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初雪 65

「祥子さま」
立ったままのわたくしの太ももの狭間に彼の唇が触れ、露になった花びらへの小高い入り口を彼の舌が割ってゆくのです。
「・・ぁぁあっ・・ん・・」
熱を持った舌先はすぐに真珠をとらえ・・シャワーで流されたばかりの花びらにもう一度蜜を呼び出したのです。
「だめ・・ぇ・・・望月さん・・・」
「祥子様の花びら餅美味しいです。まだ誰も触れていない・・子供のころに帰ったここ・・最初に・・・私の愛撫で・・・逝ってください。私に最初の蜜を飲ませてください」
彼の唇が・・・わたくしの丘をくじり・・・直接に真珠を・・花びらを吸い立てるのです。
「わたくしでは・・逝って・・・くださらなかった・・の・に・・・」
「祥子様は逝くんです。さぁ」
蜜をやさしく掻き出す舌先は幾度も幾度も・・・敏感な真珠をねぶるのです。
「ぁああぁ・・ん・・だ・・め・・もちづき・・さぁ・・ん・・・いっちゃ・・うぅぅ」 両手で彼の頭に縋るようにして・・・わたくしは浴室でも逝き果ててしまったのです。

「申し訳ございません。祥子様」
くったりと力なくくずおれたわたくしにもう一度シャワーを掛けて・・・そしてまた浴槽へと誘ったのです。
わたくしはなんの抵抗もなく、彼に抱かれる様にして浴槽に身を沈めました。
「ありがとうございます。逝ってくださってうれしかった。それに、すべすべでした。さすがに石塚様です。」 
望月さんはつい先ほどまでわたくしの花びらを嬲っていた唇で、わたくしの耳朶へのキスを繰り返すのです。
「いぢわる・・・」
大人になってはじめてはしたない姿にされた場所を・・・他の誰でもない、望月さんに最初に可愛がっていただけたのは嬉しかったのです。でも、その時の身も世もない乱れ方が恥ずかしくてわたくしは拗ねてみせるしかなかったのです。
「その濡れた瞳であれをお召しいただいたら、きっととてもお似合いです」
美肌の湯だと説明された温泉を柔らかなガーゼに含ませると、望月さんは頬を染めたわたくしの顔をゆっくりと拭ってくださったのです。
「温泉で上気した頬とふっくらとした唇。祥子様は素顔のままが一番そそります。」
ちゅ・・・啄むような小鳥のキスを唇に降らせるのです。でもそれはもう先ほどまでの欲情にまみれた行為ではありませんでした。
「みなさんが待ちくたびれてしまいそうです。さぁ・・・上がりましょう」
わたくしを抱えて浴槽を出ると、扉の外に用意したバスタオルを広げ・・・わたくしの身体の水滴を優しく拭ってくださったのです。

胸元にバスタオルを巻き付けると、わたくしを鏡の前に座らせました。
先ほどまで身に着けていたものは、足袋に至るまで全て片付けられておりました。
望月さんは手早くお召し物を身に着けるとあの乱れ箱を手元に引き寄せられたのです。
上を覆っていた薄紅のちりめんを取り去ると、その下にあったのは・・・堆い純白のレースでした。

望月さんはまずわたくしの髪を梳りはじめました。
ポニーテールを作る位置で一つにまとめ、左手で乱れ箱から取り上げた一片のレースで結び止めたのです。たっぷりとした巾のレースは肩先まで垂れて、わたくしに白のベールを付けたような彩りを見せました。
「これをどうぞ」
足元に差し出されたのは白のサテンのミュールのような室内履きでした。3センチほどのヒールの付いた上品なものだったのです。
「立っていただけますか」
差し出された手をとってゆっくりとその場で立ち上がったのです。
「失礼いたします」
「あん・・」
望月さんはわたくしの胸元のバスタオルを取り去ったのです。

「祥子様。こちらに」
次に脚元に広げられたのは夥しい白のレースでした。
優雅な透ける白のリバーレースの輪の中に、わたくしはサテンのルームシューズごと足を踏み入れました。
望月さんがゆるゆると身体の線にそってレースを引き上げてゆきます。

それは足首までのロングドレスになっておりました。
襟元はハイネックに、袖は手首まである長袖のものですのに・・・背中は肩甲骨の下まで開いているのです。
ドレッシングルームの鏡越しに見えたのは、まるでウエディングドレスのような美しい総レースのドレスだったのです。
本来ならサテンのロングキャミソールをインナーに纏うもののはずです。そうしなければ全てのランジェリーの存在を、繊細な花柄を織り出したシルクのレースごしに晒してしまうからです。
いまも本来ならエレガントなレースが・・・わたくしの身体を・・・何も身に纏っていない時以上に淫らに際立たせていたのです。
辛うじてはしたない茂みがないことで・・・もっとも恥ずかしい姿を晒すことはありませんでしたが・・・両の乳房の先端の鴇色の色味だけが羞恥の存在を主張するかのようでした。

