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初雪 26

車の中で抵抗しても無駄なのです。どうあっても、わたくしはお二人の手にこの身を委ねざるをえないのでしょう。
「こんなランジェリーを祥子さんに着せて。石塚さんの趣味ですね」
横たわってもボリュームのある乳房を指で嬲りながら山崎さんが口にしたのは、脇が腰骨の下で紐でリボン結びにされたパンティのことだったのでしょう。
わたくしもこんな形のものを身に付けたのは初めてでした。
脇でサテンのリボンを結んだ凹凸が仕事でまとうタイトスカートのシルエットにひびいてしまうから・・・というのが理由でした。そして、行きつけのランジェリーショップのわたくしの好きなブランドのコーナーには、決して置いていないデザインだったからです。
「いいだろう、いつもと違う祥子さんも」「だめ・・」 
石塚さんの手は、身体の表面から次第に太ももの狭間へと入り込もうとするのです。
わたくしは堅く太ももを閉じ合わせようとしました。
「もうストッキングがしっとりしているみたいですよ。祥子さん」 
左手で太ももの外側を撫で・・・右手は茂みの上を・・・そしてその裾野へ・・・太ももの合わせ目にと這うのです。
「ちがいま・・ぁん・・す・・」 
石塚さんの指が敏感なところに進むのを避けようと・・・腰を引こうとしました。
でも、それに合わせるように山崎さんの指がわたくしの上半身の敏感なポイントを嬲り・・・その快感に反応して腰がひくんと跳ね上がってしまうのです。
「こんなにぴくぴくと身体を反応させて、祥子さんの身体がまだ反応していないなんて思えませんね、どれ」 
わたくしの右脚をふいに石塚さんの膝の上から落とすのです。
「あん・・しないで」 
引き寄せようとする膝を石塚さんの右腕の強い力で押さえ込まれてしまいます。
「見るだけですよ。祥子さん、あぁもうこんなに濡らして」 
石塚さんの上体がわたくしの脚の間を覗き込むように動くのです。
カーテンを閉められて、女性の運転する車の中で淫らな遊戯を仕掛けられると解った時から、わたくしは声を顰める分だけ・・・激しく身体を反応させてしまっていたのです。
「ぺったりと張り付いて、祥子さんの形がくっきりとわかりますよ」
「言わないで・・そんなこ・とっ・・・」 
否定の言葉は山崎さんのキスと乳房への愛撫で封じ込められてしまうのです。
「んくぅ・・・んちゅくぅ・・」 
舌を絡める口づけは、いま石塚さんに見つめられている花びらを・・・昨夜山崎さんにねぶられたのと同じほどに淫媚なのです。
それにいつもは優しい山崎さんの手が、ときおりきつく衣服ごしの乳房に食い込むのです。いつにない乱暴な指使いは、敏感なポイントだけを責めるよりももっと身体の奥をじっくりと炙るように疼かせるのです。

「あぁ また溢れてる。シミが濃くなってきましたよ、祥子さん」 
黒のストッキングごしの黒のランジェリーなのです。眼でわかるようなことはない・・・そういくら思おうとしても・・・わたくしの身体は石塚さんの言葉どおりに・・・はしたない蜜を溢れさせていたのです。
「祥子さんの香りがこんなに濃くなって。あぁ、あたりまえですね、こんなに濡らしてるんじゃ。またあぁ パンティごしに濡らすのがわかるくらい感じてるんですね」
石塚さんの視姦からわずかでも逃れようと腰を落とすと・・・山崎さんの指がランジェリーごしに乳首を擦るのです。
「んぁ・・・ゃ・・」 
抑えようとしても溢れでる喘ぎは、山崎さんのキスで塞がれていました。
わたくしがどんなにはしたない状態にあるのかは・・・大きめに設定されているBGMごしにでも・・・二人の男性の言葉で結城さんにもう知られてしまっているのでしょう。
そのうえ同性の露骨な喘ぎ声まで聞かせることなんてできません。 
唇を塞ぎつづける山崎さんのキスは、わたくしを責めると同時に救ってもいたのです。
山崎さんの口づけで自然に下ろした瞼は、わたくしの視界を完全に車内の状況から遮っていたのです。
「見るだけなんて我慢できないな」
その言葉と、石塚さんの指がランジェリーごしに濡れそぼってパンティに張り付いた真珠に触れたのは同時でした。
「ぁ・・くぅん・・・」 
重ねた唇の中で、わたくしはまたはしたない喘ぎを漏らしてしまったのです。
「ふふぬめっているよ。パンティの中、こんなに滑るじゃないか」 
そのままストッキングの縫い目を辿る様に、指を花びらへ移し左右にふるふると振るわせます。
「ん・・んぁ・・・」 
愛液ではりついたパンティは・・・石塚さんの指が当たっている以外の場所も同時に刺激するのです。はしたなく濡らしたランジェリーごと嬲られる羞恥は、わたくしの潤みを豊かにするばかりです。
「そんなに腰を振っておねだりですか、祥子さん。ストッキングまで太ももにはりついてますよ」 
敏感な内ももの窪みをつぅぅっ・・・と指がたどってゆくのです。
「ん・・ん・・ぁぁあっ・・」 
予告もなしに山崎さんが唇を離したのです。
同時にわたくしの淫楽にまみれた声が・・・車内に響きました。
とっさに唇を噛んで声を押えたのです。それでも・・・数音は抑え切れずに高く・・・運転手の耳にも聞こえてしまったかもしれません。

