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陽がふたたび昇るまで

歴史のある洋館の内装は丁寧な保存にも関わらず疲弊していた
建築当時の記録を残しそのころのまま復元する
僕にとってもなによりも難しくやりがいのある仕事が巡ってきた

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全ての部屋を調査し
使われていた壁紙や腰板の記録を残し再現をする
ほとんどの部屋の工事は薔薇のライトアップのイベントまでに
ようやく終えることが出来た
暗い二階の部屋から見下ろす庭園は
昼間の繁華街かと思うほどに人で溢れかえっている

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あの女性をここに呼び寄せたのはまだわずかに明るい時間
いま彼女は全ての内装を取り払われたこの2階の部屋の
アンティークな椅子に拘束されている
ランジェリーとハイヒールだけの姿で

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僕の耳元には4つの玩具の出す微かな振動音と
口枷の内側で抑え込んでも艶めく彼女の喘ぎが聞こえる
拘束されているだけきっと身の内に快楽を溜め込んでいるだろう
重量感のある椅子が彼女のおののきに合わせて
時折かたかたと鳴る

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あと少し このライトアップのイベントが終わるまで
僕も心の中のS性を閉じ込めておくから
外の人たちが居なくなるまで
そこで膨れ上がる悦楽にもだえておいで
この洋館で日が昇るまで
祥子の声が枯れてしまうまで
逝き果てさせてあげるから

いよいよ・・・初雪

電子書籍も第7巻の準備をはじめる時期になりました。
いよいよと申しましょうか・・・
とうとう<初雪>に手をつけなくてはなりません。

さすがにもともとアップしていた分だけでも長いのですが
わたくしのことなので、きっと加筆とか修正とかして
もっと長くなってしまうに違いありません。

そこで、無謀にも上下巻にしていただくように
出版者さんにお願いをしました。
(本当は上・中・下くらいに分けたいぐらい(泣)
上巻には、久しぶりに登場の高梨さんのお話
<第九合唱付き>も掲載されます。

気の遠くなりそうな校正作業が
暑くなり始めたこの時期にスタートします。
本当に気が遠くならないように
ご支援のほどお願い申し上げます♪

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照り返し

庭の白砂が眩しいほどに日差しの強い日になった
この土地に来ているはずのあの女性を
南にぽつんとある花の楽園に誘った

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久しく逢っていない
春には美貴と望月くんが嵯峨野に誘ったと言っていた
昨晩は石塚さんと祇園で一献傾けた
綺麗どころを前にして二人が言葉すくなだったのは
今日私が逢う女性のことを思ってのことだった

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昨年より1週間早く開いたあやめが見事だ
まるで彼女の訪れを待っていたかのように
せせらぎは季節になれば十二単を着た麗人が
曲水の宴を催すための雅な流れ

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案内のままに進んだ先には
一瞬八重桜かと見まごうほどのあでやかなつつじが出迎える
今日の彼女のランジェリーは何色だろう 
ナチュラルストッキングに包まれた柔らかな脚を見ながらふと思う
そして洋服屋なのに今日の彼女が着物姿でないことを
とてももったいないとも思ってしまう

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木立の中の路を進んでいるのに
時折差し込む強い日差しが彼女の肌を舐めるたび
白い肌が照り返すうるわしい輝きと
赤く陽に灼けてしまわないかと気が気でない

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だれも知らない白い肌と赤い日焼けの
コントラストを一人楽しみたいと思う欲望と
この白い肌に早く触れたいと思う欲望がせめぎあう

ほら、もうすぐそこだ
あでやかなつつじに囲まれた座敷まで
部屋に着いたら雪見障子などおろしてしまおう
なによりも艶やかな彼女の姿を一人楽しむために

右上のバナーの件

こちらのブログにアクセス解析を設置しておりました。
が、残念なことに全く知らないあるデリヘルのHPへの入り口に変わっていました。
皆様の訪問履歴やアクセス数を知ることができないのはとても残念なのですが、あまりに不愉快でしたので原因が解明されるまでアクセス解析を削除することにいたしました。
このような手法を断りもなしに取られる業者が存在することはとても腹立たしい限りです。

