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閑話休題(インターミッション) 4-1

昨晩、ご覧いただいた方は驚かれたと思います。
実は桜前線も近づいているのでテンプレートを夜桜のものに変えました。
桜の季節のひと月間だけ、こちらのテンプレートでお届けしようと思っております。
日本の花で綴られる季節の移り変わりはとても美しくて・・・わたくしは大好きです。

恒例となりました作品紹介です。
何をご紹介したらいいかと・・・悩んだのですが、今日は<わたくしが男性の方達と出逢った場所>をご紹介したいと思います。
閑話休題 1で簡単には触れているのですが、改めてロケーションについてのみご紹介してまいります。ちなみに・・・物語の中では明言はしておりませんが、わたくしが東京都内におりますので物語の舞台も自然と都内が中心になっていることを最初にお断りしておきます。

第1作 オペラピンクのランジェリー

もうタクシーでなくては帰れないのがわかっていたのだけれど、この時間のほうが騒がしいお子様たちはいないので・・・好き。
はじめてのバー・カウンターで一人、スツールに腰掛けてお酒をいただきました。

はじめて、3人の男性と出逢ったのは急な階段を降りた地下にある落ち着いたバーでした。カウンターとボックス席が4つ。腕の良いバーテンさんがカウンターに数人いらしてお酒の楽しめる上品で老舗の貫禄が漂うお店です。大人の街の知る人ぞ知る・・・そんなお店です。このお店が男性のなかのお一人の持ち物だと知るのは、もう少し後のことです。

「いつもの部屋に行く」
そう3人目の男性が運転手に告げると、静かに車は走り出しました。
エレベーターが止まったのはスウィート・ルームが並ぶエクゼクティブフロアでした。
4つある部屋の一つをカードキーで開けて・・・まるで女王様のように奥のメインベッドルームまでエスコートされました。
いつ連絡したのでしょうか。
部屋には先ほどのバーでわたくしが好きだといったバラが生けられていたんです。

バーの階段で仕掛けられた淫らな悪戯のはてに彼らがわたくしを連れて行ったのは、高層の一流ホテルのエクゼクティブ・スウィートでした。このお部屋は、明日から連載する初雪にも登場します。都心の夜景の美しい、上品なインテリアのお部屋です。
メインベッドルームが1つ・ゲストルームが1つ・それにリビングルームがあります。バスルームはそれぞれのお部屋に用意されていて、バスルームから見える景色も絶景です。
地下駐車場から専用のフロントを通って直通のエレベーターへ。最近ではエクゼクティブルームへのアクセスはほとんどこのような形が多いみたいですね。


第2作 蝉時雨の庭

この数ヶ月の間に恒例となったジャズライブを都内のホテルに聞きにいったんです。仲の良い女友達とふたりで。 都心にありながら敷地内に別棟のお茶室と離れ・木々に囲まれた庭を持つ閑静な佇まいが、わたくしたちのお気に入りでした。
都心にありながら広い敷地に池のある庭園と、書院造りの離れとお茶室のある・・・雅な雰囲気のホテルです。あまり一般向けに営業をしていないのか、ひっそりとした隠れ家のような場所です。お庭には桜の樹もあり・・・そろそろ蕾を膨らませていることでしょう。この物語はわたくしがライブにうかがうようになって5ヶ月目に起きたことでした。
まさか、ホテルのスタッフや周囲のお客様に特別の想いを抱かれているとは・・・思いもしませんでした。

石段を降りて植え込みを回り込むと瀟酒な引き戸の玄関がありました。
そっと引き戸を開け三和土に男性の靴と揃えてパンプスを脱ぐと、磨き抜かれた板の間を抜けて書院づくりのお茶室に入りました。
支配人が言ったように小さな中庭を挟んだ反対側の離れには明かりがともり男性ばかりのお客様が数人お食事をはじめたばかりのようでした。

お庭からそのまま飛び石を辿ってゆけるお茶室。外からの明かりだけに照らされたこの部屋でわたくしは辱められてしまうのです。一人のお客様と、指一本触れることのないもう一人の男性に。


