2ntブログ

初雪 31

左手にはカフェテリアの窓越しに、何人かの男性が昼食をとっているのが見えました。
常緑広葉樹の植え込みの前にわたくしを立たせると、お二人は互いの携帯をポケットから取り出し交換してそれぞれの方向に動かれたのです。
「祥子さん、ここで写真を撮りましょうか」 
山崎さんがわたくしの左側に立たれました。
そして・・・車道に入らないようにぎりぎりに・・・少し離れた正面に石塚さんが携帯を持って立たれたのです。

パーキングエリアに入ってくる車が丁度正面に見える場所です
ひっきりなし・・ということはありませんが、いまもまた一台の車が入ってきました。
「これでよろしいの?」 
山崎さんの腕に左手を絡めてにっこりとカメラに向かって微笑みました。
「いえ、まぁこんなお写真もいいのですけれどね」 
組んだ腕を解くと、右手でわたくしの肩を抱いて石塚さんにシャッターをねだるのです。
カシャッ・・・デジタル合成されたシャッター音が響きます。
「僕たちが欲しいのはこんなお写真じゃないんですよ。祥子さん」 
「えっ・・・」 
こんな白昼の車も人の目もある場所で何をおっしゃるつもりなのでしょう。
「さぁ、そのコートの前を広げてください」
「できませんっ。そんな・・こと」 
ロングブーツと黒のパンティストッキングしか身につけていない裸身に、たった一枚身につけているコートの前を広げるなんて。
「シャッターを切る間だけのことです」
「いやっ・・ここをどこだと思ってらっしゃるの?」 
山崎さんの手はシャドーフォックスのコートの前端に伸びて、下からスナップ状になった留め金を外してゆくのです。
「元旦の甘楽パーキングエリアのカフェテリアの前です。大丈夫、僕が立っているからカフェテリアのお客様に祥子さんの姿が見えることはないですよ。いまなら駐車車両も少ないですし、車の中にいる人も見当たりませんしね」 
また一つ留め金が外されます。
「パーキングエリアに入ってくる車だけですね。気をつけなければいけないのは」
「だめです。できません。そんなはしたないこと」 
また一つ・・・山崎さんの指は止まらないのです。
「大丈夫です。見も知らぬ相手にあなたの姿を見させたりはしません」 
肩にまわした右手は、まるで石塚さんのようにわたくしの髪を愛でるのです。
「良い薫りだ。すべすべした黒髪さえ薔薇の薫りを漂わせている、昨夜美貴の携帯の写真を見てどれほど悔しい想いをしたかわかりますか」 
こんなお話をしている間にも何度かシャッターが切られた音がしていました。
下から4つ目の留め金が外されました。わたくしの両手は、コートの前が開かない様に一生懸命に押えるしかなかったのです。

「僕にも楽しみを取っておいてほしいな」 
石塚さんが山崎さんと場所を変わりました。
「そのままでいいですから、僕とも1枚撮ってください」 
両手でコートの前を掻き合わせるわたくしの肩を抱いて、石塚さんがカメラ目線を取る様に促すのです。
カシャッ・・・先ほどまでのような平静な表情はできなくなっていました。
「もっと淫らな姿のお写真が欲しいんです。美貴に撮らせたような、ね」
「あれは美貴さんが勝手に・・・」
「わかってます。祥子さんがあんな写真を進んで撮らせるわけはないですからね」
「でしたら・・・」
「だからこそ欲しいんですよ。宝物のような写真がね」 
あの時どんなことをしてもお写真を拒めばよかったと、取り返しのつかない後悔をいたしました。
「だからって・・・こんなところで」
「ここでなければ撮らせてくださるということですか?」 
髪を指にからめるようにしてわたくしの表情を覗き込むのです。
「いやぁ・・お写真なんて・・できません」
「祥子さん、選んでください」 
襟元に近い最後の留め金が石塚さんの指で外されてしまったのです。
両手で身を守るようにコートの前を押えました。
そんなわたくしに石塚さんが囁くのです。
「ここで僕たちの望む写真を撮らせてくれるか、車の中で先ほどの続きを楽しませてくれるか、どちらを選びますか? 祥子さん」 
ゆっくりと山崎さんが戻ってらっしゃいます。
「いや・・・」 
白昼に淫乱な女のように自らの手でコートの前を広げるなんて・・そんなことはとても出来ません。

