2ntブログ

第九 in the MOVIE 11

彼の指はわたくしの頭に添えられて、ただひとつ彼が思うがままにできる上下の頭の動きを制御しはじめました。
「アレグロだ。そう、上手だ祥子。」
少し早められた動きに、わたくしは舌先を堅くとがらせて頭の上下に合わせて裏筋をはじくように左右に這わせていったのです。
「ピッチカート、もっと強く。あぁ・・そこだ。」
先端の鈴口に舌先が当たるようにわたくしの頭を引き上げ、強い彼の腕でホールドするのです。
「もっと・・ヴィヴァーチェ ああ、もっとだ。」
ふたたび再開された頭の動きに、わたくしは激しい舌の動きで答えました。
「アレグロだ。」
喉に触れるほど大きなストロークを・・・早いスピードで・・・仲畑さんの手がわたくしの頭を導きます。
「もっと、もっとだ。」
じゅぷ・・じゅぼ・・・ちゅぷ・・じゅぱぁ・・
もうこのまま、わたくしの口内で逝かれてしまうのかと思うほど、激しい動きが続きました。
塊は幾度もひくつき、太さを増して・・・。
「ああっ」
喉奥へ噎せるほどに突き入れられて。
わたくしはそのまま白い精液を喉へと浴びせてくださるのかと思っていました。
でもそんなことはありませんでした。
大きく3度ひくつくと、塊の硬度を保ったままでゆっくりとわたくしの口から引き抜かれたのです。

「そこに手を突いて立ちなさい。」
わたくしを立たせると、テレビセットの隣・・・大きな鏡の張られたデスクに向かって立つ様にとおっしゃるのです。
「そう、真っすぐにそこに手をついて。」
鏡面に直接わたくしは手を触れました。
パールホワイトのスリーインワンはセクシーなビスチェを着ているかのように見えました。鏡に映る黒のロングタイトスカートのヒップの頂きまでのまあるい張りが、コルセットに人工的に引き締められたウエストとのコントラストを一層際立たせていました。
「スリットから見えるシームが悩ましいですね。ショートブーツに隠れた足首とかかとを見たくなってしまう。」

映画は大フーガの上演シーンへと・・クライマックスへと進んでおりました。
でも、もうその台詞も見事な演奏もふたりのためのBGMでしかあり得なかったのです。

「そのまま、一歩後ろに下がって。」
「はい。」
鏡に手を突くためにわたくしは脚の付け根がデスクに付くほどに壁に寄っておりました。一歩、仲畑さんのおっしゃるままに後ろに下がったのです。
「その場でブーツを脱いで見せなさい。」
深く後中心にスリットの入った黒のロングストレートスカート。
わたくしの姿態が仲畑さんにどんな景色を見せるのか、想像はつきました。
上体を真っすぐに倒し、少しだけ前に出した左足の短い内側のファスナーを、続いて右足のファスナーを下ろしました。
足を出す度に、後ろ側になった足はふくらはぎから太ももの中央を横切るストッキングの上端までが柔らかな曲線をシームに強調されるように仲畑さんの眼に晒されていたはずです。ファスナーを下ろし切るときの少し膝を曲げた体勢は・・・ハイレグのパンティの一部まで見せてしまっていたかもしれません。
テーブルに片手でつかまって、わたくしは左脚を後ろに跳ね上げて左手でブーツを脱いだのです。同じ様に、右も。
左右のブーツを揃えてデスクの下に揃えて置きました。
再び、正面の鏡を見たときには・・・真後ろに仲畑さんが立ってらっしゃいました。

ちぃぃぃ・・・・
スカートのファスナーが下ろされます。
仲畑さんの手が離れた途端、黒のロングスカートはすとん・・と落ちていったのです。
「さっきのレストランで祥子さんの後ろを歩いていたサービスの男性は、あんな絶景を見ていたんだね。」
暖かな室内でも冷えはじめてきた剥き出しの肩を抱く様に仲畑さんの腕が回されました。 コメント
おお、少し、ブログの表情がかわっていますねぇ。お久し振りです。でも、熱い文脈に、ひとり、熱くなっておますっ。鏡の前というのは、日常なのに、非日常になるツールのなかでも、最高のお道具ですねっ。鏡の中を通して、自分を、そうして、お相手を見つめる、その行為自体、なんて隠微なんでしょうか...
今年、祥子様と出会えてよかっだです。
来年も、祥子様にとって、実り多き年でありますようにっ。

2006/12/31 01:08| URL | M破門中  [Edit]
良いお年を!
今年は祥子さんの作品を、私のブログで掲載させて頂くなど、本当にお世話になりありがとうございました。
これからも素敵な作品を発表されることを期待しています。
そして、出来るならまた作品をご提供して頂けると幸いです。
どうぞ良いお年をお迎えください。

2006/12/31 01:33| URL | ゆうき  [Edit]
出逢わせていただいてまだ日も浅いですが
M破門中様
ありがとうございます。
ぜひ心から熱くなって高まっていただきたいのですが、勝手なことをしたと<あの方>にお叱りをいただいてはいけないと思うと・・・複雑です(笑)。
丁寧な語り口が魅力的なM破門中様にそういっていただくと、とてもうれしいですわ。
来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

ゆうき様
こちらこそ、大変にお世話になりました。
<淑やか>をご紹介いただくことで、ゆうき様のお客様にも少しでも潤いのある時間を過ごしていただければ嬉しく思います。
来年もよろしくお願い申し上げます。

2006/12/31 06:23| URL | 祥子  [Edit]
コメントフォーム
Name
Mail
URL
Subject
Comment

Pass
Secret
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)