ジューン・ブライド 18
わたくしの・・・どちらかといえば豊かな漆黒の茂みは、花びらを守る丘から姫菊のあたりまでをいつもやわらかにカールしたヘアで覆っていたのです。なのに・・・いまはまったくその柔らかな茂みはなく、ぽつぽつと伸びかけたトモくんの髭のような芽吹きが、白から鴇色へと変わってゆく柔らかな皮膚に散りばめられているだけだったのですから。
「どうしたの これ」
トモくんは立ち上がると、わたくしの身体を起こし・・・正面を向かせたのです。
「見ちゃ・・・いや・・・」
わたくしの声は、羞恥に掠れておりました。
「自分で したんじゃないよね。祥子さんがそんなことするわけない。誰にさせたの? ねえ、祥子さんのここ誰に剃らせたの」
トモくんが初めて見せた嫉妬でした。
17も年上の女が、自分だけを相手にしているとは思ってなかったとしても、彼に許している以上の行為をさせている相手がいるとまでは・・・思っていなかったようでした。
「あなたの知らない人よ」
わたくしは精一杯冷静を装った声でたった一言、言い放ちました。
そう、彼にはもうわたくしに嫉妬をする資格などないのです。逢っている時だけの恋人、そんな都合のいい謳い文句で続けたセフレという関係は、トモくんの結婚で今日でピリオドを打つんですから。
「あうっ・・・」
なんの予兆もなく、トモくんはわたくしをその場に押し倒したのです。縛められた両手が身体の下敷きになる痛みと、無遠慮に花びらに押し込まれた中指にわたくしはうめき声を上げてしまったのです。
「何をするのっ・・・」
わたくしの身体はこれまでの彼との行為ですでに充分な蜜をたたえていたのです。トモくんの中指はずぶずぶと進んで・・・同じ様に唐突に引き抜かれました。
「生理も嘘だったんだね。」
はしたない蜜に濡れそぼった中指を水槽の青白い光に晒すと、くちゅ・・・ トモくんは口に含み指の根元まで咥えて・・・透明な愛液をねぶりとったのです。そして、押し倒されたままのわたくしの隣に仁王立ちになりました。
「ここを見られたくなかったからか?」
トモくんの足が・・・わたくしの茂みのない太ももの狭間を・・・踏みつけました。
「うっくっ・・・そうよ。あなただけじゃなくて、誰にも見られたくなかったわ。」
彼の足裏にもちくちくする感触は伝わっているでしょう。なのにそれを楽しむように、ぐりぐりとわたくしの柔らかな丘を踏みにじるのです。
「その変態野郎だけってことか?」
わたくしの身体の上にあった足を・・・太ももの間に強引に割り入れると、今度は反対の足で左の乳房を踏みつけるのです。
「はぁぅっ・・・言ったでしょ。誰にも、よ。」
Gカップの乳房は柔らかく流れはするものの・・・圧倒的な質量でトモくんの足裏の蹂躙を受け止めておりました。
痛みは身体の芯を僅かに到達するころには快感に色を変えるかのように走り・・・トモくんの足の下で乳首は鴇色に堅くなったままでした。
「ご主人様が出来たから、僕はもう用無しってことか?」
左足をわたくしの右脚を広げさせる様にして戻すと、今度は先ほど無毛の丘を踏みしめていた脚で右の乳房を踏みつぶしたのです。
「あぁっ・・・ちがうわ。関係ないわ。」
足の親指と人差し指で・・きりきりと乳首をしめつけるのです。力加減のできない足指は、わたくしの感じやすい身体を苛むのです。
「ひぃぃっ・・・やめてっ・・」
トモくんは乳首を摘んだままの足で、今度は踵をやわやわとした乳房に埋め込もうとするようにぐりぐりと押し込むのです。
「違わないだろう。そいつにはここをこんなにさせるくせに。」
限界まで乳首を摘まみ上げたところで足指を離すと・・・またちくちくと萌え出たばかりの丘を踏みつけるのです。
「あっ・うっ・・ぅぅ・・・ちがう・・わっ・・・」
こんなに・・憎しみをぶつけるかのような・・・男の力で押さえつけるような・・・仕打ちをトモくんがするとは思わなかったのです。痛みに言葉はうめきに代わり・・どう伝えても・・彼には届かないのかと・・絶望しかけたのです。
わたくしの眦を・・・つうぅぅっと涙が流れてゆきました。
「ねえさん、着いたよ。」
森本さんがわたくしの肩を軽く揺すっておりました。
-
祥子様
もう200話になったのですね。
おめでとうございます。
毎日・毎日の積み重ね・・・感服いたします。
もう7月になってしまいました。
浴衣を着て花火を見るなんて季節なんですねえ。
こちらの背景は変わるのでしょうか?