「祥子さんはどちらを選んだんですか?」 
山崎さんがカメラを石塚さんに返しながら、わたくしに問いかけます。
「どうしますか? 祥子さん」 
コートの前を押えたわたくしに近づいた二人の姿は、カフェテリアの男性たちには仲良く談笑しているように見えたでしょう。
「ここで写真を撮りますか?車に戻りますか?」 
俯くわたくしの顎を山崎さんの手がついと引き上げます。
「ゆるして・・・車に戻して・・・」 
わたくしは密室での淫媚な時間を選ぶしかありませんでした。

Fur02.jpg

「わかりました。それでは戻りましょう、その前に」 
コートを押えていた手を石塚さんに外され、ばっとコートの前を二人に向かって広げられたのです。
「ひぃっ・・・やめ・・て・・」 
お二人の影で他の方にその姿を見られることはなかったでしょう。でも零下に近い気温の屋外に晒されたGカップの乳房はさっと・・・泡立ったのです。
「陽の光の下の肌は美しいですね」 
ほんの一瞬だったのでしょう。
山崎さんはコートの前を合わせると留め金を上から順に止めていったのです。
「写真に残せないのが残念ですよ」 
全ての留め金を止めるとようやく二人は車へとなんでもないようにして・・・歩き出したのです。

初雪 32

戻った車の中は、適度に暖められ快適な環境になっていました。
ここに来るまでと同じ様にわたくしの左に石塚さんが、右には山崎さんが座られました。
「お揃いですか?」 
外でお待ちになっていた結城さんは、ドライバーズシートに座ると山崎さんだけに向けてとはっきりわかる口調で確認をいたします。
彼女は遠く離れた場所で起きていたことを・・・ずっと見ていたのでしょうか。
「待たせたかな。申し訳ないね、いってください」 
「はい」 
山崎さんの言葉に短い返事を返すと、結城さんは車をそのまま発進させました。
 
合流して本線へ。
加速が落ち着くまえに、ドライバーズシートとの間のカーテンは閉められてしまったのです。
「車内は暖かいでしょう。コートを脱いだらどうですか?」 
山崎さんはわたくしの手からハンドバックを取り上げ、バゲッジスペースへ置いてしまいます。
男性二人はコートを脱ぎ、ホテルのリビングに居るときと同じ寛いだ姿になっていました。
「もうこのスピードなら心配することはないですよ。さぁ、約束です」
石塚さんはわたくしの髪を撫でながら・・・またあの羞恥に満ちた淫らな時間が始まることを告げるのです。
「自分ではできませんか?」
そう言われても・・・コートの下のはしたない姿を思えば、わたくし自身の手で脱ぎ去ることなんてできません。
せっかく清めて来た太ももの狭間も・・さきほどまでのパーキングエリアでの辱めで・・・また濡れてしまっていることが解っていたからです。
「ぃゃ・・・」 
わたくしは首を横に振りました。
「しかたないですね」 
肩に手を回して引き寄せると、山崎さんの手が胸元から一つずつ留め金を外すのです。
「おねがいです・・・もう・・・」 
結城さんの存在がわたくしの抗いの声さえも抑えさせてしうのです。どんなに抗おうともこの方達の欲望がそこにある限り、それはセクシュアルな薫りをどうしても含んでしまうからです。
ほんの少しでも結城さんに聞かせずに、知らせずに済ませられるものならと・・・思ったのです。
「選んだのは祥子さんなんですよ。わかってますね」 
それはわたくしの抗う手を止めるに十分な一言でした。
「さぁ脱ぎましょう」
「ゃあっ・・・」  
石塚さんの手がコートの衿を持ち・・・わたくしからシャドーフォックスのコートを剥ぎ取るのです。
覚悟をしていたのに、サテンが肌を滑る感触に羞恥の喘ぎが漏れてしまいました。
 
