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桜陰 21

ほんの少しの酸味と・・塩気のある・・・淫らな香りがわたくしの口腔に広がります。
同じものでも・・・男性の塊で犯されたあとをお清めするのとは違いました。液体の純度が高いだけ・・・この行為は強くわたくしの心を貶めていったのです。
ちゅるぅ・・・ わたくしの舌と唇がテーブルの表面を這うのを見届けた高梨さんはリードを手にしたままで、わたくしの背後に回られたのです。
ベランダの柵側ではなく、室内へと開け放ったドア側に立たれるとわたくしのスリップをヒップの頂きが丸見えになるほどに、捲り上げられたのです。
「いゃぁ・・」
「綺麗にするまで休むんじゃない、祥子。」
その声に、わたくしは抗議の声を押さえ込まれてしまったのです。
わたくしがいま晒している姿がどれほどあの美術館のビルから淫らに見えるのか・・・と、戸惑いを隠せないまま・・・。
 
ちゅく・・・ 
「ぁん・・」
わたくしのむき出しのヒップに・・・高梨さんの手のひらではない・・感触が這っていったのです。
「止めるんじゃない。そのまま続けているんだ。」
ヒュッ・・パシィ・・・
「ひぃっ・・・」
わたくしのヒップを這っていたあの感触は・・・革の房鞭だったのです。予告もない鞭打ちの痛みに、わたくしは背を反らせ・・・軽く悲鳴を上げてしまったのです。
「止めるなと言っているのが聞こえないのか、祥子。これは先ほど5分で逝けなかった分のお仕置きだよ。祥子が僕の命令に逆らって余計に快楽を貪っていたのと同じ時間だけ、鞭の痛みを与えてあげよう。3分間だ。」
そう口にする間も、房鞭の革の感触が白くて薄いヒップのラインを撫でてゆきます。

年末に共に過ごした時には・・・鞭の類いはこの部屋にありませんでした。
もしかしたらこの鞭も・・・いまのわたくしの視界では見えませんが・・今回の海外からのお土産の一つなのかもしれません。
「ちがう・・わ」
余計に・・・貪っていたなんて・・・ひどい。
「口答えをするのか」
ヒュッ・・・パシィ・・・ 今度は予告もなく打ち下ろされました。そして、その革は肌を打ち据えたまま・・・わたくしの腰を撫で続けているのです。
「まだ綺麗になってないだろ」
ヒュッ・・パシィ・・・パシッ・・ 立て続けの打擲は、わたくしの腰の頂を桜の花びらよりも赤く染めているに違いありません。そう確信させるだけの痛みをわたくしに与えていました。
高梨さんは、また気まぐれのように革による愛撫をはじめるのです。
「ひぃ・・ぃたぁぁ・・ぃ・・」
ヒュッ・・パシィ・・・ 次の打擲は太ももでした。何度も打たれた腰と違って、新たな鋭い痛みがわたくしの身体の芯に響いたのです。
 
これでしたら、立て続けてリズミカルに打たれるほうが余程痛みに慣れる分よかったかもしれません。それに力が分散する房鞭とはいっても・・・1本1本の与える痛みが・・・鋭いのです。細くて・強く・しなやかな革なのでしょう。
「まだ、綺麗にできないのか、祥子。」
ヒュッ・・パシィ・パシィ・・パシッ・・・ 腰の頂きを撫でさすっていた鞭は、今度はスリップに覆われた背に打ち下ろされたのです。
「ひぃぃ・・ぃぃぃ・・・」
ほとんど・・わたくしがはしたなく濡らした蜜は、清め終わっておりました。でも、テーブルから手を離すことができませんでした。
立て続けに襲う鞭の痛みに・・ガーデンテーブルに縋る様にして耐えるしかなかったからです。
「答えはどうした、祥子」
ヒュッ・・パシッ・・パシィ・・パシッ・・・
「おわり・・まし・・たぁ・・」
ヒュッ・・パシッ・・
「ごしゅじん・・さ・まぁぁぁ・・・」
ヒュッ・・パシィ・・・
「これで3分だな。綺麗になったか、祥子」
高梨さんは左手にリードを、右手に鞭を持ったままわたくしの前に回られたのです。

「きれいになったみたいだな。自分の愛液を舐めた気分はどうだ?」
くぃ 上体をガーデンテーブルに伏せたまま、痛みに腰を落としていたわたくしの首輪のリードを引きます。
「ひぃっ・・」
ュッ・・パシ・・ 立ち上がったわたくしの乳房に一閃、手にした鞭を走らせたのです。
「腰を落としていいとは言ってないぞ。姿勢を崩したお仕置きだ。」
カタっ・・・ そう仰ると、手にされていた鞭をフォレストグリーンのガーデンテーブルに置かれたのです。

