黒衣の情人 14
「はぁう・・っ・・・」紅いスリップごしとはいえ、冷たい銀の玉は容赦なくわたくしの敏感な先端に氷を押し当てたような刺激まで与えたのです。
長谷川さんはわたくしの乳房に鞭の握りを強く押し付けたまま動かしてゆきました。
柔らかな乳房の先端から外側へと・・・そして白く・薄く・感じやすい柔らかな下辺に埋め込む様にして・・・やがて鞭の握りを、両手を上げて吊るされたことで中央に寄り合わせる形になった乳房の間にすっぽりと挟み込まれたようになりました。
「祥子、今夜は聞かせてもらうよ。夏の竹上のパーティの間、石Jrと2人きりで何をしていた?」
白い二つの乳房の間の銀の玉を上下させるようにしながら、長谷川さんが問いかけたのです。わたくしの耳元は冷気と緊張から、彼が寄せた唇の熱に軽い痛すら感じておりました。
「ご一緒に特別室から花火を見ていただけですわ。」
「嘘を言うんじゃない。」
乳房を嬲る様に押し付けていた鞭を掴み取ると、長谷川さんはわたくしの背後から大股で離れてゆかれたのです。
ピィシ・・・・
「はっ・あっ・・・ぅ・・」
力づくの一鞭がわたくしの背中に振り下ろされたのです。
スリップとブラごしでも・・・その痛みは耐えきれず大きな呻きを上げてしまうほどでした。
ピシッ・・・ピシ・・・
「ぅっ・・・んくっ・・・」
立て続けの鞭はウエストの少し上、刺激に弱い同じ場所を右上からと左上から鋭く走って行ったのです。
ピシ・・・
「あっひぃぃっ・・・」
腰の頂きから下に振り下ろされた一閃は、細革の何本かで剥き出しになった太ももまで舐めてゆきました。
長谷川さんは全く容赦も手加減もなく腕を振り下ろしてらっしゃいました。
ただ、まだ身に纏わされたままだったランジェリーの儚い厚みの分だけ・・・痛みが軽くなっていました。
でもそれも、打たれた瞬間だけのことでした。
じんじんとする鞭痕は、やがて身動きするたびに触れるランジェリーの感触に、別のひりつく痛みをわたくしに与え続けたのですから。
「あの時、祥子はとうとう僕の居たパーティルームには戻って来なかった。2時間近くも2人きりでいて、何もない訳はないだろう。」
長谷川さんのおっしゃる通りなのです。
あの2時間・・・わたくしは破廉恥に石さんにこの身体を・・・それも客船の特別室専用デッキで貪られていたのですから。
でも、石さんとお仕事上の取引関係のある長谷川さんにそんなことは口が裂けても言えることではありませんでした。
「ご一緒に、花火を見てお酒を頂いただけですわ・・・ひっ・・・ぃ」
ピィシィィ・・・
わたくしの答えが終わる間もなく、鞭が・・・今度は左のスリップに覆われていない肩先から背中に向けて打ち下ろされました。
「祥子と2時間居て、酒を飲むだけで我慢できるほどあの男が聖人君子だとは思えないがね。」
ピシッ・・・・
「ぅあっ・・・」
左の脇腹からバストの下まで・・・鞭先がサテンのスリップを舐める様に回り込みます。
バストのすぐ下の・・・男性の指が触れるだけでわたくしの甘い声を導き出す柔らかな皮膚が・・・強い細革のピンポイントの強打に肌を裂かれたような痛みを感じたのです。
-
東京にも、久しぶりに喉を落ち着かせてくれる様なお湿りが…。冷たい雨がカラカラの花壇を潤して行きます。
最近忙しくて。祥子さんの所は、落ち着いてじっくりお邪魔したくて。ようやく何日分か纏めて読ませて頂きました。
長谷川さんの本領が発揮され出しましたね。
バラ鞭は、使われる方の手加減で、痛さも変わりますものね…。愛情と嫉妬心と二律背反。祥子さんに振り下ろされる鞭の痛さはいかばかりか…。
痺れる様な痛さに耐えていると、その先には…!?
2007/01/17 10:13| URL | るり [Edit] -
私の想像を越えた世界・・
ドキドキしています。
祥子さんの文章、とっても魅力的です。
2007/01/17 11:14| URL | ゆうこ [Edit] - この冬の雨は・・・
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まだ身を切るような冷たさにはなりませんね。
ゆうべのすこしもわっとした空が今日はしとしととしたお湿りに変わった様です。
るり様
お忙しいようですが、ご無理はなさってませんか?
ありがとうございます。
長谷川さんだけでなく、高梨さんも、それに仲畑さんも鞭の愛用者ですけれど・・・ここまでわたくしに振るわれるのは彼だけです。
愛撫からスタートするのではなく、突き放したところからはじまったこの逢瀬は、わたくしを強かに打ちのめしているのです。
ゆうこ様
SとMの世界は広く大きいですね。
いろいろな出来事があって・・・嫌悪感を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。
ご自分がなさらなくとも、こんな世界があると感じていただければ幸いです。
2007/01/17 13:15| URL | 祥子 [Edit] -
長谷川さんの問いかけに素直に答えても答えなくても
責めは変わらない!?のかな。
祥子さんの言葉が長谷川さんの情熱の導火線になって
いる。
2007/01/17 20:50| URL | eromania [Edit] - 痛み
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祥子さんの繊細な描写には、どんどん惹きこまれて
いきます。
私には鞭の発想は無いんですよ。
瞬間的な痛みだけでなく、その後も襲ってくる
ぶり返す痛みの破壊力はわかるのですが・・・・・
女性の肌を痛めたくない、なんて思いが
してしまうのです。
その点、祥子さんはどう感じているんでしょうか。
2007/01/17 21:29| URL | くろす [Edit] -
素敵なブログですね
はじめてお邪魔しました
またお邪魔させていただきます
2007/01/17 22:02| URL | kannzaki [Edit] - 東京の夜はまだ雨の気配です
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eromania様
答えればきっと・・・長谷川さんはわたくしを嫌いになってしまわれるでしょう。
わたくしが石塚さんと長谷川さんの関係を知れば絶対に答えられないということをご存知の上で、この方はこうして仕掛けてらっしゃるのですから。
くろす様
鞭は使う方の想いと技術次第だとわたくしは思っております。
理論も技術もご存知ないままに、単に暴力の変形のように使われることはわたくしは嫌いです。
でも、女性の身体へ及ぼす影響もきちんとご存知の上で振るわれることは好きですわ。
そう・・・昂り切った乳房の先を、愛撫の最後に思い切り捻り上げるときと同じように一気にわたくしを絶頂へ押し上げることができるのですから。
長谷川さんが今回のように純粋にお仕置きとして鞭を使われるのは珍しいことなんです。
それでも・・・わたくしの身体は・・・彼の鞭にはしたなく反応してしまうんです。
kannzaki様
はじめまして、ようこそお越しくださいました。
長いストーリーですのでお時間のある時にゆっくりお楽しみいただければ幸いです。
後ほどkannzaki様のブログに伺わせていただきます。
これからもよろしくお願い申し上げます。
2007/01/18 01:27| URL | 祥子 [Edit]
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