「こんなにして。疼いてしかたなかったのでしょう」 
くっきりと立ち上がっている鴇色の右の乳首を山崎さんが咥えたのです。
「はぁ・・ぁん・・だめ・・」 
わたくしをシートの背に押し付けて左の先端を石塚さんがねぶるのです。
「ん・・んぁ・・ゆるし・・て」 
露出じみた羞恥の時間、ずっとコートの裏地に擦られつづけていた乳房の先端は快感を求めはしたなく立ち上がっていたのです。
お二人の舌の愛撫は甘やかな淫楽を・・・身体の芯へと送りつづけるのです。
それももともと・・・敏感で・・男性の愛撫には弱いのです。それを左右同時に唇と舌でねぶられるなんて。
「ぁぁ・・・ん・・ぁ・・だ・め・・」 
吸い上げ・・舌先で捏ねられ・・甘噛みされて・・・男性の手で白い乳房を・・左右別々に揉み込まれるのです。
「もぅ・・・ぁぁぁ・・ゃあ・・」 
唇を噛み締めても喘ぎを止める事が出来ないほどに、お二人の愛撫は甘く淫媚にわたくしの身体を辱めてゆきました。
「いっしょ・・に・・ぁ・だ・め・・・ぁぁあ」 
わたくしの両手はお二人の手に絡めとられ、口元を覆って喘ぎを抑えることさえ許してはいただけません。
「しな・・い・で・・・ぇ・・はぁぁ・・・」 
それぞれが別々に責めてらっしゃるはずなのに、お二人は同じようなタイミングで・・・わたくしの乳房への責めを・・・エスカレートさせてゆくのです。
「だ・・め・・っ・・・こんな・・の・・だ・め・・」 
淫楽の波は次第に大きく・・理性を白く飲み込んで・・短い間隔でわたくしを絶頂へと追い上げるのです。
「ぃぃい・・はぁ・・・いぃのぉぉ・・」 
唇でまるでフェラチオのように、高くそそり立つ左乳首の側面を石塚さんがしごきあげ・・・山崎さんが右の乳輪まできつく吸い上げたかと思うと、かりっと甘噛みを繰り返すのです。
キスマークさえ付けようとはなさらないのに・・・わたくしのお胸は神経をむき出しにした様に・・・快感にまみれていたのです。
もう、こみ上げる絶頂感を堪えることなんてできませんでした。
「あぁぁ・・・ん・・・いっ・・・くぅぅ」
初めての露出行為に溜め込まれていた淫らな疼きを、同時に乳首をねぶるお二人に煽られて・・・お胸の責めだけでわたくしは軽く達してしまったのです。

「感じてたんですね。あんな姿でパーキングエリアを歩くだけで」
ぐったりするわたくしを支えながら、山崎さんはゆっくりとリクライニングシートを倒してゆきました。
「こんなに大きいのに敏感で素敵だよ」
「はぁぅっ・・」 
わたくしの頬に一つキスをすると、指の間からGカップの白肌を零れ落とさんばかりに握りしめてから・・・石塚さんはシートを降りられたのです。
「祥子さんのはしたない声でこんなになってしまったんです」
フラットになったシートの端に深く腰掛けて・・・山崎さんは昂りはじめた塊をブラックデニムから引き出したのです。
「ふふ もうきつくてね。祥子さんの唇で慰めてください」 
わたくしの肩に手をやると・・・わたくしの上半身を彼の膝に引き寄せました。
狭いリアシートに上半身だけをうつぶせに横たえるようにして、わたくしは山崎さんの塊を口に含みました。
くちゅ・・ぺちょ・・・ 舌先で塊の敏感な先端をくまなく舐め上げるのです。
ちゅ・・くちゅ・・ちゅぶ・・ 移動する車の中で口に含むのは歯先を当ててしまいそうで・・・わたくしは咥えるのではなく舌と唇で山崎さんの塊を愛撫していったのです。
お3方の中で一番大きく逞しかった山崎さんの塊は・・口腔の中で舌の動きにつれて、あの初めての夜の記憶と同じ質量を取り戻しはじめたのです。
昨晩、ホテルのメインダイニングでわたくしに劣情を迸らせなかったのは・・・山崎さんだけだったのです。
シェフに遠慮をし・・・わたくしをいたわる様に優しく、口戯だけでの愛撫で逝かせてくださいました。
欲望を交えながらも、その手のすべらかな感じと同様にやさしい山崎さんにお応えしたくて、出来る限りの快感を差し上げたかったのです。
「あぁ、あの時と同じだ。祥子さんのフェラチオはほんとうにいい」 
山崎さんも同じ夜のことを思い出していてくださったのです。
彼の左手は先ほどまで彼にねぶられていた乳首をなぶり、右手は彼の腰の上を小刻みに舞うわたくしの頭をやさしくなでておりました。

