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対談-2 柏木様

対談お二人目は、妖艶な吸血小説を書き続けていらっしゃる柏木様です。
わたくしにとって初めてブログにコメントをさせていただいた方にあたるかもしれません。それぐらい最初からご一緒させていただいた方です。
それでは、柏木様所有の宵闇迫る洋館の中で交わされた対談をお楽しみください。




祥子:いつもコメントありがとうございます。わたくしがブログをお休みしていた間もマメにご訪問いただきありがとうございます。
柏木様はブログの先輩でわたくしがはじめてMSNに<淑やか>を起ち上げたころにコメントさせていただいてからのおつきあいですが、あのころどんな印象を<淑やか>にお持ちでしたか?

柏木:うわぁ、懐かしい記憶を・・・ 笑
先輩だなんて気恥ずかしい限りで、ほんのちょっとのことじゃないですか。
^^;
あのころは自分のブログ立ち上げて間もなくのことだったのですが、三ヶ月経ってどこからもなんの反応もなかったので、そろそろやめちゃおうか?なんて思っていたのですよ。
そうしたら祥子さんが、スッ・・・とお見えになったのです。
わが目を疑いましたね。あのときは。 笑
折り返しさっそくお伺いしてみたら、艶めかしくも秘めやかな吐息さえ聞こえてきそうな、言葉の絵巻が綿々と・・・
びっくりしましたねえ。ネットの小説でここまで読ませるものがあるのだなあって。


祥子:淡々とお話させていただいていた印象だったのですけれど、柏木さんはそんな風に思っていてくださったのですね。

柏木:PCの灯りって、普通の本を読むときに比べると目に来るものですから、あまり長い小説はそれまでちゃんと読破できることがほとんどなかったのです。読み切る前に目が疲れて、そっちのほうが気になっちゃって。
けれども祥子さんワールドでは、時間が過ぎるのを忘れてしまいましたね。
上品な口当たりに秘められた淫らさの熱度といい、文学的な格調高い表現力といい、ほかとは段違いだなあって。
たしか最初に拝見したのが、今回電子出版第一号となった「オペラピンクのランジェリー」だったと記憶しています。
ブログの背景も淡いピンク色でして・・・「オペラピンク」とは微妙に色違いなのかもしれないのですが、とてもしっくりときましたね。
文章と背景の色とが、艶めかしさ・奥ゆかしさ・上品さの度合いとほどよくマッチしていたと思います。


祥子:ありがとうございます。もう、偶然が重なっただけなのですが。
そんな風におほめいただくとこそばゆいです。

柏木:ちなみに、祥子さんが小説ブログを始めようと思われたきっかけは何ですか?

祥子:長いお話を書くことが出来るかな?って試してみたかったからです。普段お仕事で書かせていただくものは、どうしても簡潔なものになってしまうので。
でも一人で黙々とだと、途中で飽きて辞めてしまいそうでしたので、いっそブログで毎日少しずつ続ければ書けるかな??と思ったのがはじまりでした。
もっと言えば、ブログならいつでも閉めてしまえるし・・・といった気持ちもありましたしね(笑)

柏木:文章からお察しするに、かなりの文学少女だったと思います。いままで読んでこられた小説の中で、これがイチオシというものはありますか?できれば古典的な小説だと嬉しいです。

祥子:父が初めて子供向きでない本を与えてくれたのが、パールバックの<大地>でした。その影響で一時は中国の古典小説を読みあさっていて(笑)。一番好きだったのは<紅楼夢>ですね。真心を見せろと言われて、胸に刃を刺して・・・死んでしまう下りは忘れられません。
アレクサンドル・デュマ・フィス<椿姫>、アンドレ・ジッド<狭き門>もいまでも何度も読み返す本です。

柏木:ご自身で初めて小説を描かれたのは、何歳くらいのことですか?たぶん・・・ブログが初めてではないと思いますので。^^

祥子:実はこのブログが初小説なのです。

柏木:えっ?!

祥子:それまでは、そんな小説なんておこがましくて(笑)。いいところ学校のゼミのレポートと卒論くらいなものです。

柏木:そうだったのですか。てっきり随分前から書かれていたのかと思っていました。

祥子:ご自身の書かれているブログの独特の世界観(吸血&寝取られetc.)が素敵ですが、そういうテイストを淑やかに持ち込めたら・・・と思われたことはありますか?