初雪 27

「そろそろ僕にも祥子さんの姿を愛でさせてくれませんか」 
わたくしを視姦するだけでは飽き足らず愛撫をはじめた石塚さんを・・・それ以上エスカレートしないように押しとどめるかのような山崎さんの声でした。
「国産のものにしてはいいレースを使っていますね」 
先ほどまでずっとわたくしの唇を貪り続けていたことなど感じさせない冷静な声で、ランジェリーを批評します。
「祥子さんに着てもらうんだ。当たり前だろう」
「当然セットですよね」 
山崎さんの手が、あっと言う間にカットソーの裾を一気に首もとまでまくり上げてしまいました。
「やめて・・・っ・・」 
細かなプリーツをたたんだ黒のオーガンジーで飾られたハーフカップのブラでした。カップの縁をピンクの花レースが彩っているのです。
半分だけのカップは柔らかなわたくしの乳房を、作為的に盛り上げる効果を果たしていました。
「祥子さんがスリップを着けていないとは珍しいですね」 
「ちが・・ぁっ・・ぅ」
ブラの下に晒された・・・腹部の白い脂肪の乗った柔らかな肌をすべすべとした山崎さんの手がすぅっ・・と撫でてゆきます。
スリップは身につけなかったのではなく・・・用意されていなかっただけなのです。
「ぁっ・・ぁぁん」 
思わぬところを這う手に、意識して抑えても声を漏らさないではいられませんでした。
「ここの作りが野暮ですね。国産のものは」 
右手はカッブの底を持ち上げるようにブラに添えられていたのです。このサイズなのに不織布を重ねた厚みのあるカップは・・・国産のものの特徴です。
「だからハーフカップにしただろう。わかっているよ。山崎や美貴が好きなインポートのもののような繊細さはなけど、これも可愛いだろう」 
この方達の女性のランジェリーに対する知識は、いったいどうやって手に入れたものなのでしょうか。それだけ・・・沢山の女性達にランジェリーを贈り続けているということなのでしょうか。
「祥子さんのこの乳房にこの厚みは野暮ですよ、ね・・・祥子さん」 
ブラのカップの中に手を差し込んで右の乳房を握りしめます。
「はぁぅっ・・・」 
指の間から白い肌が溢れるような強い力は、わたくしの芯に淫らな響きを伝えます。
「この弾力・柔らかさ・すべらかさ・・・それにほらこんなにぷっくり立ち上がった乳首」 
カップの縁から引きずり出すように、はしたなく堅さを増した乳首を覗かせました。
「ぃやぁ・・・」 
山崎さんのすべすべした感触の指が・・・くりくりとわたくしの敏感な先端を嬲るのです。
身動きできない体勢に囚われているわたくしは、快感を逃すために腰をはしたなく動かすかなかったのです。
「これを味わえないランジェリーなんて、無粋ですよ」 
左手は露にされたみぞおちから脇腹を、右手は右の乳房を休みなく愛撫し続けていたのです。
「はぁぁん・・」 
山崎さんの手の感触がわたくしの理性を少しづつ官能に白く曇らせてゆきます。
「わかってるさ。でもこうして祥子さんに許された男じゃないと、この柔らかさに触れられない厚みっていうのもいいだろ。腕を組んだくらいじゃ味わわせない、こんなガードの堅さもたまにはいいものさ」 
思い思いに動く4本の手にわたくしの身体は翻弄されておりました。
「狭い車の中でスリップは邪魔だと思ったから望月くんに出させなかっただけさ。きちんと揃いのものは用意してありますからね、祥子さん」 
石塚さんはわたくしの右脚をまた膝の上に戻すと、腰のラインとランジェリーに覆われた丸みを両手で味わうかのように撫で回していました。

