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陽がふたたび昇るまで

歴史のある洋館の内装は丁寧な保存にも関わらず疲弊していた
建築当時の記録を残しそのころのまま復元する
僕にとってもなによりも難しくやりがいのある仕事が巡ってきた

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全ての部屋を調査し
使われていた壁紙や腰板の記録を残し再現をする
ほとんどの部屋の工事は薔薇のライトアップのイベントまでに
ようやく終えることが出来た
暗い二階の部屋から見下ろす庭園は
昼間の繁華街かと思うほどに人で溢れかえっている

     1205207638.jpg

あの女性をここに呼び寄せたのはまだわずかに明るい時間
いま彼女は全ての内装を取り払われたこの2階の部屋の
アンティークな椅子に拘束されている
ランジェリーとハイヒールだけの姿で

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僕の耳元には4つの玩具の出す微かな振動音と
口枷の内側で抑え込んでも艶めく彼女の喘ぎが聞こえる
拘束されているだけきっと身の内に快楽を溜め込んでいるだろう
重量感のある椅子が彼女のおののきに合わせて
時折かたかたと鳴る

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あと少し このライトアップのイベントが終わるまで
僕も心の中のS性を閉じ込めておくから
外の人たちが居なくなるまで
そこで膨れ上がる悦楽にもだえておいで
この洋館で日が昇るまで
祥子の声が枯れてしまうまで
逝き果てさせてあげるから

コメント
夜の洋館に薔薇・・・。
吸血鬼が出てくるのかと思いましたよ。
^^;

2013/05/26 07:51| URL | 柏木  [Edit]
柏木様
そうですね(笑)
まさにヴァンパイアの居城に相応しい
たたずまいの都内の名所です

吸血鬼はおいでにならなくても
たくさんの一般の方がおいでになる庭を見下ろす部屋で
こんないけないことをする
長谷川様がいるだけでも・・・素敵ではないですか?

2013/05/27 09:52| URL | 祥子  [Edit]
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