桜陰 22

その鞭は、以前長谷川さんがわたくしに使われたものとは全く違うものでした。
大きさは・・・どちらかといえば小振りなものでした。
象牙のハンドルにオフホワイトの良く鞣された細身の革が10本ほど。瀟酒とも禍々しいとも見える細身のハンドルは、高梨さんの手に収まってしまいそうなほどに細く・小さく、ねじくれた複雑な彫刻が施されておりました。
「牝猫・祥子のしっぽにぴったりだと思ってね。ピガールで買ったものだよ。」
自らの身体を打ちのめしたものに眼を奪われているわたくしの側に立つと、さきほどまでしたたかに打ち据えたヒップの丸みを、改めてスリップの裾をたくしあげ・・・揉みしだくのです。

「・・・や・・っ・・」
高梨さんの中指が、まだこの方には犯された事の無い姫菊に触れたことで、そのお道具の持つ意味がはじめてわかったのです。
使われている素材を見ても・・・細工をとっても決して安物ではないのでしょう。なのにそれを・・・。
「ソファーに座る僕の足元に、戯れつく牝猫に今度は付けてあげよう。」
わたくしの花びらに新たに湧きだした潤みをのせて、中指が姫菊を襲います。
「・・っだめぇ・・・・」
身を捩らせるわたくしを、高梨さんの欲望を滲ませた瞳が見つめるのです。この方はこの上・・・まだ・・・。
「ふふっ 鞭はどうかと思ったが、祥子の身体は気に入ったようだね。こんなに濡らして、乳首も立てて。もっと打ってあげた方がよかったかな。」
「おねがい・・・ゆるして・・・」
「ああ 今日はもうしないよ。さぁ、僕のを舐めるんだ」 
鞭に対するわたくしの反応にご満足なさったように、長身の高梨さんはわたくしの頭に手をやると、ご自分の腰の位置にまでリードとともに引き下げていったのです。

チィィィッ・・・・ わたくしは自らの手でファスナーを開け、ボクサーパンツの前から既に昂りを示している高梨さんの塊を引き出しました。
くちゅぷ・・・ちゅぱぁぁ・・ぺちょぉ・・・ わたくしは先ほどのテーブルとは比べ物にならない熱心さで、高梨さんのより猛々しくなってゆく塊に舌を這わせたのです。
「ううむぅ あいかわらず、うまいな。祥子は。」
肌を撫でる風は、春の夕刻近くなり次第に冷たくなってゆきます。なのに、高梨さんのものは・・・熱を・・脈動を・・増してゆくのです。
はじめてお逢いしたときにさせて頂いたような丁寧な口戯は、いまの・・・ベランダでいずこからとも知れぬ視線に晒されているわたくしにはできませんでした。

高梨さんにはしたないランジェリー姿でベランダに連れ出されただけでは終わりませんでした。
リードで首輪をつながれ・・・自慰での絶頂を2度も強要され、そのうえ高くむき出しにした白い腰を突き出したまま鞭打たれる・・・という淫媚極まりないショーを、16階のベランダで演じ続けさせられた後なのです。
羞恥のブレーカーはヒートアップして、意識を飛ばそうとするのに・・・高梨さんはまだ許してはくださらないのです。
わたくしの身体は、冷たい風の中でも白い肌を桜色に染め、あらぬ熱で火照らせつづけておりました。

ちゅく・・ぅ・・・ちゅぷ・ちゅ・・・ぷぅくぅぅ・・・ わたくしの口唇はもう一つの蜜壷と化しておりました。
口内に溜めた唾液は高梨さんが漏らされる粘液と混じり合い、細く白いしたたりとなって・・・わたくしの唇の端から・・つつっ・・・と垂れていたのです。
ぐぅぅぷぉ・・ちゅぅ・・くぷぅ・・・ 喉奥まで・・えずきかねないほど奥まで・・・熱く敏感な高梨さんの先端を飲み込み・・その場所の狭さと舌の付け根でしごき立てるのです。
時折吹く風が冷たく感じる時には・・・わたくしはしっかりと高梨さんの脚にこの身を寄せておりました。
ひくっ・・・口腔の塊がまた一段太さを増します。

