夢のかよひ路 10
「ちゃんと居るでしょう。ここに。」「はい。でも、こんな風に抱きしめていたら、いつまで経ってもドキドキがおさまらなくて困ります。」
言葉とは逆に、望月さんの腕がきつく・・肩に巻き付くのです。まるで腕の中にいるわたくしが霞のように消えてしまうんじゃないかと心配するみたいに。
「居なくなったりしないわ。だから離しても平気よ。」
わたくしは、望月さんの厚い胸に両手を押し当てて身体を引き離そうといたしました。
それでも彼の腕は動かないのです。だから、次は身を捩るようにして・・・明るい午後の日差しが差し込むリビングルームで・・・不用意に近づきすぎた身体を引きはがそうとしたのです。
「あぁ僕に触れる祥子さんの身体、悩ましすぎます。」
シルクニットに包まれたGカップの乳房の外辺が望月さんの腕に触れた時、うめく様に呟いた彼に、そのままソファーへゆっくりと押し倒されてしまったのです。
「わたくしが側にいたら望月さんが辛いなら・・・」
「それ以上言わないでください。」
「ぁふっ・・・」
再び重ねられた唇と共に、わたくしに触れた望月さんの身体は明らかに昂っておりました。
お行儀のよい紳士の装いのままで、彼のスラックスとわたくしのニットワンピースを隔ててさえも・・・もうその熱が伝わってくるほどだったのです。
ちゅく・・・ 絡めた舌を離す時に、きらめいく透明な1本の粘糸が二人の間を一瞬だけ繋ぎます。
「あまい・・・」
くちゅぅ・・・ 何度も何度も・・・望月さんはわたくしの舌先を上顎を・・・上下の唇を・・・味わい続けるのです。花びらの奥に彼の塊で愛するのと同じ力強さの籠ったキスでした。
「・・ぁぁ・ん・・」
先ほど一旦中断され現実に引き戻されたキスで引き出された官能は、ふたたび蕩火に炙られる様にわたくしの身奥で大きくなってゆくのです。
キシっ・・・ 糸啼きの音がソファーに重なった二人の身体の密着を聴覚にまで思い知らせます。
太ももに触れる熱く猛った塊や、荒いニットの目が望月さんの胸板で擦りつけられる・・・乳房の先端や・・・探り当て指を絡められ押さえつけられた左手や・・乱されたまま揃えられなくなった脚や・・・たくし上がったワンピースの裾や・・・。
その前の夜から主とその友人とはいえ、他の男の手の中にいるわたくしを見守り続けることが・・・その後の24時間の禁欲が・・・どれほどの苦行だったのかを、望月さんはいま、わたくしに思い知らせようとしているかのようでした。
「ぁぁっ・・ぃ・・くっ・・」
身を起こそうとして、ソファーから落ちかけたわたくしの脚の間に立てられた望月さんの膝が、レースごしに茂みのない丘の中心に疼きを溜めて膨れ出した真珠に触れた途端・・・わたくしは・・・はしたなく達してしまったのです。
望月さんに覆われた唇の中に漏らした絶頂の喘ぎと、ピクンと反り返った背筋が・・・キスに夢中になっていた彼に、淫らな現実を教えてしまいました。
「キスで逝った?」
「ゃぁ・・・」
信じられないと言った表情の、彼の視線がわたくしをいたたまれなくしたのです。
「嬉しいです。キスでそんなに感じてもらえたなんて。」
わたくしはまだ達した衝撃に肩を喘がせ続けておりました。声を出せば艶めかしい響きを帯びた声しか出せなくなりそうで・・・羞恥に彼の視線から顔を背けてしまったのです。
「祥子さん、僕を見てください。」
甘く優しい声に、はじめて・・・わたくしの前で<僕>と・・・リラックスした物言いをした望月さんを改めて見上げたのです。
- ご報告です。
-
祥子さん、おはようございます。
突然ですがblog閉鎖する事にしました。
短い間ですがリンクありがとうございました。
デッドリンク処理してください。
お手数おかけします。
blogにはコメで参加させて下さいね。
楽しみにしています。
真紀 深謝
2006/10/12 08:40| URL | 真紀 [Edit] - 真紀様
-
ブログ閉鎖なんですか・・・お知らせにびっくりいたしました。
様々ご事情はおありになるのだと思います。
ぜひ、これからもお越しくださいませ。
真紀様のお出でを心からお待ちしております。
2006/10/12 14:22| URL | 祥子 [Edit] -
口だけで逝くなんて、望月さんの前では、本当にリラックスしているのですね。
この後、大丈夫ですか。まだ陽が高いようですよ。
白大島をまとって、乱れに乱れて、清らかに、華やかに逝って下さいね。
2006/10/12 19:04| URL | masterblue [Edit] - うーん・・・
-
たくさんキスしたくなってきた。
ちょっとねだってみようかな。(^_^;)
2006/10/12 19:10| URL | さやか [Edit] - 快楽と緊張の間で・・・
-
masterblue様
一時も気の抜くことができないというピンと張りつめた緊張の糸の上なのか・・・全てを委ね切って許し合った弛緩の中での方が愉悦が深いのか・・・。
わたくしにはどちらともいえませんわ。
望月さんとも、厳密にはキスだけで・・というわけではないのですが。
masterblue様はやはり女性を緊張感の上に立たせる方がお好きなのでしょうか?
さやか様
ふふふ、ぜひおねだりなさってください。
それもご出張などで一晩触れることもできなかった後に・・・帰るなり、玄関で♪
キスは女性が止めるまで男性は止めることができないみたいですよ。わたくしの経験上♪
2006/10/12 19:45| URL | 祥子 [Edit] - 私も・。。。。
-
戒様のキスで逝ってしまうんです・・・(//・_・//)カァ~ッ…
めったにしてくださらないキス・・・だから余計なのかもしれませんね(///∇//)テレテレ
あ~~キスしたいなぁ・・・・
でもね・・・したいって言うと・・・絶対にしないのが戒様なんですよねぇ・・・
2006/10/12 21:54| URL | トン [Edit] - トン様
-
戒様のキスは素敵なキスなんですのね♪
でもなかなかしてくださらないなんて、ちょっといじわるかも。
そう・・・男性ってどんな風に水を向けると、優しいキスをしてくださるものなのでしょう。
お付き合いが深まるほど、本当に省略しようとなさって(笑)なかなかしてくださいませんものね。
こちらにコメントをしてくださる男性の皆様、ぜひ「キスをしたくなる瞬間」について教えてくださいませ♪
2006/10/12 22:19| URL | 祥子 [Edit]
トラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| BLOG TOP |