柏木:えっ???本当ですか・・・?ぜひぜひっ! (*^^)v
でもね、正直申し上げますと、初めて祥子さんのところにあがったときに抱いた感想は、
「いつ吸血鬼が登場するのだろう?」だったのですよ。^^
柏木のところなんかに来てくださるのだから、きっとそういう方面に知識・関心のおありなかたなのだろうって、独り決めしていたのですね。
もっとも、読み進むにつれて、吸血鬼に優るとも劣らない殿方たちが、あとから続々と登場してきましたけれど。(^^)
とくに21:00の彼のひょう変ぶりは吸血鬼っぽくって、素敵です!


祥子:ありがとうございます。高梨さんは・・・柏木さんの中では吸血鬼的なキャラクターだったのですね。
Vampirism(ヴァンパリズム)という行為がリアルに表現できればチャレンジしてみたいですが。どうも具体的な行為になると犯罪化しそうで(笑)
夢オチでも許してくれますか?

柏木:ん〜〜それは・・・。

祥子:柏木さんのブログで以前わたくしを主人公にしたお話を書いていただいたことがありますが、柏木さんの翔子さんと<淑やか>の祥子さん、どんなところを意識して書かれましたか?

柏木:いやいや、よく憶えていてくださいました。A^^;
わたしのブログの中でどうしても祥子さんをモデルにしたくなって、こっそりとおイタをしたのですね。
本家に比べるともう、お恥ずかしい限りの出来なので、内心ココで話題にされるのはちょっと・・・なのですが、
二次創作のつもりで描いたものなので、できる限りニュアンスを似せようと思って描いたつもりです。
想像のなかの祥子さんを自分の頭のなかでありありと思い描いて、祥子さんになり切った気持ちで描きました。
そのわりに、似ても似つかないモノになってしまったかも?ですけれど。 苦笑
名前をわざと「翔子」としたのは、祥子さんファンに見つかってお叱りを受けちゃいけないと思って、とっさに隠したのですな。
幸か不幸か、どこからもお叱りもお褒めも頂戴せずに、今日に至っております。A^^;


祥子:柏木さんが男性として一番昂ったお話はどれですか?

柏木:それはね。ウフフ。^^
ストッキングフェチな柏木ですから、やはり祥子さんがストッキングを破かれるあのシーンですヨ。


祥子:「初雪」のレストランのシーンですか。それとも往きの道の駅とか。

柏木:あと、「オペラピンク」で男たちが、祥子さんのランジェリーやストッキングをせしめていってしまいますよね?
あのくだりの、オトナないやらしさが、じつに好みなのです。
下着ネタは扱いを違えますとお話の品を落とすようなことになりがちなのですが、さすが祥子ワールドでは大人の色気を巧みに描いていらっしゃいますものね。
はしたなくって、ゴメンなさい。^^;


祥子:いえ、とても柏木さんらしくて、ほっとしました。柏木さんのブログでもそういったシーンは多く登場しますものね♪
ところで、柏木さんは<淑やか>を衣装責め小説とかつて命名して下さいましたが、祥子の着衣でお好きなものがあればお聞かせください。

柏木:ストーリーで言いますと、まさにこれかな。
>Tバックにブラにスリップにガーターストッキング。
>黒の胸元の大きく開いたカットソーとスリットの深いタイトスカート
はい、いみじくも今回の電子出版第一作となりました、「オペラピンクのランジェリー」のお洋服です。
オトナの女性のスカートはタイトに限りますし、黒という色の選択もいいです。
あと、
>スリットの深い
というところがなんとも、男心をくすぐられますねぇ。


祥子:スリットの深さですか・・・まさかそことは。

柏木:あっ、ガーターストッキングはむろん、言わずもがなですが。^^
ストーリーから離れるかもしれないのですが、柏木の好みとしては、パリッとしたスーツ系が好きですね。
祥子さんご自身がおそらくキャリアウーマンでいらっしゃるでしょう?それもかなりのステイタスをお持ちでいらっしゃるような。(あ・・・リアルについてのお尋ねは、禁句ですよね?でもそういう雰囲気が文章を通してありありと伝わってきますので)
小説に登場する祥子さんのファッションは、身の丈に合っておいでと言いますか、キャラクターと衣装とがマッチしていると言いますか、そんな感じがいたします。
個人的な願望としては、ブラックフォーマルをお召しになった祥子さんが、身に着けた衣装と場所柄を気にしながらはしたなく乱れていって・・・みたいなノリのお話を読んでみたいですねぇ。(^^)


祥子:「唐紅」は黒のスーツにシルクの白いブラウスでしたね。
お話のはじまりは。ただし、あの方達に掛かるとすぐに好みの衣装に着替えさせられてしまうので印象は薄いかもしれませんね。
柏木さんの一番お気に入りのお話はどれですか?どんなところが好きですか?