「もういいよ、祥子。立ちなさい。これ以上されたら、祥子を可愛がる前に逝かされてしまいそうだ。」
苦笑ともつかぬ淫らな笑みを浮かべて・・・高梨さんはわたくしのリードを立ち上がるようにと引いたのです。
「さあ ショーのクライマックスだ。そのテーブルにもう一度手をつくんだ。」
わたくしをテーブルに向き直らせて、そう仰いました。

桜陰 23

「リードをテーブルの脚に留めなくても、祥子はもうできるね。」
「はい・・・ごしゅじんさま」
わたくしは今度は素直に、テーブルを清めていたときと同じ姿勢をもう一度取りました。
「そうだ。もっと脚を広げるんだ。そう」
その言葉も終わらぬうちに・・・先ほどまで唇に含んでいた塊が花びらに押し当てられて・・・ぐぃと送り込まれたのです。
「あぁっ・・・」
もう声を抑えることなどできません。思わず漏れた声に・・・唇を噛み締めるだけしかできませんでした。

「祥子の中はまるで温泉だね。いくらでも熱い愛液が湧きだす。」
ぐちゅぅぅ・・・ ご自分の言葉を証明するように奥まで押しこんだ塊を・・・抜け出す寸前まで引き抜いてゆくのです。
高梨さんの大きく張り出したかりに集められたわたくしの蜜が、たらら・・と太ももに向かって流れ出してゆきます。
「はぁぁ・・ゆるし・・て・・」 
「いつから濡らしてる、祥子。何時間濡らし続けたら満足するんだ?」
高梨さんも、もう限界だったのでしょうか。いつもと変わらぬ抽送がはじまりました。
「あん・・わかり・・ま・・せぇぇ・・んん」
何度問われても・・・わたくしにはどうしようもないのです。
初めての挿入なのに・・花びらの奥はまるでもう何回も抽送を繰り返された後のように、はしたない収縮を示しておりました。
 
「僕のいない間、誰にこの身体を可愛がってもらってたんだ。前よりも数段良くなっているよ、祥子。」
高梨さんは腰を使いながら・・・リードを・・・わたくしが顔をあげざるを得ないほどに大きく引かれるのです。
「やぁぁ・・・ぁぁあああ・・」
「僕に連絡もしてこないで、身体をこんなに熟れさせるまで何人の男に抱かれた。」
「ちが・・ぁ・・ぅ・ぅっぁああ」
年末にお別れしたあと・・・4人の方と雪の別荘で過ごし・・そして・・・
「淫乱牝猫は逢う度ごとにどんどん身体が良くなる。そんなに数の子天井を擦り付けてくるんじゃない。」
「はぁう・・ぅぅ・・ぁあぁぁぁ」
責めの声はベッドの上と変わらないほどになっていました。
隣室に誰か居れば・・・わたくしの身体が高梨さんの塊を締め付ける様子は、全て知られてしまったことでしょう。

いつ彼の声とわたくしのはしたない喘ぎ声に誘われて、隣室の方がベランダに出ていらっしゃるかもしれませんでした。
高梨さんに突かれる度に揺れるGカップの乳房の動きを・・・抜き差しする度に淫らな水音を立てる腰を、間近に見られてしまうかもしれないのです。

「あそこで食いつく様に望遠鏡をみている男達も、牝猫祥子の身体を味わいたくて堪らなくなっているな。」
「あぁぁ・・だ・・っめぇぇ・・」
ベランダの正面にある美術館のビルからの望遠鏡ごしの視線・・・いつ現れるかもしれない隣室の視線・・。
高梨さんの塊から送り込まれる淫楽だけでなく、いくつもの視線の可能性がわたくしの蜜壷の奥を・・中ほどを・・・きゅぅぅと収縮させるのです。
「こんな蜜壷 うっ」
腰の動きを一旦・・・高梨さんは止めたのです。そして改めて一度緩めたリードを引きます。
「いいさ。祥子のこのフェロモンを嗅がされて立たないなんぞ男じゃない。鞭の悲鳴さえ淫心を疼かせるんだ。我慢できなくて、祥子を自分のものにしたがる男がいても不思議はない。」
ずぅんっ・・・骨盤に・子宮に響くほどに強く一度だけ塊を打ち付けるのです。
「あぅっ・・」 
「美味しくなった祥子を味わうのは僕だからな。ただし、どんな男にも発情する牝猫には躾が必要だね。」
そんなんじゃありません・・・だれにでも・・・発情なんて・・・ひどい。
「あ・・はぁん・・だめ・・あぁぁ・・ゆるして・・」
動きを止めたと言っても・・・奥まで押し入れたままで腰を回す様にしてわたくしが一番感じやすい最奥をぐりぐりと・・・捏ねることは止めてはくださらないのです。