こちらにお越しいただいて、不愉快な思いをされた方がいらしたら誠に申し訳ありません。
お詫びと経過報告です。
宜しくお願いいたします。

第6巻の配信はいつもより少し遅れるようです

第5巻ムーンナイト・アフェアの配信がはじまったばかりですが
第6巻のお知らせです(笑)

今月はGWがあったこともあり
通常ですと来月の中程からの第6巻の配信が
半月ほど遅れるそうです
わたくしの原稿が遅かったせいもあるかも・・・ですが

第6巻は以前少しこちらにも書かせていただきましたが
「蝉時雨の庭」の外伝です

わたくしと長谷川さんが出逢ったホテルの支配人さんのお話と
お茶室でのわたくしと長谷川さんを
見てしまった国会議員さんのお話(これは書き下ろしですが)
の2編を収録させていただいております

「蝉時雨の庭」と「ムーンナイト・アフェア」と「外伝」で
この一連のシリーズが完成する形になります

長谷川さんの口からわたくしの内面を語られる下りもあり
(書き下ろしの方にですが)
ぜひご覧いただければと思っております♪

来月末の配信を楽しみにお待ちいただければと思います
宜しくお願いします

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     大原三千院の名残の八重山吹です

朝早くに

陽差しだけはもう夏を思わせる朝
山間にある花の寺にあの女性を誘った
どれほど早い待ち合わせでも彼女の表情が曇っていたことはない
しなやかな黒髪に少しシャンプーの香りが強く感じられるくらいだ

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紫陽花の時とは趣きが違うのね
山の影が花に落ちるほどに早い時間なのに
微笑む彼女の濡れた唇を見ただけで
私のワークパンツの中は昂りはじめてしまう

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本堂は花叢を越えた遥か彼方
目線までの高さで整えられた色とりどりの茂みの向こうに
彼女を連れて行ってそのまま犯したくなる
この山の神への捧げものだといえば
許してもらえるに違いない
これほどに艶やかで真っ白な女体なら

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詣でた本堂にはこう書かれてあった
<煩悩は捨てなさい>
私は緋毛氈の上で
ひやしあめを美味しそうに口にする彼女を見て思う
<生き観音を信仰して何が悪い>と

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モデルの作られたような美を見続けた後
彼女に会うとしみじみとそう感じる
しっとりと心と身体を癒し男を天国へ誘う
なにひとつ作り物などないこの女性しか私を救えないと

忙しさに追われて

春から初夏へと季節は駆け足でやってきます
わたくしも、いつも素敵な写真をご用意してくださるM.OOKIさんも
なぜか日々忙しくこちらのアップもままならない状態です 申し訳ありません

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M.OOKIさんはGWは神奈川と京都で撮影をされていました
今日頂戴したお写真は、先日の日曜日の新宿御苑だそうです
わたくしも未だ足を踏み入れていない温室に青空がキレイに映えて別世界への入り口のようです
例年よりも1週間早く春薔薇も満開になっていたそうです

天候にも恵まれて見事なお写真を撮っていらしているようですが
まだわたくしに頂ける状態にまで整理できないようで・・・もう少しお待ちください

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わたくしは、第6巻の原稿をやっと昨日アップしました
今回は本気の書き下ろしですがいつもとは趣きが違うので皆様のお気に召しますかどうか
これから校正をお返ししたり、キャッチコピーを考えたり
毎日がんばってもあっと言う間に時間が過ぎてゆく感じです

こんな近況報告で申し訳ありません

ひととき、見事な五月の青空をご堪能ください♪

<ムーンナイト・アフェア>今週中ごろから配信します♪

この間までの肌寒さが嘘の様に、一気に夏日が到来してきました。
皆様体調はいかがでしょうか?
本来でしたら最も過ごしやすいこの季節に、淑やかな彩の中ではじめてのSMプレイを描いた<ムーンナイト・アフェア>の配信が開始されます。
多分・・・15日前後になるでしょうか。
先日、アップさせていただいたようにこちらも随分加筆修正しています♪
わたくしが、SとMの世界に堕ちてゆく様をどうぞご覧ください。