「そう言えば、パンティストッキング姿の祥子さんも初めてですね」 
山崎さんはわたくしの手を一旦脚とドアの狭間から自由にすると、ノースリーブのカットソーを脱がしてしまいました。
「あん・・・」 
関越自動車道を高速で走る車の中で、わたくしはハーフカップブラだけの上半身にされてしまったのです。両の手に自由を与えられることはなく、そのまま引き上げるようにまた山崎さんの膝に押さえ込まれてしまいました。
「それじゃ、これも邪魔だな」 
あと5センチほど・・・とまっていたスカートのファスナーを石塚さんは引き上げてしまったのです。
「だめ・・っ・・・」 
フロントオープンの革のスカートははらり・・・と落ち、下半身までもとうとうランジェリーだけの姿にされてしまいました。
「あぁ・・」「ん・・艶めかしいですね」 
黒の光沢のあるストッキングに包まれたウエストから下を男性の眼に晒してしまったのです。透けるストッキングの素材は、腰から脚にかけての丸みを実際の肉体の起伏以上に強調するのです。
「いいだろ。いつものガーターベルトの祥子さんは勿論素敵なんだが、こういうのも似合うと思ってね」 
「祥子さんの白い肌には濃色のランジェリーが映えますね。綺麗です」
手だけではなく二人の視線さえわたくしを酷く辱め・嬲る力を持っていました。

初雪 28

「黒いストッキングに覆われた後姿も見たいですね」 
山崎さんがつぶやきました。
「そうだな。祥子さん、起きてください」 
車のドアと二人の男性の脚に抑えられていた両手・両脚を自由にすると・・・元の座った姿に戻されたのです。
車のシートにランジェリーだけの姿で二人の男性に挟まれて<普通に>座る・・・そのことさえわたくしの羞恥を煽るのに充分すぎる状況でした。
「今度はこちらです」 
わたくしの上体は山崎さんの膝に俯せに倒されたのです。
「あん・・・」 
シートから落ちそうになる腰と脚を座席から下りた石塚さんが支え、彼の座っていたところに膝をまげ・・・後向きにブーツを履いた足を上げる様に横たえたのです。
「ふふ・・いいな」 
お二人の目の前にはランジェリーに覆われた白い尻肉の二つの盛り上がりが晒されてしまいました。
ウエストまでを覆う黒のストッキングは、張り切った腰の丸みを強調しています。
ストッキングの縁から上にはミルクを溶かしたような白い背中に・・・黒のロングヘアが絹糸のように広がっていました。
「祥子さんの髪、好きなんですよ。僕は」 
初対面の時から石塚さんはわたくしの髪を愛でていてくださいました。
リアシートを一杯に下げ、広げてあった足元に石塚さんは膝立ちになっていました。
「はぁう・・・」
左手でわたくしの背に広がる髪を、右手で腰の丸みを愛でるのです。
山崎さんはもう一方の丸みを・・・二人の男性は淫らさを露に触れてきました。 
恥ずかしさのあまり悶える腰は、気持とは裏腹に二人の手に向かって・・つん・・と突き出されてしまうのです。
 
「Tバックじゃないのが残念ですね」 
唐突に山崎さんが口にします。
「そうだな、この姿だとTバックの方が綺麗だな」 
ランジェリーを用意された石塚さんも人ごとのように答えるのです。
腰を覆うランジェリーはブラと同じレースを使った美しいものでしたが・・・Tバックのように、ヒップを露にはしていなかったのです。
パンティの上にはパンティストッキングにロングブーツを履いたままでした。
ガーターストッキングと違い、このままでパンティを取り去ることなどできないはずだとわたくしは安心していたのです。どんなことになってもせいぜいランジェリーの上から嬲られるだけだと。
「どれ・・・」 
石塚さんは髪を愛でていた手を離したのです。
「やぁん・・」 
ストッキングのウエストに石塚さんの指が入り込むのです。ベッドの中の艶めかしい淫戯のようにパンティを谷間に食い込ませるためだと思っていました。
なのに、彼の手は左・・・それから右とウエストを動いて、パンティの左右の紐を解いてしまったのです。
「腰を浮かせてください。祥子さん」 
わたくしの左脚をシートの下に落とす様に開かせると、そう命じたのです。
「あぁぁっ・・だめぇっ・・」 
腰を浮かす事が出来ずにいたわたくしの乳首を、山崎さんのすべすべの指がくりくりと・・嬲るのです。快感に腰を微かに浮かせた瞬間に、ヒップ側からパンティを引き抜かれてしまったのです。