第3作 過ぎし日の残り香

指定された待ち合わせ場所は、そのレストランの前でした。
お店は意外なことにチャイニーズレストランだったのです。
エントランスで支配人を呼び広い店内の中で用意されていたお席は、もっとも奥まったところにある個室でした。
ホテルのシングルルームほどの広さの部屋はレイアウトの関係か窓はなく、代わりに見事な敦煌を描いた有名画家の画が飾ってありました。
さほど大きくない四角のテーブルに黒漆に螺鈿の椅子が4脚、ジャガード織のテーブルクロス、プリントではなくゴブラン織の壁紙、清朝のものらしき壷に生けられたどうだん躑躅と竜胆まで、繊細で緻密なしつらえがなされていました。

わたくしの元の上司が転籍をした会社で立ち上げに携わったチャイニーズレストランの個室がこの物語の舞台でした。少人数で個室でお食事も、最近ではようやく定着してきた大人の楽しみ方ですね。
元の上司の気持ちに気づいていないわけではなかったので、個室に通されたときは正直どうしようかと思っておりました。まさか、ご自分の会社のお店であんなことをなさるとは・・・思ってもみませんでした。


第4作 シースルー・ナイト

待ち合わせはターミナル駅から少し離れた幹線道路沿いの住宅街なのです。
深夜に待ち合わせても人目につかない場所。
あまりに年の離れたセフレとの待ち合わせはわたくしでも外聞を気にしました。

車でわたくしをピックアップして激しく淫らな一時を過ごす年若いセフレとの待ち合わせは、いつも住宅街の交差点でした。いつも、さほど待つこともなく・・・彼と出逢える気軽な待ち合わせ場所。でも、それはセフレの一本のメールで羞恥に満ちた待ち合わせの場所に変わってしまったのです。

彼が入っていったのは真新しいラブホテルでした。
二人ではなく四人なのでパーティルームを選び彼がフロントに交渉している間も、エレベーターホールでは二人の先輩がわたくしの敏感になった身体の表面をさりげなく手でなでてゆきます。
「・・・んくっ・・・・ぁぁ・・・」

そして、この夜を過ごしたのは繁華街の中にあるラブホテルだったのです。セフレである年若い彼と愛し合うのにもっとも相応しい場所。でも、こんなに複数の男性と利用をしたことはなくて、エレベーターホールで待っている間も顔の見えないフロントの男性にどう思われているのかと・・・羞恥に苛まれたのです。


第5作 うたかたの夢

先頭車両のとても便利な場所の車両のはずですのに、まだ2、3の空席が残っていました。
いつもならお酒にも酔っておりますし、そういったお席に座らせていただくのです。
ですが、今日の少し短めのタイトスカートだったのと・・・パンティを着けていないままで・・・向かい側に男性のいらっしゃる椅子に座る勇気はありませんでした。
わたくしは車両の一番端の連結部にちかい場所に立つと、白ワインでほろ酔いになった気怠い身体を手すりに持たせかけました。

深夜の地下鉄の車両の中で行われた痴漢行為。「蝉時雨の庭」のホテルのお茶室でランジェリーを奪われたわたくしは、行きずりの男性達の脅迫に屈するしかなかったのです。

ターミナル駅に到着し周囲の乗客が動き出すのを見て、紺のスーツの男性は登り詰めた余韻にほうけているわたくしにバッグを持たせて連結部のドアの中に引き込みました。
麻のスーツを着た男性がわたくしに最後の淫戯を仕掛けたのは混んだ電車の中の仮の密室・・・連結部でした。もう一人の男性の協力の下でわたくしはこの夜2度目の射精を受け入れさせられてしまうのです。


と・・・全作の紹介をしたかったのですが、残念ながら今日はお時間がございません。
続きは折を見てご紹介させていただきます。

さて「第九 合唱付き」が終了いたしました。
msnで完了している物語は9作目のこの物語が最後です。
明日からは現在進行中の新作「初雪」を掲載してまいります。
これからもどうかわたくしを可愛がってくださいませ。 コメント
ビックリ
祥子様
久しぶりにお伺いしてビックリです。
春・・・桜の季節ももうすぐですね。
最近では暖かい日もあり草木や小さな生き物が動き始め、
空気すらも春って言う感じですね。