初雪 33

「祥子さん、もう少し・・・こちらへ」 
石塚さんは、フェラチオに夢中になっていたわたくしのしっかりと閉じられた太ももを両手で愛でておりました。
上半身を捩るようにして伏せた黒のパンティストッキングだけの下半身を、うつぶせにしようと腰の向きを変えようとなさるのです。
石塚さんの声に合わせたかのように、フルフラットにされた背もたれの方へ山崎さんはまた少しずり上がりました。
わたくしの唇は山崎さんの昂った塊を追い、身体は自然にシートの端に腰が来る様に、うつぶせにされてしまったのです。
「あん・・・だめ・・・」 
しっかりと合わせていたわたくしの膝は、シートの下へ引き下ろされて、石塚さんの膝を跨ぐ様に大きく開かれてしまったのです。
「美味しそうなヒップだ。露出を経験して、ますます艶やかになったみたいですよ、祥子さん」 
石塚さんの両手はわたくしの膝をがっしりと掴み・・・彼の熱い息と、それよりも熱い視線がわたくしの蜜にまみれた狭間を彷徨うのです。
「胸で逝くだけでこんなになってしまうんですか、祥子さん。それとも本当は露出が好きだったりするのかな?」
「ちがいますっ・・・」 
指を山崎さんの塊に這わせたまま・・・思わず反論の声を上げてしまいました。
「祥子さん、口がお留守ですよ。この先は山道ですから口は危険なのでね。今のうちに楽しませてください。さぁ」 
わたくしの頬を撫でていた指が・・・わたくしの頭を山崎さんの脚の間に引き寄せるのです。
ん・・ぅくっ・・・くちゅ・・・ 前歯を唇で覆うようにして・・わたくしは塊を再び口腔に含んだのです。
 
高速道路を制限速度よりも少し押えたスピードで走る車は、それでもそろそろ碓井軽井沢にさしかかっているはずでした。
「真っ白な愛液をこんなに溢れさせてますよ、黒のストッキングに。あぁこんなに濡れているのがはっきりわかる」 
石塚さんの指が・・・パンティストッキングの縫い目を、花びらの狭間にくぃくぃっと食い込ませるのです。
「・・ゃ・・ぇ・・くぷっ・・」 
やめてくださいと声を上げることすら・・・山崎さんは許してはくださいません。彼の大きな塊を口枷のように喉奥まで押し入れて、わたくしの声を封じるのです。
「ガーターストッキングの祥子さんも魅力的ですが、こんなに淫媚な印をはっきり眼にすることはできませんからね。黒のパンストも捨てたものじゃないな」 
ずずっずっ・・とストッキングの薄い繊維越しに・・・わたくしの花びらと淫らな真珠をすすり上げるのです。
「・・ぁぁ・・っぅく・・ぁ・・」 
どんなに喉奥まで咥え込まされていても・・・淫らな喘ぎは唇の端から漏れ出てしまいました。
 

車に戻ってからお二人が乳房へ繰り返した口戯で達したことだけが、はしたない愛液の原因ではないことくらい・・・わたくしが一番わかっておりました。
あのパーキングエリアの化粧室でどれほど清めても、無駄でした。
そのまま毛皮のコート一枚でエリア内を歩かされている事実だけで、身体は羞恥に反応し潤いはじめていたのです。その上お二人にサービスエリアの植栽の前で露出行為を強請る言葉を囁かれ続け、そして・・・ほんの一瞬ですが・・・わたくしは肌をさす外気にパンティストッキングだけの素肌を晒されてしまったのです。 
車に戻る前にどれほど・・・もう一度化粧室へ行かせてください・・・と言いたかったことか。
 