女性の運転手が高速道路を走らせる車の中で・・・着衣を一枚ずつ脱がされて・・・二人の男性に嬲らせる・・・そんな異常な状況は、わたくしの身体をはしたなく濡らしていました。
「やぁぁ・・ん・んん・」 
パンティストッキングに押さえつけられたままで引き抜かれるランジェリーは、愛液で張り付いていた分だけ・・・わたくしの真珠を花びらを・・・きつく擦り刺激するのです。
腰を落としてしまおうとするわたくしを、山崎さんの手は許してはくれませんでした。
「あん・・だめ・っ・・」 
ストッキングを着けたままで男性の目の前でパンティを脱がされる・・・ありえないと思っていたことが抵抗もできないままで実現されてしまいました。
 
「はぁぁ・・」 
パンティを抜き取られた花びらには・・・ストッキングの縫い目がきつく食い込みました。
「これでどうだい」 
ようやく許されて落とした腰を、二人の男性の視線が舐める様に這うのさえ・・・わかりました。
「あぁ これがいいですね。やっぱり祥子さんにそんな形のランジェリーは似合わない、ストッキングの下はこうでないと」 
まぁるく張り出した白い丘も・・・深く切れ込んだ陰影さえも・・・黒のストッキングは淫らに演出するのです。
「や・・ぁん・・」 
「ふふ こんなにまで濡らしてはしたないですね。祥子さん」 
パンティストッキング一枚に覆われたヒップを、山崎さんの手が撫でていました。

「やめて・・・」
石塚さんの手には、濡れそぼったクロッチが露になったパンティが握られていたのです。
「ぁぁあん・・だめ・・で・すぅ」 
「ゆうべの蜜もいい香りでしたが、今日のも格別ですね」 
両脇のリボンが解かれて一枚の布片と化したランジェリーを、香水の染み込んだハンカチのように弄ぶのです。
「もう一枚、同じレースのTバックのパンティを用意してあります。だから、これは僕が記念にもらいます。美貴や山崎は祥子さんの愛液付きのランジェリーを貰っていて、うらやましかったんです。ようやく僕も祥子さんと逢えないときにこの香りを楽しむことができますよ」
「だったら、最初からTバックにすればよかったじゃないですか」 
山崎さんは半分あきれ顔で石塚さんの様子をご覧になっていました。でも内心、この趣向を楽しんでいることは声音からでもわかったのです。
「車の中で・・・スマートに楽しめないじゃないか。いいだろ、僕も欲しかったんだから」
石塚さんの仰る事は、まるで玩具をほしがる子供のようでした。
「いやぁぁぁ・・・返して・・」 
社会的に地位のある・・・きっと女性にもおもてになる紳士が・・・わたくしのはしたなく濡らしたランジェリーを競って持とうとなさるなんて。
一番最初にこの方達にお逢いしたときに持ち去られたオペラピンクのランジェリーがどのような使われ方をしているのか・・・想像するだけで羞恥でいたたまれないほどだったのです。

「祥子さんを独り占めしたいのは、美貴だけじゃないんですよ」 
山崎さんの手がブラのスナップを外します。
「あっ・・・」 
ふいにGカップの胸元が緩められる感覚は・・・ストッキングとブーツだけしかわたくしが身に着けるのを許してもらえないことを告げたのです。
「さぁ 祥子さん」 
俯せの上半身を起こされ、また座る姿勢に戻されると・・・ブラのストラップを外されてしまいました。
「クリーム色のこの車の内装よりも、祥子さんの肌の方が白いな」 
ほの白い内装の中で黒のパンストとロングブーツだけが浮き上がっていたはずです。
わたくしは両手で露にされたバストとストッキングに浮かぶ茂みを隠し、恥ずかしさに俯いてしまいました。
「椅子の背を倒しますよ」 
山崎さんの声と同時に、今度はわたくしの身体は後に倒されてしまったのです。
「手をどけてください。祥子さん」
胸を覆う手を山崎さんの指がなぞり・・・堅くとじた膝に石塚さんの手がかかります。
「言うことを聞いてください」
「や・ぁ・・」 
わたくしは首を横に振りました。
「仕方ないですね」 
二人の男性は眼顔で頷きあうと・・・石塚さんが力づくではしたない部分を覆ったわたくしの手を引きはがしました。
「ゆるして・・・」 
男性の力で一つにまとめられた手首に、山崎さんの手でシルクのスカーフが巻き付けられてしまったのです。