初雪 66

「失礼いたします」
後に回った望月さんは、わたくしのヒップの谷のはじまるあたりのすぐ上の釦から順に一つずつ・・・繊細なくるみ釦を留めてゆきました。
肩甲骨の真下で一旦手を留めると、今度は首にまわされたハイネックの襟の部分を留めてゆきます。
右に回ると右手首の5つの釦を、次いで左手を取り上げて同様にきっちりと袖の釦を留めたのです。
 
「この姿で過ごさなくてはならないの?」
ほつれかけた髪を直す望月さんに改めて問いかけたのです。
総レースの清楚なマリエ。
花嫁のための清純で犯すべからざる美しい衣装は、インナーに何も身に付けていない・・・ただそれだけのことで、淫らな責めの衣装へと趣きを変えておりました。
「お綺麗です、祥子様。これは山崎様からのプレゼントです。お気に召しましたか?」
確かにこの上なく上質なレースを使用した贅沢なドレスでした。
シルエットもわたくしの年齢に相応しく、華美な装飾のないシンプルなものです。あちこちに施されたパールをちりばめた刺繍も、上品な光沢を際立たせていたのです。きちんと本来の装い方をすれば・・・・ですが。
「・・・ええ」
ランジェリーとインナーのサテンドレスを欠いたいまの姿に、わたくしは白いシャツが似合う望月さんへ戸惑いがちな答えを鏡越しに返しただけでした。
「皆様がお待ちです。」 
わたくしの手を取るとエスコートをするようにドレッシングルームの扉を開け、そしてリビングへともう一つの扉を再び・・・開けたのです。

先ほどまでの享楽の宴の場だったリビングルームは、一転雰囲気を変えておりました。
天井の照明は程よく落とされ、あちこちにキャンドルが美しくともっておりました。低く流れるBGMはモーツァルトの魔笛のようです。
わたくしを包んでいた毛布も赤い縄も・・・そしてシェーバーのセットもなくなり、テーブルの上にはシルバーのアイスペールに入れられた白ワインとバカラのワイングラスだけが並んでおりました。
「やはり、マリエもお似合いですね」
白のピンタックシャツにオフホワイトのダブルのパンツをお召しの山崎さんが、立ち上がってソファーの中央にわたくしを迎えてくださったのです。
「ありがとうございます。素敵なドレスですね」
マリエが本来の衣装と違う趣きを醸し出していることを承知の上でも・・・わたくしは山崎さんに微笑みかけるしかありませんでした。
「今夜の祥子さんには一段と良く似合う」
スタンドカラーの白のシャツに白のコットンでしょうか。カジュアルにドレスダウンした石塚さんが、キッチンからオリーブの盛り合わせを手に戻っていらしたのです。
「乾杯は白のワインだな。望月」
白いウイングカラーのシャツの釦を3つ程開けた美貴さんが、わたくしの隣で望月さんに指示をするのです。
ソムリエナイフを腰ポケットから取り出した望月さんは、昨晩シェフがプレゼントしてくださった白ワインを手際良く開けていったのです。
「シャトー・クリマン、ね」
コック・・コッ・ック・・ 1998年のヴィンテージを記した端正なラベルが望月さんの手元に見えました。甘やかなフランスの貴腐ワインです。
「シェフはよっぽど祥子さんが気に入ったと見える。赤ワインの銘柄はなんだった?」
グラスを鼻先にくゆらせながら美貴さんは望月さんに問いかけます。
「同じ98年のシャトーマルゴーです」
それはとても美味しく手に入れにくい年のワインだったのです。
「これは近いうちにまた祥子さんをお連れしないとうるさそうだぞ」
石塚さんは、貴腐ワインの美しい色をバカラのクリスタルに透かせて楽しんでいました。
「ええ、そうですね」
苦笑しながら美貴さんが改めてグラスを取り上げました。