柏木:意外なのですが、望月さんがさむーい雪に埋もれるようにして祥子さんをまもるくだりなのです。
あっ、小説単位のお尋ねでしたね?
じつは「初雪」は、柏木にとって、くり返し読むにはちょっときつい分量なのです。ですからもっとも印象深いのはこの「初雪」なのですが、くり返し読むのは「オペラ」とか「21:00」とかが多いですね。
タイトルも、どちらも印象深いです。電子出版でこのあたりがセレクトされたのは、題名の効果もちいさくはなかったのではないでしょうか?


祥子:ありがとうございます。「21:00」はまさに柏木さんのおっしゃる通りです。

柏木:あと・・・ほんとうに一番好きだったのは、もう幻となってしまったお話なのです。(これも長編なのですけれどもね)
信州の自然を背景にした、あの流れるように清冽な文体が、いまも忘れられません。


祥子:恐れ入ります。あのお話は別のブログでひっそりと書かせていただいていたものです。覚えていてくださる方がいらしてとても嬉しいです。

柏木:<淑やか>の対局にあるようなお話でした。でも、どちらも良かったのですよ。

祥子:ありがとうございます。ブログはもうないので、ご紹介できないのが残念です。

柏木:いままでお描きになってこられた<淑やか>のなかで、いちばん気に入りの作品はどれになりますか?

祥子:そうですね。意外と外伝の「レンジローバーの帰り道」かもしれません。第一作のオペラピンクから登場した3紳士を描くのはとても楽しかったです(笑)。

柏木:山崎さんが語り部のあれですね。

祥子:そういう意味で言えば「初雪」なのかしら。もう一つの外伝や「夢のかよひ路」にもつながっていますしね。あの1年はほとんど「初雪」絡みしか書いていなかったかもしれません(笑)。
でも、どのお話も思い出深くて。甲乙付けがたいです。

柏木:ははは、そうかもしれませんね。

祥子:柏木さんのお気に入りのキャラを教えてください。お気に入りポイントも♪

柏木:というわけで、前の質問で口をすべらせちゃったのですが、やっぱり望月さんですね。
誠実さと頑丈さがいいです。
あと、あくまでわき役に徹しようとする奥ゆかしさも。
彼の前歴って、あまり語られていないですよね?どこかに出ていたっけな。
ああ、不勉強丸出しですね・・・ 苦笑
以下は柏木の勝手な思い込みなのですが、
もともと望月さんはれっきとした旧家の生まれで、ところがその後いろいろなことがあって不遇に落ちて苦労してきた人なんじゃないかと思っているんです。
だから祥子さんの世界の文化のことも理解できるし、いっぽうで自分の立場を痛々しいくらいに弁えてしまっていたり、人の痛みも我が身のことのようにきちんとわかってしまえる人に育ってしまったのでは・・・と。
ほかの殿方はいずれも社会的ステイタスが高く、そのうえかなりのお金持ちでいらっしゃるようなので、そうではない柏木といたしましては、男として軽ぅ~く嫉妬しております。 笑


祥子:閑話休題のキャラクター人気投票後の履歴書のこととか、忘れていらっしゃいますね(笑)。
実はちょっと違うのですけど。

柏木:いやはや、失礼しました。お許しを。
重ねてお怒りを買うことを覚悟で訊いてはいけない質問しましょうか。
おおぜいの男性に囲まれている祥子さん。もしも同時にプロポーズを受けてしまったとしたら、どなたの愛をお受けになりますか?


祥子:そうですね。どなたのプロポーズもお受けしないかもしれません♪

柏木:同じく禁じ手の質問かもしれないのですが・・・山崎さん、美貴さん、望月さん・・・数々の登場人物がいらっしゃいますが、どなたもとてもリアルな人柄をお持ちですよね?身近なかたとかで、モデルにされた実在の方とかって、いらっしゃるのでしょうか?創作をするうえで、実在の人物をモデルにされるのかまったくの想像から描き進めていらっしゃるのかを知りたかったので。

祥子:ん〜。パーツとしてのモデルはリアルに存在します。
たとえば、お人柄とか。職業とか。性癖とか。決まった方をお名前だけ変えるというよりは、そういう様々な方達を再構成して<淑やか>の殿方は出来ている感じです。
なんとなくお金持ちだったり、会社的に偉かったりするのは・・・わたくしのわがままを叶えるための仕様なので、ご容赦ください(笑)。

柏木:なるほど。それは納得ですが・・・いや、しかし。

祥子:柏木さんが<淑やか>のいいと思うところはどこですか?