初雪 29

「祥子さんが言うことを聞かないからです」 
括りたくはない・・・との言葉を示す様に、シルクスカーフは柔らかくわたくしの手首に絡み付いているだけでした。拘束されているから抵抗できない・・・そんな言い訳を山崎さんはわたくしにくださいました。
その代償のように・・・括った手を頭上に上げられて・・スカーフの端をヘッドレストの足に結わえ付けると、山崎さんに乳首をねぶられてしまったのです。
「あぁはぁぁん・・・」 
突然の快感に緩んだ膝を、足元に跪いていた石塚さんが開きます。
「こんなに濡らして。いけない女ですね、祥子さん」
石塚さんの唇がストッキングに覆われた花びらを襲うのです。
「ゃあ・ぁ・・はぁぁ・・ん」 
女性運転手の存在に抑えようと堪えている声にさえ、淫媚な響きが否応無く混ざってしまうのです。
 
両の乳房を山崎さんのすべすべの手と唇と舌が・・・はしたない淫らな狭間と太ももを石塚さんの唇に・・・同時に犯されているのです。
「だめ・・で・・ぁあぁぁ・・すぅ・・」 
ストッキングの縫い目で羞恥に膨れた真珠を嬲り、ストッキングごしに花びらをすすり上げるのです。
「山崎が乳首を弄る度に蜜が溢れてきますよ。そんなにいいですか、妬けるな」
ちゅく・・・ 右手を太ももに滑らせながら・・2枚の花びらにストッキングの縫い目を食い込ませるのです。
「あぁ・・やはぁぁん・・」 
山崎さんの唇が右の乳房から、より敏感な左の乳首に移るのです。
吸い上げ甘噛みするたびに・・・わたくしは手首をくくったシルクのスカーフで口元を抑えるのです。
それでも漏れてしまう淫らな声・・・。
 
「そろそろ甘楽です。休憩なさいますか?」 
唐突に結城さんの声が聞こえました。
わたくしは今更ながら・・・彼女の存在に身体を堅くしてしまったのです。
それほどに冷たく感情を抑えた声でした。
「ああ、そうしよう。寄ってくれ」 
素肌に表れた緊張感を察してくださったはずなのに、わたくしのGカップの乳房から唇を離すことなく・・・山崎さんは答えたのです。
「もう甘楽か、早いな。もう少し祥子さんを楽しんでいたかったが、ここで休まないとな」 
石塚さんの手にも太ももに走った緊張がおわかりになったのでしょう。わたくしの脚を彼の手で閉じてご自分の身体をわたくしの左隣へと移されました。
カチカチ・・・ウインカーの音が聞こえます。
「起こしますよ」 
山崎さんがリアシートの背を起こし、手首のスカーフを解きました。
朝なん杯も注がれた珈琲のせいでわたくしも化粧室に行きたかったのです。
そうでなくても、このままの姿でサービスエリアに入る訳にはまいりません。わたくしはスカートとカットソーを探しました。
カチカチ・・・ あぁもうサービスエリアに入ってしまいます。
「祥子さんはこれを着てください」 
「えっ・・」 
差し出されたのはシャドーフォックスのコートでした。
ストッキングだけしか着けていないのに、毛皮のコートを素肌に羽織れというのでしょうか。
「もうサービスエリアですよ。隣のスペースに止まっている車にこんな姿を見られたいんですか?」 
たしかにもう駐車スペースでした。
甘楽パーキングエリアはまだ新しく綺麗な施設でしたが、機能性だけを重視した小さなエリアでした。
次が釜飯で有名な横川サービスエリアです。家族連れや観光客はほとんどそちらを利用することでしょう。だからこそ、あまり利用する方がいないと思っていたのですが元旦でも大型車が数台停まり、小型車エリアにも数台の駐車車両がありました。
車の窓にかかっているのはレースのカーテンだけなのです。
こんな姿を見られたくなくて、わたくしは言われるままにシャドーフォックスのコートを身に付けたのです。