乾杯・・・目線に上げたグラスを下ろし、唇に流し込んだワインはまさに甘露でした。
「ああ、本当に美味しいですね。シェフは良くわかってる。今夜にぴったりなワインだ」
山崎さんがまた一口、味わうようにグラスを傾けました。
「昨晩の黒いドレスの祥子さんも綺麗だったが、白のドレスの祥子さんもほんとうに綺麗ですね。次は赤・・・いや、最初に逢った時に身に付けてらしたオペラピンクのドレスを僕がプレゼントしますよ。」
石塚さんは先ほどの行為で満足なさったのでしょうか。歌う様に語るとゆったりと1人がけのソファーに背を凭れかけさせたのです。
「このドレスは、やはりマリエだったんですね」
「ええ、今年うちの会社で新たなブランドを作るんですよ。その中で祥子さんに似合いそうなものを選んでみました」
「そんなに大事なもの・・・」
新ブランドを作る為のコストと努力・・・そしてその中でもたぶん上位にはいるほどの出来映えのドレスがどれほどの価値があるのか・・・わたくしには充分にわかっていたのです。
「祥子さんに着ていただけるなら惜しいものなんてありません」
きっと山崎さんが立案したプロジェクトなのでしょう。このクォリティなら成功は間違いない、そう思えました。

初雪 67

「祥子さん、剃毛の後は傷ついていませんでしたか?」
わたくしの左隣の美貴さんが改まった声でおっしゃいました。
大丈夫です・・・その意を込めてわたくしは首を横に振ったのです。
「よかった」
わたくしに剃刀を当てた石塚さんも・・・そしてずっと冷えた上半身を暖めてくださっていた山崎さんも満足そうに頷かれました。
「酷いことをしたって思ってらっしゃるでしょうね」
美貴さんが続けます。
いいえ・・・もう一度静かに首を横に振ったのです。
羞恥に満ちた形で行われた行為ですが、失ってもいずれ取り戻すことができるものを一時的に取り去られたそれだけのことなのですから。

「僕たち3人は・・・いや、望月を加えると4人か・・・祥子さんに対して本気なんですよ」
望月さんが注ぎ足した冷たいワインを一口召し上がります。
「剃毛してしまえば、祥子さんあなたのことです。決して他の男性にその身を晒すことはないでしょう。僕たちは、あなたを自分だけのものにしたいんです。」
真摯な山崎さんの声が右側から美貴さんの言葉を継いだのです。
「だったら・・・」 
こんな風に3人で嬲るようなこと・・・
「祥子さんがきちんとパートナーを決めるまでと、紳士協定を結んだんです。決して抜け駆けはしない・・と。出来れば・・・こんなこと僕たちがお願い出来ることではないですが、祥子さんには僕たち以外の男性との関係も持って欲しくないんです」
「だから・・・」
気怠げに、でも確たる声で石塚さんが続けます。
「無理矢理でしたがあんな行為をさせてもらったんです。申し訳ありませんでした」
「お気持ちはわかりました。でも・・・」
「ええ、いますぐに答えられなくてあたりまえです。僕たちはあなたに破廉恥なことばかりしてきてますから」
山崎さんがわたくしの右手を取ってすべすべした指を絡めるのです。
「祥子さんの個人的なお付き合いを制限する権利なぞないことも承知しています。あくまで・・・僕たちの気持ちなんです。わかってください」
絡めた指を柔らかく握りしめます。
「本気です。この場で出来れば僕だけのものにして。美貴にも山崎にも望月くんにも指一本触れさせたくない、そのベッドルームに二人きりで籠って朝まで愛したいっていうのが本音なのですよ。祥子さん」
石塚さんの言葉に他の方達もかすかに頷きます。
「それにね、僕たちは祥子さん自身にも魅了されているのですよ。たとえ自分だけのものに出来なくても、いまここにいる仲間にあなたなら加えたいと思っているのです。一緒に過ごした僅かな時間ですが、あなたの見識には敬意を払っているのです。いつか誰かのものになってしまったとしても・・・僕たちが指一本触れることができなくなってしまっても、今度は友人として祥子さんと過ごす時間を持ちたいと願っているのです。」
美貴さんの言葉は静かに、でもしっかりとわたくしの元に届きました。と、同時に・・・一気にこんな想いをぶつけられて・・・わたくしは混乱をしていたのです。
「・・・そんな・・・」
この方達がわたくしと過ごすために用意された時間への心の砕き方には普通でないものを感じておりました。
ただ、どう考えてもこの方達はセクシュアルな対象としてしかわたくしのことを捉えていないのだと思っていたのです。それが・・・こんな風に。

