Fireworks 13
「ここに、手をついて。祥子さん」石塚さんはご自身が掴んでいたわたくしの両腕を離すと、目の前のデッキの手すりに彼の手を重ねて導き・・・握らせるのです。
背中に重ねられた石塚さんの身体は、アルコールのせいだけではない熱を発しているようでした。
「ゆるして・・・こんなところで・・・いや」
いまは見えるところに他の船はおりません。
でも、もう少しすれば、この船もそして他の船も移動をはじめます。
どこの誰に・・・こんな恥ずかしい姿を目撃されないとも限らないのです。
「言ったでしょう。僕は誰に見られたっていいし、誰かにみせびらかしたいくらいなんだ。残念ながら、今夜はみんな空の響宴に目を奪われているけれどね。」
わたくしの腰をがっしりとした手で掴むと、後へと引いてゆきます。
金糸が星々のように散る黒レースのガーターベルトとストッキングだけを身に着けただけの・・・白いヒップを突き出させるように・・して。
石塚さんの脚がわたくしのパンプスの間に押し入れられ、左右に・・少しずつ開いてゆくのです。
「今夜はもうあまり時間がありません。僕に祥子さんの蜜を舐めとらせて逝きたいですか?それとも奥まで突き上げられて逝きたいですか?」
なんて・・・破廉恥な選択肢でしょう。
わたくしがどちらも言葉にして選べないことくらいご存知なのに、この方はこんな風におっしゃるのです。
後に立つ石塚さんに、腰を突き出したはしたない姿勢を取らされたまま、彼を見返ってふるふると顔を横に振ることしかわたくしには出来ませんでした。
「いい景色ですね。僕だけのものにできるなら、ここをいつもすべすべにしておいて上げるのに。あの時の祥子さんの花びら餅、とても綺麗でしたよ。」
「いゃぁぁぁ・・・」
シチュエーションに気を取られて、わたくしは漆黒のしげみに囲まれた花びらもヌメ光る真珠も・・姫菊さえも全て石塚さんの視線に晒していることを忘れていたのです。
動揺して落としそうになる腰を、石塚さんは逞しいその腕で支え頽れることを許してはくれないのです。
「選べないのなら、僕が選んであげましょう。 こっちです!」
「ああぁぁっ・・んん・・」
石塚さんのごつごつと太い塊が・・・後からわたくしの花びらにめり込むように・・・押しいってくるのです。
「大丈夫ですよ、声を殺すことはありません。もっと、感じなさい。」
「はぁぁん・・はぁう」
くちょ・くちゅ・くちゃ・・・ わたくしの花びらからの水音も・・・全ての光と音にかき消されてしまうことはなく、圧倒的な空間のほんの僅かな狭間から・・巻貝のような耳を恥辱に満ちて犯してゆくのです。
たとえ花火がどれほど上がろうとも、わたくしのはしたない喘ぎは波音を隔てて・・・長谷川さんのいらっしゃるデッキへと届いてしまうかもしれません。
わたくしを、空想の縄で・・・ワンピースの上から縛めていらしたあの方の耳へも。
「こんなに濡らして、まだこんなに締め付ける。こうして独り占めするのは はじめてだが、なんて いい・んだ。」
躊躇なくわたくしを追い込む石塚さんの抽送は・・・スターマインの数え切れない花火が開く数を克明に数え上げ・・・同じだけ打ち込まれているかのようでした。
「ああぁ・・・ゆるしてぇぇぇ・・・」
「だめだよ まだだ」
花火の、身体を震わせるリズミカルな音が・火薬の匂いが・・・水面を飾る極彩色の造形がわたくしを昂らせてゆくのです。
石塚さんの・・・わたくしの花びらを大きく割り広げる凶暴なまでの塊も・・・
「おねがい・・・ぁあぁああぁぁ・・・いっちゃうぅぅ」
「祥子 逝け!!何度でも そら もっと深く」
「はぁぁぁん・・やぁぁ・・・」
突き上げられる度にくずおれそうになる腰を・・・幾度も・・・石塚さんの腕は掬い上げ・・・わたくしの胎内に彼の形を刻み込もうとするように・・・奥へ奥へと・・突くのです。
「またぁぁ・・・ん・・・んぁぁぁ・・・」
間断なく上がる花火の音は宙に投げ出されたGカップの乳房もその先端までも震わせるのです。石塚さんの塊の送り込む淫欲と呼応して・・・わたくしをこれでもかと追い上げます。
巨大な神の手とわたくしを愛しているという男性に、感じやすい身体を同時に愛撫されつづけているようなものでした。
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花火にも似た真っ赤な曼殊沙華が狂ったように、あちこち群咲いています。何故か艶っぽさを感じる…。
散策した墓地、高橋お伝のお墓の横にも一叢。彼女の情念が私にもわかる…。
性急な石塚さん。なのに…圧倒的な音と光、言葉攻め…、すっかり祥子さんの気持ちも昂ぶる。
夜風に裸体を曝して…。なんだかとっても、気持ち良さそう。
2006/09/30 10:29| URL | るり [Edit] - るり様
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曼珠沙華は命の炎だとわたくしは思っております。
秋のお彼岸のこの時期に・・・咲き誇る花を見ては、お盆に帰りたくなかった魂があと少しと現世で楽しんでいる様に思えるのは、わたくしだけでしょうか。
