朝早くに
陽差しだけはもう夏を思わせる朝山間にある花の寺にあの女性を誘った
どれほど早い待ち合わせでも彼女の表情が曇っていたことはない
しなやかな黒髪に少しシャンプーの香りが強く感じられるくらいだ
紫陽花の時とは趣きが違うのね
山の影が花に落ちるほどに早い時間なのに
微笑む彼女の濡れた唇を見ただけで
私のワークパンツの中は昂りはじめてしまう
本堂は花叢を越えた遥か彼方
目線までの高さで整えられた色とりどりの茂みの向こうに
彼女を連れて行ってそのまま犯したくなる
この山の神への捧げものだといえば
許してもらえるに違いない
これほどに艶やかで真っ白な女体なら
詣でた本堂にはこう書かれてあった
<煩悩は捨てなさい>
私は緋毛氈の上で
ひやしあめを美味しそうに口にする彼女を見て思う
<生き観音を信仰して何が悪い>と
モデルの作られたような美を見続けた後
彼女に会うとしみじみとそう感じる
しっとりと心と身体を癒し男を天国へ誘う
なにひとつ作り物などないこの女性しか私を救えないと
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2013/05/20 21:44| | [Edit] -
シャンプーの香りは、”女”を感じさせますね。
>生き観音
初めてきいたことばですが、語感がすごくよ伝わってきます。
(*^^)v
祥子さんの造語?^^
2013/05/21 06:20| URL | 柏木 [Edit] - 柏木様
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そうです♪ 造語です(笑)
最初は生き仏としようかと思いましたが
仏では色っぽくありませんでしょう?
なので急遽つくってみました。
仏教関係者の皆様からはお叱りを受けそうですが
どうぞお許しください。
2013/05/21 09:15| URL | 祥子 [Edit]
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