「このレースのマリエは、いつか祥子さんが誰かを選ばれた時にその方との誓いの場で着ていただけたらと思ってプレゼントさせていただいたんですよ」
山崎さんのひと言は、この方達の思いの深さを伝えてきました。
「祥子さん、レースの語源を知っていますか?」
美貴さんがわたくしの手元の空になったグラスを取り上げました。
「いいえ」
「レースの語源は英語のLacier 『しばる』という言葉からだそうですよ」
「えっ」
指を絡められていた右手を山崎さんに捉えられたまま、グラスを持っていた左手を美貴さんに捉えられて、貴腐ワインの香りのキスを重ねられたのです。
「花嫁の心と身体をしばる為に作られた上質で高価なレースが、この純白のウェディングドレスなんです。花嫁はベッドで愛してあげなくてはいけませんね。さぁ」
先ほど望月さんに手を取られて出て来た扉を、美貴さんに連れられてもう一度入ったのです。
4人の男性と一緒に・・・

初雪 68

わたくしのために用意されたキングサイズのベッドは、いつのまにかベッドカバーが綺麗に剥がれいくつもの枕と真っ白なシーツに覆われていました。
「記念写真を撮りましょう」
美貴さんはそう仰ると望月さんに合図をされたのです。

シャァァァ・・・ わたくしの着物を着付ける時にも開けたカーテンを・・壁一面全て開いたのです。
床から天井まで、まるでもう一つのベッドルームが壁の向こうに存在するように、この部屋を全て映し出していました。
望月さんは三脚を用意すると鏡に向かってカメラをセットなさいました。
「よろしいですか?」
「祥子さん、鏡の中のあなた自身を見つめていてください。まるでベールを付けた本物の花嫁のようですよ」
カシャ・・・ 山崎さんに手を取られた姿で1枚。
「今度はこちらを向いてください」
カシャ・・・ 鏡に背を向ける様に立たされて右に立つ美貴さんに、腰に手をまわされ半分振り返ったところを1枚。
「僕の番だね」
カシャ・・・ 後に立つ石塚さんの手がわたくしの太ももに手を添えて1枚。
「変わってあげるよ。望月くんも撮ってあげよう」
山崎さんがカメラマンと化していた彼に声をかけてあげたのです。
「ありがとうございます」
カメラを山崎さんに預けると、わたくしの前に片膝立ちで跪くのです。
カシャ・・・ 望月さんの差し出した手に、わたくしが上体を倒して右手を重ねたところで1枚。
全ての写真には、その他の3人の男性がそれぞれの白い装いで、悪友の結婚を祝福するかのようにわたくしの後に立ってらっしゃるのです。

「お願い、これ以上のお写真は許して」
この後の・・・全てのはしたない行為を撮られてしまうなんて耐えられません。
この方達のことです。撮ったお写真をなにかに使われる事などないことくらいわかっております。
先ほどの彼らの言葉が真実ならば尚のことでしょう。
だからといって、写真に残されることが許せるわけではなかったんです。
「ええ、僕たちの宝物はこれで十分です。ウエディングドレス姿の祥子さんの写真ですからね」
わたくしのお写真を石塚さんは宝物だと今朝からずっと仰っていました。
「いじわるね、もっと若くて綺麗な方ならお似合いでしょうに。もう」
白いレースはくすみのない白い肌に、柔らかなシルエットは張りのある美しいプロポーションにより一層映えることでしょうに・・・
「このマリエは大人の女性をイメージしてデザインさせたものなんですよ。若い子供のような女の子ではなくてね。祥子さんのような大人の女性を飾るに相応しいクォリティを追求させたものなんです」
山崎さんが新しいブランドの中の一つのコンセプトなんですよ、と教えてくださったのです。
「シルクとパールをこんなにふんだんに使ったマリエは、なかなかに着こなせるものではありません。」
そうだな、と鏡の中の石塚さんが頷いてらっしゃいます。

「それに・・・今夜の祥子さんのようでないと」
美貴さんがドレスの裾を引き上げたのです。
「きゃぁ・・」
「こんな風に美しく着こなしていただけませんからね」
生まれた時のままに、すべすべにされた太もものあわいをレースの額縁の中に晒すのです。
「やめてください」
ふんだんにレースを使ったドレスの裾を両手で押さえました。
「手織りの繊細なレースなのです。その肌を透かす隙間の多さが上質なレースの証です。ほらこんな風に」

marie-01.jpg

レースの解説をするためだと言うように、裾を押さえるために前屈みになったわたくしのレースの隙間に覗く鴇色の先端に触れるのです。
「ぁん・・だめ」
感じやすい乳首への刺激にとっさに身を引いたわたくしの両手を、石塚さんが後で捉えました。
「そう、あの茂みがあったらここから黒いヘアがもじゃもじゃと見えてたんだよ、きっと」
下品な言葉でわたくしを辱めるのです。
「本当でしたらサテンのインナードレスと共にお召しいただくのですが、今夜はせっかくですからね。祥子さんのミルクを溶かした白い素肌に直接纏っていただいたのです」
「ぃやぁ・・」
「さっき僕がきれいに剃り上げたから、いまは言われなければわかりませんよ。ほら鏡の中の祥子さんの姿を見て下さい、とっても似合う」
両手を後ろ手に掴まれたわたくしの姿を、大柄な石塚さんは肩越しに満足げに見つめるのです。