柏木:小説本文についてはきっと皆さまとりどりに高い評価のあるところだとおもうのですが、柏木的に<淑やか>の居心地良さを最も感じますのは、ブログとしての全体のバランス感覚ですね。
小説サイトのお客さまはそのサイトの鏡のようなものなので、格調高い文章のあるところにはやはり、お目の高い紳士淑女が集います。
コメント欄の受け答えには、まるで百人一首のようなお歌を贈答しているみたいな、当意即妙のやり取りがつづいていて、そこがなんともいえず好ましかったです。
ちょっと話題とそれるかもわかりませんけれど、「淑やかな川柳」のブログなどはその極みだったですね。客層がよろしいと、あんなふうにお客さまとのコラボみたいな企画もありなのだなあって、感心しながらも眩しく拝見いたしておりました。
柏木は短編小説が好きで、自分が描いているものもほぼすべてが短編なのですが、川柳というのは突極の短編小説だと思うんですね。さらにいえば、コメント欄というのもうまくすると、合作の短編小説にさえなるのだなあと感じていました。ただ、川柳ブログのほうは、管理人さんのご負担があまりにも大きくて、よくあそこまで続いたなあって今では思っています。
祥子さんのブログでは、学ばせていただくことがほんとうに多いです。


祥子:恐れ入ります。そう言っていただけるなんてなによりです。
それに<淑やかな川柳>も楽しかったですね。ルールも季語も無視でしたけれど(笑)。
柏木様これから読んでみたいキャラとかお話とか・・・あったら教えてください。

柏木:そうですね。いちど吸血鬼モノに挑戦されてみては、いかがでしょうか?^^
ゼヒ期待です☆


祥子:がんばってみます。犯罪にならない方向が見つかれば・・・
でも良く見てみたら、ムーンナイトアフェア9で長谷川さんがこんなことしてるのですよね。
>わたくし自身の愛液のぬめりと少し冷たい感触が、また・・疼きに火をつけます。
>「こんなルージュも祥子には似合うだろう」 
>わたくしの顎を引き上げて最後に筆に残った愛液を、噛み締めて血の滲んだ唇に塗り付けると・・・男性は筆を捨てて強引にわたくしに唇を重ねたのです。
これってちょっとバンパイアっぽいと思いませんか?

柏木:言われてみれば・・・( ^ ^ )
今回は電子出版ということなのですが、将来本として出版されるお考えはおありですか?ハードカバー・挿絵入りで読んでみたいなあ^^という、欲ばりな願望を昔から持っているのですが。


祥子:電子出版させていただいただけでも果報者だと思っていますが(笑)。
書籍としての出版も、もしお話があればお受けしたいですね。正に夢の様なお話ですが♪
電子書籍でお目にとまるといいですね。

柏木:祥子さんが舞台として選ばれているのは都会の美術館、コンサート、はては軽井沢・・・と、多岐にわたっていますが、アウトドアとインドアとでは、どちらがお好きでいらっしゃいますか?小説を描く上ではもとより、お差し支えなければ実生活でも。^^

祥子:50:50でしょうか。以前からです。インドアもアウトドアも大好きです♪

柏木:ありがとうございました。
祥子さん、実はこの後お隣の館で宴があるのですが・・・。もうこんなお時間ですし、ご参加になっていかれませんか?


祥子:いえ・・・えっ・・・それは・・・ コメント
いやいや・・・。(^^ゞ
こうして改めて読んでみますと、柏木言いたい放題でしたね。
ご無礼ではなかったでしょうか?
しょうしょう赤面モノでございます。
(^^ゞ
隣家での宴、次回は是非ご参加くださいませ。
(^^)

2013/03/24 15:47| URL | 柏木  [Edit]
柏木様
コメントありがとうごさいます。

対談後のお隣様での宴でのご様子。
柏木様の<翔子>シリーズでお書きになられてはいかがですか?

楽しみにしておりますわ♪

2013/03/25 08:57| URL | 祥子  [Edit]
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