わたくしは、露出という行為への嗜好などほとんどないものと思っておりました。
そもそも・・・自らの身体をセクシャルな意味で晒すことは、犯すべかざるタブーだという意識をずっと持ち続けていたからです。<男性の目の前で身支度をしない>ほどに・・・わたくしにとって身体を晒す行為は、恥ずかしいことだったのです。
なのに・・・この数ヶ月の間に、わたくしは図らずも2度このような行為をさせられていました。
一度は蝉時雨の庭のライブからの帰りの深夜の地下鉄の中で、もう一度は年若いセフレにせがまれて・・・深夜の住宅街で。
どちらも人目の少ない・・・夜の闇の中でのことでした。
そしてその行為は信じられないほどに、破廉恥な時間をわたくしに与えたのです。
もう2度としてはいけない。そう心に決めておりました。
これ以上経験を重ねたら。わたくしにとって犯すべからざる禁忌を・・・淫らな悦びの為に・・・求めてしまう身体になってしまいそうだったからです。
 
その扉をわたくしはこのお二人に開けられてしまったのです。
どんなに理性で否定をしても・・・わたくしの身体はあの忌むべき時間を淫楽に満ちたひと時として受け入れてしまったのですから。

初雪 34

「まもなく碓井軽井沢です。カーテンを開けていただけませんか?」 
結城さんの静かな声がいたしました。
料金所で、走行中にカーテンを閉め切っているところを見られる訳にはいかなかったからです。
「あぁ、わかった」 
山崎さんは結城さんに答えると、わたくしの頭を両手で引き上げ、そのまま元の座席の位置まで戻られたのです。
リクライニングシートの背を戻す為にわたくしも一旦、元の座席の位置に戻らされました。
「いいですよね?」 
わたくしの愛液で濡れた唇を拭いながらシートに腰を下ろした石塚さんに、山崎さんは何事か・・・同意を求めたのです。
「しかたないな」 
石塚さんにはすぐお判りになったようです。唇を軽く上げて、にやりと笑うのです。

「祥子さん、ここへいらしてください」 
わたくしは座席から、山崎さんの脚の間の床へ下ろされました。
「料金所ではカーテンを開けなくてはいけません。そんな姿を見られたくなかったら、ここで大人しく僕のものをフェラチオしていてください。いいですね」 
料金所の男性の職員に窓越しに見られてしまいかねないのに・・・ここで?
「動いちゃだめですよ。祥子さん」 
石塚さんはリアシートのリクライニングを戻すと、バゲッジスペースからシャドウフォックスのコートを寄越したのです。
「わかってますね。いいコにしていなければこのコートを取り上げます。料金所のおじさんに祥子さんのはしたない身体を見てもらいましょう」 
「やめて・・・おねがい」 
せめてコートを着てシートに座って・・・でもだめ・・髪も乱れて、そしてストッキングも・・もう・・・それにきっと・・はしたない顔をしてるわ。
「それとも、そのストッキングでシートに座ってベージュの革に祥子さんの淫らな印を残してくれのかな? 僕がいつもこの車であなたのことを思い出せるように」
石塚さんにはパーキングエリアで囁かれていたのです。わたくしの腰の下の革が愛液で濡れ、光っていたと・・・。
「いや・・・おっしゃらないで・・」 
ここで人目につかぬ様に・・・じっとしているしかないようです。
「少しの間です。我慢していてください」 
山崎さんの声と同時に、厚みのあるコートがわたくしの頭から山崎さんの腰までをすっぽりと覆い・・・カーテンの開けられる音がいたしました。
 
いくつもの小さなコーナーを曲がって・・・車は減速し(そうだわ。ETC だから無人なのに・・・)またスピードを上げて・・・もう一度止まって・・・そして再び、カーテンが閉められる音がしたのです。
わたくしはその間、コートの下でキャンディーを舐める様に・・・山崎さんの昂りに舌を這わせ続けました。
山崎さんの手はコートの上から優しくわたくしの頭に置かれ、石塚さんの右手がコートの下に潜ってわたくしの乳房を揉みしだいたのです。
わたくしは全く見えない外の状況に怯え、お二人の手の動きにも・・・ほんの僅かの声も漏らさない様に堪えました。
石塚さんの指が敏感に立ち上がったはしたない先端を嬲る瞬間の、堪え切れないほどの快感の時だけは・・・自ら山崎さんの塊を喉奥深く口に含み・・・喘ぎを押し殺したのです。