家族連れというよりも混むのが嫌だと言う男性の利用者が多いのでしょう。山崎さんに勧められた様にすぐにコートを身に付けなければ、通りすがりに好奇の視線を向けられていたにちがいないからです。
こんなところで・・・パンティストッキングだけの姿に毛皮のコートを羽織って歩かなければならないなんて。
「本来は運転中には閉じてはいけないんですよ」 
シャッ・・・山崎さんが運転席との間のカーテンを開けたのです。 
「なら・・・」 
こんなことをなさらなければいいのです・・・とは言えませんでした。
普段なら利用しない時期に別荘に向かい、普段はお使いにならないAV車までわざわざ手に入れて・・・その目的はわたくしとの淫らな時間なのです。
山崎さんと石塚さんが配慮したのは、結城さんに対してではないのです。
カーテンを閉じずにいたらいいじゃないですか、などと言えば・・・このお二人なら・・・結城さんの目の前で・・・同じことをなさるかもしれなかったからです。

初雪 30

そろそろと駐車スペースを探し、漸く小型車エリアのはずれに停めたのです。
「おつかれさまでございました。甘楽です。10分ほどでよろしいですか」 
「ありがとう。結城くんは疲れないか? もう少し休んでもいいんだよ」 
こんな姿のまま、パーキングエリアで過ごさなくてはならないのでしょうか。でも山崎さんのおっしゃるように結城さんは運転し続けているのです。 
「私は大丈夫です。それでは10分後に」 
バックミラーごしに後を振り返ることもなく答えます。それもわたくしとは、一度たりとも視線を合わせようとせずに。

山崎さんが右のドアを開けました。
「さぁ、祥子さんも行きますでしょう」 
「ええ」 
そう返事をしながらも、わたくしは動けずにいたのです。
「せっかく暖まった車の中が冷えてしまう。行きましょう」 
山崎さんに手を引かれて・・ミドル丈のコートの裾を乱さないようにそろり・・と車外に出たのです。
「ふふっ・・」 
バァゥッ・・と閉めるドアの向こうに石塚さんの含み笑いが聞こえました。

雪が多いと聞いていましたが、パーキングエリアの中には雪は見当たりませんでした。
綺麗に除雪された足元が、日陰ではかすかに凍っているのがわかりました。
気温も嵐山とは比べ物にならないほど下がっていました。
「あっ・・・」 
先ほどまでの淫戯に濡れそぼった太ももの間のストッキングが・・・一気に冷たくなっていきます。
外からはわからないと思いながら・・・コートの下のはしたない姿を思うと・・恥ずかしさに身を隠したくてわたくしは山崎さんに一層寄り添ってしまうのです。
次のサービスエリアよりは規模が小さいとはいえ、思っていたよりも利用客の方は多かったのです。それも男性のお客様が。
ロングブーツにシャドーフォックスの豪奢な毛皮を羽織り、たかだかパーキングエリアの中なのに男性に腕を取られてエスコートされるわたくしは目立つ存在だったのでしょう。
化粧室に行くまでにも、幾人もの男性から・・・見られていることはわかっていました。
立ち居振る舞いを含めて、この場にあまり相応しくない姿だからなのは解っていました。
なのに、こちらを見ている他の車の男性達にまで、わたくしのコートの下のはしたない姿や、ここまでの痴戯さえも・・冷たくなったストッキングのことさえも知られているのではないかと思われてならなかったのです。
「祥子さん」 
石塚さんが後から下りて来てわたくしの左隣に並んだのです。
「はい?」
「あんなにシートを濡らしちゃだめですよ」
「いやっ・・・」 
腰を抱く様にしてわたくしを引き寄せると・・・耳元にこそっとつぶやくのです。
わたくしの腰のところのシートが濡れていたのでしょうか。
まさかあのオフホワイトのシートに、恥ずかしいシミが出来てしまったのでしょうか。
わたくしは顔を赤くして、山崎さんのコートの肩に顔を埋めるように俯いてしまいました。
「また何を言ったんですか?」 
とがめるような口ぶりで石塚さんに話しかけます。でも左腕はすがるわたくしの身体に一層押し付けられていました。山崎さんの腕にふれる乳房の感触がコート1枚に遮られているだけのものだと、知っているのはお二人だけなのです。
楽しませていただいてますよ・・・山崎さんの引き上げられた口角がそう告げているようでした。
サービスエリアの化粧室まですぐです。
山崎さんの腕から手をほどき女性用へ、わたくしは1人だけ向かいました
「きれいにしてきてください。」 
淫らな意味の籠る言葉を、明るく大きな声で石塚さんがかけるのです。
「ゃぁ・・」 
まわりの誰が聞いていても不思議はない状況でした。
意味の解るわたくしは・・・真っ赤に俯いて・・・化粧室へ急ぎました。