やっと「初雪」がこちらにUPされるのですね。
あちらで拝見しておりますが、再度こちらでも楽しませて
いただきます。
素敵なイラストと一緒に・・・・・・。

いつも気の利いたコメント出来ず申し訳ありません。

ただ・・・祥子様をお慕いしている女性がいること
忘れないで下さいね。

2006/03/08 20:30| URL | 桜草  [Edit]
桜草様
お久しぶりです。
実はテンプレートの変更は以前から計画はしていたのですが
物語の切りのいいところで・・・と思いこのタイミングにいたしました。
歓んでいただけてなによりです。
 
わたくしも実は桜草様のコメントを楽しみにしておりました。
今日のようにコメントをいただけると、今日の東京の空も花曇りのように華やぎます。

2006/03/09 14:42| URL | 祥子  [Edit]
春はもうそこまで。
祥子さん、こんばんは。

今更ながら、薔薇から桜へ替わるタイミング、センスのよさに脱帽です。
私も桜は大好きです。
見事なまでに一斉にピンクの可愛い花が咲き乱れます。
豪華絢爛、あの天下人太閤秀吉最後の花見の祝宴を思い浮かべます。
しかしそれもつかの間、無常にも一雨で果かなく散ってしまいます。
花の命は短くて・・・。

今年はお花見に行けるのでしょうか?
勿論、私の場合はただのお花見では終わらないのですが・・・。
                       ・・縄指導・・

2006/03/09 21:02| URL | 縄指導  [Edit]
縄指導様
恐れ入ります。 ブログの楽しいところはこうしてテンプレートでも密やかな遊びが楽しめることかもしれませんわね。

縄指導様とのお花見♪ どんな事が待っているのでしょうか。
怖いような・・・ドキドキとさせられてしまうような、お邪魔でなければご一緒してみたいものですね。
桜を見ると<一夜の夢>という言葉を思い出してしまいます。
でもその夢はまた一年を過ぎると・・・わたくしを虜にする、そんな精神の奥までも入り込み刷り込まれてゆくような夢なのです。
まるで・・・忘れられない愛しい殿方のようですわね(笑)。


2006/03/10 14:10| URL | 祥子  [Edit]
お詫びと訂正
いつも<淑やかな彩>にお越しくださってありがとうございます。
実は皆様にお詫びがございます。
閑話休題3、4-1で、WINDOWSユーザーの方に一部文字が見えていないという状態が発生しておりました。
昨日、色指示を書き直し、問題を解消いたしました。
わたくしがMacユーザーであったため、非表示に気づくのが遅れてしまいました。(実はMacではとても綺麗に表示されていたのです)
知識不足からご不便をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。

これからも、<淑やかな彩>を宜しくお願いいたします。

2006/03/10 14:32| URL | 祥子  [Edit]
春の宵‥‥気分?
あちこちつまみ読みさせて頂いていて、何処にコメントしようかと‥。度々伺っているのですが。色々なシチュエーション、表現力、読み入ってしまいます。
夜桜良いですね。桜の木には精霊が住み、夜には情念の舞を踊ると言う‥。
桜と言うと、泉鏡花の”外科室”を思い出します。心に思う人がいる伯爵夫人、麻酔でその人の事を口走るといけないから、そのまま外科手術を受ける‥。その狂気にも似た心‥。
「私にはね、心に一つ秘密がある。眠り薬はうわごとを云うと申すからそれがこわくってなりません。どうぞもう、眠らずにお療治ができないようなら、もう快らんでもいい、よしてください」
究極、印象深くて‥。
卒論も西行でした。桜好きです。もうすぐですね‥。






2006/03/10 21:10| URL | るり  [Edit]
るり様
「外科室」 わたくしも大好きです。
1人の方を想い続ける伯爵夫人のひそやかに伏せられた瞼の影までも・・・思い出してしまいました。
「願わくば花の下にて春死なん この望月の如月の頃」
そうできたらと・・・わたくしもこの季節が来る度に願ってしまいます。

いつもありがとうございます。
どうぞ思いつかれたままの場所にコメントしてくださいませ。
最新作でなくても以前の作品にコメントをいただくのもうれしいものなのです。
るり様のコメントを楽しみにお待ちしております。

2006/03/11 16:50| URL | 祥子  [Edit]
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