーティトレイに少しずつ盛りつけてゆきます。
まめに・数々・立つ様に・・・黒豆と数の子と田作りトレイの中央に、花の形の紅白の酢蓮とともに飾ります。
右には小鉢に盛ったお野菜の煮付け、鮪の昆布巻き、くわいの煮物。左には栗きんとん、紅白のかまぼこ、芝えびを擂って作った厚焼き卵、伊達巻き・・・。
各々の取り皿と、祝い箸を用意してテーブルに並べます。
焼き上がったお餅とお雑煮の具を器に盛って、お出しの火を止めてわたくしは高梨さんを呼びに玄関へ向かいました。

「おっ、似合うね。」
カシャ・・ カシャ・カシャ・・
ウールの着物の上に割烹着を付けたままでつっかけで玄関を出たわたくしを、いつ持って出たのでしょう。高梨さんのカメラが捉えるのです。
わん・・わん・・・・
白雪の声が随分遠くから聞こえます。いったいどんな遊びをしていたのでしょうか。
「もう、こんな格好を撮らなくたって。」
カシャ・・ カシャ・・ 
「いや、なかなか撮れないからね。こんな姿は。」 コメント
よかったです。
内容以前に・・・更新があってホッとしました。


お着物・・美しいでしょうねぇ・・
私は一人では着た事はありません・
それも・・・結婚式と成人式くらいでしょうか^^;;

2007/04/01 18:41| URL | トン  [Edit]
昔風のお正月
 祥子様
 お身体の具合如何でしょうか。ひょっとして,コメントをごらんになって,ご無理をされたのでは……。もし,そうだとしたら申し訳なさでいっぱいです。本当に無理をなさらないで下さい。
 元旦。着物姿に割烹着。そういえばずいぶん昔祖母がそんな姿で,正月の朝の支度をしてくれていた様な……。懐かしい思いに浸らせてくださいます。高梨さんもそんな郷愁にかられて祥子様のお姿をカメラにお撮りになったのでしょう。
 お正月の朝の献立も昔風にきちんと用意がしてあってなんだか本当に「日本のお正月」という気がいたします。
 この後は,初詣。なんだかうらやましい限り。祥子様にとって、元旦はこのまま,平穏に過ぎていくのでしょうか。
 それとも,その着物姿が……。

2007/04/01 18:45| URL | オーバーチュア  [Edit]
お待たせしました
トン様
お着物は、半幅帯だったりすると意外と簡単に着る事ができるものですよ。
今年はウールのお着物なので・・・昨年の美貴さんたちとご一緒の時のような美しい雰囲気というよりは、なんとなくふんわりと暖かい感じがしているかもしれません。
いまは気軽なものも沢山ありますから、ぜひ試してみてください。

オーバーチュア様
お気遣いありがとうございます。
いえ、大丈夫ですよ。
日本のお正月・・・ほんの数年前までこんな感じでしたよね。
いつのまにかコンビニやスーパーが元旦営業をするようになってこんなお正月がなくなってしまって(笑)。
ちょっとタイムスリップするような気分を味わっていただけたら幸いです。

2007/04/01 20:32| URL | 祥子  [Edit]
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