初雪 69

「もうすこし祥子さんがお淑やかでいてくださればいいんです」
左から美貴さんが、右から山崎さんが・・・レースごしの乳首を嬲るのです。くっきりと立ち上がってゆく敏感な先端を・・・わたくしが淫らなせいだと言わんがばかりに。
「ここをこんなにしなければ、きっと誰にもわかりませんよ」
「あぁん・・・やめて・・・」
石塚さんの手で反り身にされ・・・レースに囚われてたゆゆ・・ん・・と揺れる乳房に8つの視線が集まっていることははっきりとわかります。
「ランジェリーが祥子さんを綺麗に見せるのはわかっていましたが、こうして何もお召しにならない身体にレースを1枚というのも、本当にそそりますね。僕のプレゼントをこんな風に着こなしてくれてうれしいですよ。」
美貴さんと山崎さんの指は、明らかに淫らな意志を持っていました。

このドレスがフェイクだったなら・・・とっくに口戯へと切り替えていたことでしょう。わたくしがいずれ愛する人と出逢った時にこれを着て式をと仰った言葉も、本気のようでした。

「ん・・んぁ・・・」
後に立ってらした石塚さんの腰の昂りが触れたと思った瞬間に、彼の人差し指がわたくしの唇に差し入れられたのです。
「ちゅ・・くぅ・・」
口づけではなく男性の指をまるで性戯のようにねぶる行為を強いたのです。
「だめだよ、眼をつぶっちゃ。ちゃんと自分の姿を正面の鏡で見てごらん。僕たちも鏡の祥子さんを見つめてるんだから」
背中から石塚さんの声が響きます。
「・・ゃ・・くちゅ・・」
口戯をはじめながら羞恥のあまり閉じていた瞳を開けると・・・そこには純白のウエディングドレスのままで、3人の花婿に嬲られ始めた花嫁の姿があったのです。ベールさえ外されず・・サテンのミュールを脱ぐことも許されないず、そのまま贄として貪られる純白の女の姿が。
「・・ん・・ちゃぷ・・」
美貴さんと山崎さんの指先は、繊細に既に知り尽くしているわたくしの淫楽の芽を嬲り続けていました。時折レースごとGカップの乳房を握りつぶすようにして、痛みと快楽を同時に与えさえするのです。
「・・んん・・ぁぁあ・・」
石塚さんの指を付け根まで含まされながらも、わたくしの身体は快感に・・繊細なレースの中で腰を幾度ももじつかせてしまいました。そして、ぴくん・・ぴくん・と慄く身体の反応はその感覚を次第に短くしていったのです。
「身体の反応に綺麗にレースが揺れますね。あのパタンナーの腕はさすがだな。パリのメゾンから引き抜いただけの価値はあったようですよ」
「難しいことはわからないが、花嫁がちょっと震えるだけでこんなにレースが揺れたら・・・招待客を誘惑して困らないか?」
「いいんですよ。招待客はこのレースの動きが花嫁の淫らな快感のせいだとは思いもしないでしょう。感動に震え・夫となる男性へ嫁ぐ喜びに打ち震えていると思うだけです」
「美貴はいいことを言う。魅了するのは花婿だけでいいんです。このドレスはレンタルには出すつもりはありませんからね。買っていただいて一度しか着ないのではもったいないでしょう。こうして夫婦の情熱を掻き立てるために結婚後も使っていただければ・・・高い買い物ではないはずです」
わたくしの身体を嬲り続けながら不埒な会話を交わす3人の腕の中で・・・ 次第に追い込まれていたのです。

単調ともいえる乳房と乳首だけの愛撫と・・・執拗に求め続けられる手指への口戯。
でも、確実にわたくしの身体は反応していったのです。
「祥子さん、逝きますか?」
後にぴったりと寄り添う石塚さんが、耳元で囁きます。
「・・ぁう・・ん・・」
その声に両脇のお二人の愛撫が激しさを増したのです。
感じやすい両の乳房をもみしだかれる快感に、わたくしは身体を反らすと・・・石塚さんの指を吸い立てながら・・・軽く達してしまいました。