パンティストッキングはわたくし自身の愛液と石塚さんの口戯で・・太ももの中程まで濡れそぼっていました。
化粧室の個室の中で、わたくし自身の身体だけでなくストッキングそのものも幾度となく拭いました。
どれだけ拭っても・・・あれほどに薄い素材なのに濡れた感触はなくならず、ただ1枚はしたない姿を隠すために身に付けた、ファーコートのすべすべしたサテンの裏地が素肌を・乳房をこする感触は・・・わたくし自身の身体から新しい蜜を汲み出す役目しかしてはくれなかったのです。
それでも・・・数分を費やして、ハンドバックの中のウェットティッシュまで使って・・・出来るだけ身体を清めて二人の男性の元に戻りました。

「いつも通り碓氷軽井沢で下りる様に結城くんには言っておいたよ。彼女の腕なら問題ないだろう」
「あぁこの車だし大丈夫でしょう」 
お二人はこの先のルートを話し合っていたようでした。
「お待たせいたしました」 
日差しがあるのに冷たい空気の中に二人の男性は優しく微笑んで迎えてくださいました。
「綺麗にしてきましたか?」
「そんなこと 仰らないで」 
意地悪な石塚さんの問いに、わたくしはやはり山崎さんに縋る様に腕を絡めてしまったのです。
「やっぱり山崎のほうが好きですか?」
「石塚さんがいじわるを仰るからです」  
冗談とも真面目ともいえない表情で石塚さんがわたくしの頬を撫でるのです。
羞恥に熱くなっている頬を知られてしまったでしょうか。
「それにいじわるなことも・・・もう、止めてください」 
パンティストッキングだけしか身に付けていない姿で毛皮のコートを羽織り・・・男性の利用客が多いパーキングエリアで立ち話をする、そんなはしたなさに潤んでしまう瞳でお二人を見つめてお願いをしたのです。
「美貴にだけあんな姿を見せた罰です」 
山崎さんがきっぱりと言い放つのです。
「僕たちにも僕たちだけの祥子さんを見せてください。それともこの旅行の後で僕たち一人一人とデートをしてくれますか?」 
どうして・・・わたくしだけがこんなに責められなくてはならないのでしょう。
「そんなこと・・・お忙しいのでしょう。お約束できないわ」 
お二人とも素敵な方です。だからといって口先だけの約束は、わたくしには出来ませんでした。
「それじゃあと数時間は僕たちの思うままにさせてください」
「でも・・おねがい。結城さんのいらっしゃるところでもう・・なさらないで」
同性の女性が居る場所での淫戯にわたくしは耐えられなかったのです。声を抑え反応を堪えることで・・・疼きはよりいっそう体奥に蓄積されてしまうのです。
ここで休憩をとられなければ・・・わたくしはシルクのスカーフで抑え切れない喘ぎを上げてしまったことでしょう。

「この先で僕たちに写真を撮らせてくれますか?」 
山崎さんが唐突にこんなことをおっしゃいました。
「えっ・・・写真ですか?」
「ええ、ちょっとした植栽があります。そこで」 
左手のショップとカフェテリア棟の向こうに樹々が植えてあるスペースがあったのです。こじんまりとしたカフェテリアの窓から見えるあの小さな植え込みのことでしょう。
「いいですね。撮らせてくださったらこの後は紳士的に別荘までお連れしますよ」
連れ立って、石塚さんがおっしゃる方向に歩き出しました。
「お写真なら・・・構いませんが。お二人とですか?」
どちらかと携帯電話のカメラを使って、記念撮影のようなものを撮るだけだと思っていたのです。
お二人のどちらの手にもカメラらしきものがなかったからです。