「暑かったでしょう。苦しくはなかったですか?」 
山崎さんの手でコートが取り去られたとき、リアシートは先ほどと同じ空間に戻っていました。
ただ、窓の外は峠道の景色に変わり・・・車は絶えずコーナーを右に・左にクリアしつづけるような運転に変わっていました。
「いいコにしていましたね。さぁ、先ほどのようにこちらに上がってらっしゃい」 
フルフラットにされたシートの背もたれ側に山崎さんは移り、わたくしの手を引いて身体をシートの上に引き上げたのです。
雪道のせいでしょうか、ゆっくりとしたスピードに結城さんの運転は変わっていました。
それでも峠道にせいで左右に揺れる車内は、先ほどまでの安定感はなかったのです。
「さぁ、ここまでおいで。ゆっくりでいいからね」 
車の中でわたくしは、黒のパンティストッキングとロングブーツ姿のままで膝立ちのままシートの上に上がらせられてしまったのです。
靴を脱ぎあぐらをかいた山崎さんはわたくしの身体を引き寄せます。
彼の腰に腕を回し、彼の膝に上半身を乗せられたわたくしの頬には、昂ったままの山崎さんの塊が触れておりました。
 
「ふふ いい眺めですよ。さ、膝を開いてください。その方が安定するでしょう」 
シートの向こうから石塚さんの声が響きます。
「やっ・・・だめ・・ぇ・・」 
車の揺れのせいもあったのです。わたくしは無意識に上げていた腰を、とっさに落としかけたのです。
パシッ・・・ 狭い車内です。が、石塚さんのスパンキングが落ちかけた腰をしたたかに打ち据えたのです。
「腰を上げて僕に祥子さんの全てを見せるんです。さきほどパーキングエリアでお約束しましたよね。写真の代わりです」 
パシッ・・・ストッキング越しとはいえ・・・重ねられた一打ちは、わたくしの白いヒップを赤く・熱くしたのです。
「せっかく人目のない山道まで待ったのですよ。もう焦らすのはなしです。それともコートなしでその姿のまま、車が頻繁に通る山道で僕たちと写真を撮ってくれますか?」
なんて酷いことを・・言うの・・・
「ゆるして・・・だめ・・です・」
「祥子さんが選んだことです。言うことを聞いてください。それとも石塚さんが言うようなお仕置きが望みですか」 
静かな山崎さんの声が・・頭の上からわたくしに浴びせられます。
「いや・・ゆるして・・やまざきさん」 
声の静けさと反比例するように、彼の塊はわたくしの頬に淫らなひくつきと・・・透明なしたたりを示したのです。
お二人の本当の望みがなんなのかわかってしまった以上、わたくしは逆らうことができませんでした。
静かに・・・はしたなく濡れた腰を・・・再び石塚さんの目の前に高く上げたのです。

初雪 35

「そうです、そう膝をひらいて。そのほうが安定するでしょう。そう 綺麗ですよ」
高速道路上の車内で石塚さんが見ていたのとは全く違う・・・淫らな景色だったにちがいありません。
車のシートの上で、なお膝立ちになり、腰だけを高く掲げ・・・脚を肩幅ほどに開いているのです。
シートの下に居る石塚さんの丁度目の前に、最も秘めているべき場所を・・・それも重なるいたぶりに太ももまでを濡らすほどに溢れさせた蜜をまとわりつかせた花びらを・・・晒しているのです。
「まるで色づいた夜桜のようだね」 
「みないで・・おねがい」 
恥ずかしさに膝を閉じようとすれば・・・コーナーを上る車のGに、腰を倒しそうになってしまうのです。
「僕たちの許しがないままに勝手に脚を閉じたり・腰を落としたりしたら、今度こそお仕置きをしますよ。祥子さん」
頭上から山崎さんの声が、わたくしの羞恥心からの行動を非難するように降り掛かるのです。
「結城くんの運転はそれほど乱暴ではないはずです。この雪道ですしね、ですから余程のことがない限り車のせいにはさせません。わかりましたね、祥子さん」 
きっぱりと言い放つのです。それだけ結城さんの運転を信頼なさっているのでしょう。
・・・はい という返事の代わりに、わたくしは頬に触れる山崎さんの昂ったままの先端から滲み出す液体を舌で舐めとりました。
「ん・ん・・ いいコですね。祥子さん」
そのまま舌と唇をひくつく塊にまとわりつかせたのです。