桜陰 24

「祥子、このままお散歩だ。僕のものを抜いたら、今度こそ、そのスリップを脱がせて気を失うほど鞭で打ち据えてやる。」
ベランダでガーターストッキングにバックストラップパンプス・・・それに桜色の首輪だけの姿にされてしまうなんて。
「さぁ こっちだ。」
高梨さんはリードと腰の動きで、淫楽に蕩けかけたわたくしを誘導するのです。
「はぁぁ・・あん」
骨盤の奥深くまでささった塊を閉め出さないように・・・腰を密着させたままで・・テーブルにすがって2・3歩移動します。
「ああぁ・・ゃあ・・」
歩を進める度にわたくしの締め付ける場所は捩れ・・・高梨さんの塊がいままで味わったこともない蜜壷の部位を刺激するのです。わたくしは突然の快感に思わず立ち止まってしまったのです。
「休んでいいとはいってないぞ。」
高梨さんは動きを止めると・・ずん・・と強く突き上げます。
「ああっ・・・いぃぃ・・」
わたくしは、はしたない声を上げてしまいました。
 
「ほら、こんどは柵ぞいに歩くぞ。」
前屈みなわたくしの上体を・・ガーデンテーブルからガーデンチェアの背をとおって・・・ベランダの柵のほうへと・・誘導するのです。
「あぁぁ・・・だめ・・いぃぃ・・・」
「祥子 そんなに締め付けたら抜けるぞ。もっと奥に飲み込むんだ。」
ぐぃ・・・まるで子宮口に捩じ込まんばかりに・・・あぁ・・塊がまた・・いちだんと・・おおきく・・・。
「・んぁあ・・ぁぁぁぁ・・だめ・・・いっちゃうぅ・・」
「だめだ、祥子。ベランダの真ん中でいき顔を展望台の男共に晒しながらしか逝かせないからな。その前に勝手に逝ったら、今度こそピアスをしてやる。」
思わぬ言葉に・・・わたくしの蜜壷はまたきゅぅぅぅっと・・締め付けを強めたのです。
「あぁぁ・・ゆる・・し・・てぇぇ」
言葉責めの間にも、一歩・また一歩とベランダの中央に柵づたいに歩くことを強要します。
高梨さんは言葉とはうらはらに、わたくしの中から抜け落ちない様に細心の注意を払ってくださっているようでした。鞭打たれひりつく白い腰に、ざらざらと茂みを擦り付けるほどに密着させた腰で、わたくしの歩みを誘導していたのです。

中からの快感・・・外の視姦・・・耳元に送り込まれるサディスティックな責め語。
勝手に上り詰めるなといわれても・・わたくしは・・一歩事に確実に追い込まれていました。
 
「よし、ここでいい。」
喘ぎに肩を振るわせるわたくしを、ベランダの柵の中央に・・・後から貫いたまま立たせたのです。
「ほら、あそこに首輪をつけてあげた桜の庭園がみえるだろ。」
まるで普通に景色を眺めているように耳元に囁くのです。
高梨さんはわたくしを柵にまっすぐに向かせ・・・クライマックスに向けて一段と強く・早い抽送をはじめたのです。
「あっ・・ああ・あぁぁ・・だ・・め・・・」
わたくしはもう・・・眼下の景色など眼にはいっていなませんでした。
「どうした、祥子。勝手に逝くのはゆるさないぞ。」
高梨さんは、わたくしの胎内の反応に・・・もう達するのは・・時間の問題であることくらいわかってらっしゃるはずなのです。
なのに・・・後から突き上げる腰の動きを一段と早めるのです。
 
「ああ・・あはぁ・・・」
「ちゃんと許しを乞うんだ。牝猫のように勝手に自分だけいくんじゃない。」
わたくしはもやは限界でした。
白く蕩け爛れてゆく淫楽に膝を崩して・・・堕ちてゆきたかったのです。
「ごしゅじん・・さまぁぁ・・・しょうこ・・を・いか・・せてく・・だぁさぁぁいぃぃ」
「それだけか、祥子。」
「ごしゅじ・・んっさぁまあのぉぉせいえき・・を・・しょう・・こに・・くださ・・いぃぃぃ」
「どこにほしいんんだ、祥子」
「しょうこ・・のぉ・・・なぁ・・かをぉまっし・・ろに・・してぇぇっっっっっ」
「どこだ、どこに欲しい、祥子。ちゃんと言うんだ。」
「あぁぁ・・・いゃぁぁ・・・」
「言えないなら、スリップを取り上げてベランダに夜まで放置だな。」
「やぁぁぁ・・・しょうこ・・の・・しきゅぅぅに・・ごしゅじんさぁまのぉ・・・ぉせぃぇきぃぃ・・くだ・・さぁぁ・・いい」

