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うたかたの夢 5

「フェラチオですか。本当に痴女みたいですね、祥子さん」 
スーツの男性は揺れる地下鉄の連結部で右手で身体をささえ、左手をわたくしの黒のストレートロングの髪に差し入れました。
わたくしは、足もとの不安定さを補うために男性の麻のスーツの腰に腕をまわすしかありませんでした。
自然と密着したわたくしの上半身を男性の手が思うがままに動かすのです。
 
「くちゅ・・・くぽっ・・・ぐちゅちゅぅぅ・・・・・じゅるっっぅぅぅ」 
わたくしは唾液をまぶした唇をまるで淫らな花びらのようにしていることしかできませんでした。
その唇に男性の塊が出し入れされるのです。
「ちゅぅぅ・・・くりゅぅぅ」 
唇の内側にかりが当たるまで頭を引き離される間も・・・唇は抜き出される塊をしごき上げます。
「あぅ・・・上手いな。祥子さん、いいですよ」 
口腔には・・・白ワインの香りの唾液を溜めました。
ごつごつとした塊と口内との密着度を高めることしか、わたくしにはできないからです。
男性の塊は出し入れされる度に上下左右に舌がまとわりつかせるだけで、快感にひくひくと脈打っていることまでわかりました。
 
「ちゅるぅぅ・・・くちゅぅ・・・くぽ・・・んちゅる・・・んぐぅぅ」 
長さのある塊は・・・わたくしの喉奥までを容赦なく犯してゆきます。 
「ふふ、美味しいですか。自分の愛液にまみれた僕のものは」 
そう言いながら・・・ざらざらと数の子天井のような口蓋に、先端をこすりつけるように動かすのです。
「んぐぅぅ・・・おいひぃ・・・で・すぅぅ・・・くぷぅぅ」 
答え終わらぬうちに今度は奥まで一気につきいれるのです。
「淫乱な痴女だと思っていたがフェラまで絶品とはな ふふふ」 
地下鉄の中で口戯を強要する羞恥だけではもの足りずに、言葉でまでわたくしを嬲るのです。
 
電車が減速をはじめ次の駅が近づきます。
 
「ほら、そろそろいくぞ」 
唇をすぼめ舌先の動きを早めるわたくしの頭を男性は両手で掴み、先ほどの彼の腰と同じに激しく動かします。
連結部の不安定な足元に跪いていたわたくしの両膝は、揺れに耐えるために肩幅ほどに開かなくてはなりませんでした。

駅に電車が停車し揺れがおさまったと思った途端のことです。
紺のスーツの男性の左脚が、ぐいとわたくしの両脚に割り込んできたのです。
「んくぅ・・・・あぁぁ」 
男性の綺麗に磨かれていた黒の革靴が・・・跪いた足の間の疼ききった狭間に・・・あてがわれたのです。
「いっしょにいくんです、祥子さん」 
くちゅ・・・ フェラチオで滴り落ちんばかりに溢れている愛液を・・・丁寧に鞣された動物の革独特のすべらかさと肌触りがかきまわすのです。
「あふっ・・・う」 
「休むんじゃない!」 
大きくなった真珠の表面を指先で愛でるように革靴がすべります。
「んくっ・・」 
「そうだ 僕を満足させるんです!」 
2枚の花びらを揉みしだくように、荒々しく革靴を前後に動かすのです。
 
ドアの外に人の動く気配がしました。
この駅で先ほどまで混雑していた乗客は随分降りるのです。 
連結部に立つ男性の姿が不自然に見えてしまう・・・その心配はなかったようです。
わたくしが男性の足元に跪いたのに気がついたクールビズの男性は、酔った女性に席を譲る振りをして、さきほどまでわたくしが背を向けていたドアの前に立っていました。
 
「痴女には足で十分だろ。さ!いきなさい!!」 
発車のアナウンスと同時に、はっきりとわかる声で辱めの言葉をわたくしに投げつけるのです。
扉に腰を預けわたくしの頭を鷲掴みにして・・・唇を犯すスピードを緩めることもなく、自由な足をさきほどの塊のようにして・・・敏感に濡れきったわたくしの性感帯を嬲り続けるのです。
「くぅ・・・あぁぁ・くちゅ・・あん・・・い・・いくぅぅう」 
男性の革靴に犯されて達してしまう。
動き出した電車のイレギュラーな揺れとあまりの辱めに、わたくしは堪えることも出来ずに激しく達してしまいました。
「いくぞ。飲むんだ!!祥子!」 
両手でわたくしの頭を強く引きつけると、男性はわたくしの喉奥に濃厚な白濁液をたたき付ける様に放ったのです。
あと数分。
わたくしが降りる駅までの時間はそれしかありませんでした。
唇の端から溢れるほどの精液を、眦に涙を浮かべながら・・・ごく・・ん・・・と飲みくだしました。
「最後まできちんとしてください。祥子さん」 
その様子を満足気に見下ろした麻のスーツの男性は、あらためて唇にまだ堅いままの熱い塊をおしつけ、わたくしの舌で清めるように促すのです。
「くちゅ・・・」 
舌を使い、鈴口から栗の花の香りのミルクを吸い出して・・・男性はやっとわたくしの身体を引き立ててくれました。
「よくできました。祥子さん」 
わたくしの姿をみつめる男性の欲情の残る視線に、あわててスカートを引き下ろし・・・胸元を整えました。
 