「今日は山崎にばかり優しいんですね、祥子さんは」 
ピリッ・・・ 石塚さんの指がパンティストッキングを裂くのです。
「ひぃっ・・・だめ・・」
「ふふ、この景色が見たかったんです。ずっとね」 
ピリリッ・・・ 今度は右側が・・・でも左側と同じに濡れそぼったパンティストッキングは、大きく伝線しては行かないのです。
「祥子さんのは本当に綺麗です。こんなに熟した女性のものとは思えないくらい、こじんまりしていて」 
ストッキングの僅かな裂け目さえ石塚さんの加虐心をそそったのでしょう。
「・・ピンク色で、それがしっとり色づいて真珠色の滴までしたたらせて」 
じゅ・・るぅっ・・・ ほんの僅かな裂け目ごしに・・花びらを啜るのです。
「はぁうっ・・・」 
黒のストッキングの裂け目から吸い上げられる花びらの痛みと、石塚さんの唇と舌の快感が同時にわたくしを襲うのです。
 
そのまま見つめられ続けても、恥ずかしさにわたくしは喘ぎを漏らしてしまっていたことでしょう。
視姦よりも数段刺激の強い口戯に・・・両手を使えないわたくしは漏れる淫媚な声を山崎さんの塊を口にすることで抑えるしかなかったのです。
「昨夜は香りしか楽しめませんでしたからね。ふふ、祥子さんの蜜は美味しいですよ」 じゅる・・ぅぅ・・ そして今度は左側の裂け目に唇をあてるのです。
「ん・・ぁあ・・っ・・」 
繊細な糸で編み立てられたパンティストッキングの脚部の組織はほんの少しの引っかけにも伝線をつぅぅっ・・と走らせてしまいます。でも左右の脚部の縫い目は、人の指では切れないほどにしっかりと縫い合わされているのです。
その縫い目が・・・わたくしの花びらに縦に食い込み・・真珠の上をいやがおうにも擦り立てて・・・痛みと淫楽を送り込み続けるのです。
革のシートに擦り付けられる乳房の先にまでも届くほどに・・・

「やめ・・て・・・はぁ・・」 
まるで恋人同士のディープキスのように、石塚さんはストッキングの裂け目ごしに花びらをねぶるのです。
「いいんですか。僕が啜ってあげないと、すぐにシートに祥子さんの愛液が滴り落ちてきそうですよ」
そんなことは・・ないはずです。
でも、否定し切れないほどにわたくしの身体は疼き高ぶっておりました。
「おねがい・・いたい・の・・」
繊細で強靭なストッキングの繊維は、石塚さんに吸い込まれる柔らかな花びらに食い込み・・・快感と同時に痛みも与えていたのです。
「わかりました。もっとずたずたにして欲しいんですね」 
わたくしのひと言を待っていたかのように、石塚さんの指はストッキングをめちゃくちゃに引裂きはじめたのです。
 
「あぁ・・だ・めぇ・・・」 
太ももの内側に・・・どちらもロングブーツの中までも伝線が走ってゆく感触がいたしました。それも数本・・・。それ以外にも何本も・・・きっと黒のストッキングからは、わたくしの太ももの白い肌が透けて見えていることでしょう。
「まるでレイプされた後みたいですよ。こんな姿の祥子さん、絶対に見ることなんて出来ない。たまらない・・な」 
ランジェリーを付けてない・・・黒のパンティストッキングがめちゃくちゃに破られた姿。ストッキングから覗く秘所。
「やぁ・・・」 
カシャ・・カシャ・・・ 峠道でほんの少し速度を落として車が止まった瞬間に・・・携帯のカメラの音がいたしました。
「僕の宝物だ。こんな姿」 
ぬりゅっ・・・石塚さんの指が花びらに差し入れられたのです。
「はぁ・・ぁぁ・・んくぅ」 
今朝目覚めてから・・・花びらの奥に触れられたのははじめてだったのです。こんなに何度も溢れさせ・・もう幾度も快感に身を捩ったのに。
「あぁ・・やめ・て・・こえがぁ・・あぁぁ」 
ちゅく・・くちゃ・くちゅ・ 胎内を直接指でかき回されて、はじめてそこにどれほどの疼きを溜め込んでいたのかを身をもって知らされたのです。