桜陰 25

「子宮に種付けされたいんだな!!逝くぞ!祥子」
高梨さんはリードでわたくしの上体を引き上げ、両肩のストラップを引き下げたのです。
「ぁぁぁ・・ごしゅじん・・さまぁぁ・・・くださぁぁぃぃ・・」
快感と羞恥に縋る様に柵を掴んでいたわたくしの左右の手を引きはがすと、高梨さんは後向きに引くのです。
わたくしの身体は高梨さんの塊の一点だけに支えられ、その一点に酷く責め立てられていたのです。
「どうだ!!祥子!!いいか!!」
露になった乳房は高梨さんの突きに合わせてベランダの柵に触れんばかりに前後に激しく揺れ・・・猛々しい塊だけに身を任せたわたくしは・・・声をだせないほどの快感に侵されていたのです。
「見せつけてやれ。祥子の逝き顔を、淫乱なその身体を!」
「・・い・・くぅぅ・・・いきますぅぅぅ」
「逝くんだ!!祥子!」
「・・・いっくっぅぅぅぅ・・」
蜜壷に高梨さんを飲み込んだまま、限界まで反り返らせられた上体の淫らな乳房を握りつぶされながら・・・わたくしは真っ白な精液を子宮に直接・・・注ぎ込まれたのです。
 
「よかったよ、祥子。」
抱きしめた腕の力を弱めると、高梨さんはわたくしの中からまだ硬度を失わない塊を引き出して・・耳元にそう囁いたのです。
「シャワーを浴びておいで、それですこし休むと良い。」
そう言って、桜色の首輪も外してくださったのです。
「明日は休みだろう。泊まって行っても構わないからね。」
高梨さんに促されて・・・けだるい仕草でスリップの肩ひもを直すと、わたくしはよろめく足取りで室内に戻ったのです。
バスルームにはバスローブとスリッパが用意されておりました。
スリップを脱ぎ落とし・・・ガーターベルトの留め具を外そうと脚下を見たのです。
ストッキングの内側は・・・足首ちかくまで・・・したたった蜜ではしたなく色を変えていたのです。
 
シャワーを浴びて、用意されていたバスローブを纏うと、彼の寝室に向かいました。
あのときと同じシンプルにオフホワイトでまとめられたベッドの上には、今日高梨さんがランジェリーショップで買ってくださった、桜色のナイトウェアのセットが並べられていました。
そして、窓辺近くの床に置かれた李朝のものらしい大壷には、咲き誇る桜の枝が天井にとどかんばかりに活けられていたのです。

桜を見ながら・・・そう仰った高梨さんのなによりの心づくしを感じて、素肌の上にナイトウェアを纏うとリビングでタバコをくゆらせてらっしゃる高梨さんにお声を掛けたのです。
「こちらにいらして」と。
 
 

祥子からの手紙ー11

いまは、いつもの珈琲専門店で
閉店間際にお願いしてキリマンジャロを入れていただいたところです。
 
あのあと、高梨さんはナイトウェア姿のわたくしをベッドルームの桜の前に立たせると「祥子は薔薇かと思っていたが、桜も似合うな。」と満足そうにおっしゃいました。
そして、繊細なガウンだけを脱がせてくださると
ご自身はネルのシャツとチノパンのままで
わたくしを抱きしめてつかの間の眠りに落ちていったのです。
 
2時間後、わたくしが目覚めた時にはもう外は暗くなっておりました。
ぐっすりと熟睡されている高梨さんをお起こしするのはしのびなくて
わたくしは身繕いをすませると、
お手紙を書いて16階の高梨さんのお部屋を後にしてきたのです。
 
今回は首輪も鞭も・・・
部屋を後にする時にはわたくしの身体には
痕跡は何一つ残されていませんでした。
それをうれしいと思う気持ちと、少し寂しいと思うわたくし・・・
どちらが本当のわたくしなのでしょうか。
 
珈琲をいただいたら、アンティークローズの飾られた部屋に戻ります。
高梨さんの部屋に置いて来た
桜色のナイティの肌触りが恋しくなったとき
今度はわたくしからメールをしてしまうかもしれません。