強引な石塚さんは、だからといって女性の気持ちを無視するわけではないんですね。一方的に迫っているようで・・・実はちゃんとわたくしをリードしてくださる、巧みな男性なんです。
2006/09/30 13:58| URL | 祥子 [Edit] - 夜の海は
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たとえ東京湾の内でも、暗いものですね。船からの明かりが届く範囲だけ見え、あとは真っ黒。
船が造る波と泡だけが目立ちます。
そこに花火・・・一瞬照らされて、直ぐに耳を聾する轟音。
その中で逝ってしまった祥子さん。
一瞬の花火の光に照らしだされた恍惚とした顔・・・
全てが目の前に浮かびあがる素晴らしい描写です。
さて、ここで逝ってしまった祥子さん、長谷川さんをどうなさるのでしょうか。
黙って指を咥えているような方とは思えませんが。
2006/09/30 17:40| URL | masterblue [Edit] - masterblue様
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何もなかった紳士的な前半から一転して終盤へむけての物語・・・楽しんでいただけましたでしょうか。
これだけ逝ってもまだ許して頂けないんです。
静かな東京湾の波の上でわたくしだけ翻弄されております。
長谷川さんは・・・ふふふ。
さて、どうなさるでしょうかしら。
2006/09/30 18:10| URL | 祥子 [Edit] - 祥子様
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少しはお休みになれましたか?
少し前までは真っ赤な太陽がいましたが、あっという間に落ちてしまいました。
秋の夜長何をしようかなあ。
ベランダからの街の灯りは今日は霞んでいます。
明日はお天気悪そうですね。
祥子様のお住まいになっていらっしゃる方に向かって乾杯~~~
2006/09/30 18:14| URL | 桜草 [Edit] - 桜草様 乾杯♪
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東京は来週にかけて雨模様のようです。
しっとりとした秋の夜長を恋しい方の膝枕で過ごせたらよろしいですね。
お酒をご一緒しながら・・・いかがですか?
2006/09/30 19:11| URL | 祥子 [Edit] -
はじめまして。M願望が強い女です★ はぢかちぃので、公開なしの欄でのコメで失礼しましゅ→m(__)m祥子さんのブログはMSNのスペースのときからひそかにのぞいていました!文章といい、恥じらいといい、品格といい、そのお胸も!、大ファンです(^^)v今後も楽しみにしてま~す♪私のもひとつのひっそり覗いてるブログに《58歳のセックスライフ》というSの叔父さまのサイトがあるのですが、その管理人サマがどことなく長谷川サマとかぶるんです!というか、祥子さまが描くS男爵達に…。勝手にアドレスまで載せるのも失礼かと思いますのでかけませんが、祥子さまはきっと感応されまた新しいお話の扉が開かれるのではないかなと…。 きゃ!余計なお世話でちあた!
2006/09/30 23:41| URL | [Edit] - はずかしい
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足で脚を拡げられるシチエーション・・・。
大好きなのであります。
ふんばりようがなくてじりじりと拡げられていく脚。
その時の期待と羞恥・・・いやん (*ノノ*)
2006/10/01 02:14| URL | さやか [Edit] -
花火とともに弾ける二人!?
これにはどんなに見事なスターマインも仕掛け花火も
及ばない。
情熱のまま性急に求めるのは過ごす時間の密度を
さらに濃くするのですね。
2006/10/01 10:14| URL | eromania [Edit] - 雨の降りそうな日曜日
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少し疲れた身体には優しく感じる雨模様の日曜日ですね。
匿名のお客様
コメントありがとうございます。msnの時からお越し頂いていたとのこと、とてもうれしいです。ありがとうございます。ご紹介いただきました「58歳のセックスライフ」のブログも後ほどうかがわせていただこうと思っております。
これからもこうしてコメントをいただけたらとても嬉しいです。ありがとうございました。
さやか様
そうなんです。男性の脚で広げられてしまうのって・・・恥ずかしいですよね。
こうしたささいな力づくって、男性の力を感じさせられてしまうんですね。
eromania様
声が姿態が他の方にわからないと言われても・・・屋外で犯される羞恥は消えることはないのです。
ただ、上り詰める一瞬だけは・・・
eromania様にもご経験がありますか?
2006/10/01 11:48| URL | 祥子 [Edit]
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