「これ使ってください」 
男性はスーツのポケットから清潔に折り畳まれたハンカチを差し出します。
「なにに・・・ですか?」 
どうして差し出されたかわからないハンカチを、わたくしは見つめるだけでした。
「太ももまで愛液をしたたらせて、フェロモンを香らせたままで車内を歩いてゆくつもりですか」
「それともまだ、足りないんですか?」 
思わぬ男性の言葉に、とっさに差し出されたハンカチを受け取りました。
「みないで・・・おねがい・・」 
男性の目の前で身支度を・・それも秘めた場所の始末まで見られてしまう。
わたくしが決して男性の目には晒さない姿を強いる人に、懇願の声をあげることしかできません。
「そろそろ駅ですね」 
スピードを落とし始めた電車に男性が気づきました。
もうあと1分ほど、わたくしは目を伏せて・・・スカートをわずかに引き上げ・・・ぬるりとしたしたたりを拭いました。
 
「ごめんなさい、汚してしまって。これはわたくしが処分いたします」 
ハンカチをバッグに仕舞う気にもなれず、左手のなかに丸めて握りしめたのです。
「だめです」 
強い力でわたくしの手首を掴むと、愛液を吸い込んだハンカチを奪い取られてしまったのです。
「本来なら僕の靴もその唇で清めさせるんですが時間がありません。これはその代償ですよ」 
ハンカチを取り出したポケットにしまい込みながら、男性は名残を惜しむようにわたくしの胸を鷲掴みにしました。
「あうっっ・・・」 
電車が駅に滑り込みます。
「さぁ 降りる駅ですよ。痴女の祥子さん」 
そう言うと連結部のドアを開けて、わたくしを車内に押し出しました。
淫らな花の香りを含んだ風に、何人かの男性がわたくしたちを振り向きます。
吐く息すら栗の花の香りのわたくしは・・・口元を押さえて、一度も振り返ることなく開いたドアに向かって小走りにホームへ降りたのです。
 
改札口を通って地上までの登りエスカレーターは、わたくしの後にいる数人の男性を意識しないではいられませんでした。
すれ違う人までもがわたくしを振り返るような気がして・・・
あぁぁ、なんという夜だったのでしょう。


祥子からの手紙-5
いつのまにか随分深く眠ってしまっていたようです。
ベッドのわたくしの顔に、秋の優しい日差しがカーテン越しに差し込んでいました。
 
どうして、あの夜のことを夢に見てしまったのでしょう。
忘れてしまいたいと願うほどに淫らなあの夜のこと。
 
そろそろまたあのホテルでのジャズライブの時期が近づいているからでしょうか。
あの日からまだ一度も同じ時間には乗らない様にしている
あの地下鉄を利用せざるをえない日がやってくるからでしょうか。
 
あと少しで陽も落ちる時間です。
今宵は夢も見ないで眠れる様に
ヴェルヴェデーレでも冷やして置くことにいたしましょう。
 
あなたもどうか安らかな一夜を。
 
またお逢いいたしましょう。 コメント
おぉ!引越しだいぶ進んでますねぇ~♪
あ、祥子さんメインをFC2にするんですか?
もしそうなら川柳の紹介とリンク、FC2に飛ぶようにしときましょうか?

2006/01/26 22:35| URL | 悪鬼  [Edit]
悪鬼様
実はいずれこちらをメインにとは思っているのですが
いまはまだmsnに新作をアップしておりますので
リンクはそのままにしておいてください
こちらに新作をアップするようになりましたら
ご連絡差し上げます
よろしくお願いいたします

2006/01/27 11:13| URL | 祥子  [Edit]
流石に、一気に読むと…
身体に悪いわぁ…^^;
どれも、2度目なんだけど…
やっぱり、えちぃわぁ(〃∇〃) てれっ☆

2006/02/01 20:50| URL | めい  [Edit]
めい様
身体に悪い・・・ですか?
そんなに感じてくださいましたか
うれしいです
2度目 わたくしも校正しながら
どきどき・・・してます
書いた本人ですのにね

2006/02/02 23:18| URL | 祥子  [Edit]
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