楽しみにしております。
ええ・・・桜草にとってはこちらにお邪魔出来るのが毎日の励みですから・・・・。
2006/07/01 09:58| URL | 桜草 [Edit] -
桜草様
ありがとうございます。
無事昨日200話をクリアいたしました。
msnとは違って、作品紹介あり・・・プロフィールありの構成ですが
お楽しみいただけるならうれしいです。
テンプレートもそろそろとは思っておりますが
鎌倉をご一緒している森本さんに免じて
あとすこしこちらで行こうとおもっています。
次は・・・・楽しみになさっていてくださいね。
2006/07/01 12:59| URL | 祥子 [Edit] -
祥子さん、こんにちは。
トモ君は、嫉妬に駆られ、実力行使ですか。
一途なんですね。若いっていいなぁ・・・
いじいじ、うじうじと祥子さんがいたぶられるのを期待していたのですが。
嫉妬、いいですね。相手をひたむきに想い、自分だけのものにしておきたい。トモ君に嫉妬され、前後の見境もなく突撃された祥子さんは、果報者です。
「ア、そうなの」と、あっさり許されたら・・・
2006/07/01 15:14| URL | masterblue [Edit] -
masterblue様
masterblue様はもっと違う展開をご想像だったのですね。
トモくんも・・・別れ話の中でのことですから・・・逆上してしまったのでしょう。
もし宜しければ、彼がどんな風になると思ってらしたのかひっそりと教えていただければうれしいですわ。
あっさりと許す・・・そんなコだったら、わたくしはおでんやさんの前で「さようなら」と踵を返しておりますわ(笑)。彼とはあくまでも身体だけの関係です。でも、別れに際して<想い>の残らないようなそんな関係でもないのですわ。
2006/07/01 16:14| URL | 祥子 [Edit] -
(ノ>。☆)ノ キャッ
こうなると思っていたけど・・・
(хх。) イタイ
やっぱり、祥子さん嘘がまずかった・・・・。
隠されると、向こうがメインのように思っちゃうし。
トモくんも心で泣いてるようで・・・ちょっとかわいそう。
でも、暴力はいかんよ。
トモくん、早く我に返りなさい。
2006/07/01 17:29| URL | さやか [Edit] -
さやか様
ん・・・まさか彼がこんな風になるとは思わなかったです。
きっとさやか様が仰る様に、感じてしまったんですね。
男性に踏みつけられる・・・乳房をそして丘の上を・・・
わたくしもはじめての経験でした。
2006/07/01 18:25| URL | 祥子 [Edit] -
嫉妬は隠していた想いに火を着けるエネルギー。
素直に嫉妬するトモくん。それをカラダで受け止める祥子さん。
せつないけど、その素直さが羨ましい。。。
2006/07/01 19:04| URL | eromania [Edit] -
はじめまして。
私の拙いブログにご訪問&コメントありがとうございます。
祥子さんのブログは時々覗かせていただいておりました。素敵な小説は私のとっても良い刺激となっております。
また遊びに伺いますね。
2006/07/01 21:28| URL | きんぎょ [Edit] -
eromania様
素直な嫉妬・・・そうなのでしょうね。
思わぬ乱暴な仕打ちに、男性の力の怖さを感じてしまったことも事実なんです。
それまでは力は<愛するため>にしか使われていませんでしたから
きんぎょ様
ようこそいらっしゃいませ♪
めいさんのところで、よくお見かけしていたのでお伺いさせていただきました。
きんぎょ様のような素敵な大人の女性に、読んでいただいたなんてうれしいです。
これからもどうぞよろしくお願いします。
2006/07/02 09:33| URL | 祥子 [Edit]
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