 
真夏のジャズライブの夜。祥子を淫らに犯しながら交わした約束を、黒衣の男性は忘れてはいなかった。三ヶ月後のジャズライブの会場で祥子に突きつけられたのは、高価なランジェリーなセットと、長谷川からのアブノーマルへの招待状だった。
わずかに月の欠け始めた夜、待ち合わせた祥子を襲ったのは想像を超えた命令と駆け引きと従順さを試され続けるSMの世界。
移動の車中からの羞恥に満ちた快楽責めはただのはじまりに過ぎなかった。
「祥子、俺は快楽系のSだ。決して君に苦痛を与えたいわけじゃない。素直に命令に従えば、今まで味わったことのない快楽を与えてあげよう」
肌の上を走る縄が淫楽に軋む音。空を切る革の鞭。絶え間ないモーター音が産む無機質な悦楽。すすり泣くような哀願と、一音一音とトーンを上げてゆく喘ぎ声。
「祥子、意識をローターに向けなさい。痛みを快感に溶かすのだ。祥子なら出来るね」
催眠術のような長谷川の言葉に、祥子は自覚していなかったM性を花開かされてゆく。
S性を追求しなければ満たされない男と秘めたM性に怯える女が過ごした、ただ一夜のラブ・アフェア。シリーズ初の本格SMに意欲的に取り組んだ第5巻。
(このキャッチコピーは過激すぎるので配信データには使えないかも・・・と(笑)なので、場合によってはこのブログ限定のキャッチコピーです)

     第5巻表紙_s

唐紅からスタートしたフォトストーリーを今回も書き下ろしています。
お楽しみに♪

ケータイ恋愛小説pink
ケータイノベルズ
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どこでも読書
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閉じ込めて

はじめてあの女性をかいま見た時、欲しい と思った
理由もなにもない
身体の芯が瞬間的に昂ったからだ

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出来れば閉じ込めて私だけのものにしたい
誰にも見せず、私だけがあの女性をおもうがままにするのだ
もうあの黒衣の男にさえ触れさせない

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口紅を塗らずともいつも紅く濡れたような唇に
昂った私のものを差し出せば
当たり前のようにその唇に舌に迎え入れてくれるだろう
どれほど濃厚な精を放っても喉の奥深く飲み込んでくれるだろう

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あの女性をかいま見た日から妄想が消えない
どうすれば彼女を私のものに出来るのだろうか

出版社さんに怒られてしまうかも・・・

第5巻のフォトストーリーのお写真の中から2枚を
ブログをご覧いただいている皆様だけに
そっと・・・お披露目しちゃいます。

なんだか妄想をかき立てられませんか?
ショートショートとしてお届しているストーリー。
電子書籍では、こんなに素敵なお写真で綴らせていただいています。

編集さん ごめんなさい。


残念ながら・・・お写真は期間限定になってしまいました。
他にも素敵なお写真が第5巻には掲載されています。
ぜひ、お手元でお楽しみください♪


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代わりにはといっては何なのですがGWの京都乙訓寺の牡丹です。
艶やかに咲き誇っていました。

第5巻<ムーンナイト・アフェア> 5月配信決定です♪

GW皆様はいかがお過ごしですか?
こちらのブログからの電子書籍もいよいよ第5巻になりました。
5月の中頃から、皆様のご愛用の書店より配信が開始されます。

ちょっと表紙がミステリアスな感じだと思いませんか?
お話を読んだカメラマンの方が、だったらこれでどう?とご用意くださったのがこの表紙でした。

蝉時雨の庭で登場した長谷川さんとの、はじめての本気のSMの一夜です。
「祥子はMだね」とおっしゃる長谷川さんに、わたくし自身が本当にMなのか?
「痛みを快楽に溶かすんだ」と言われて、そんなことが出来るのか?
と半信半疑ながらも次第に長谷川さんとの一夜に染まってゆく心の動きを、今回は随分と加筆修正させていただきました。

単なる責めのオンパレード的なSMの羅列ではないお話を目指してみました。(どこまで出来ているか??は読んでのお楽しみということで)
ということで、今回も大幅加筆修正でバージョンアップした<ムーンナイト・アフェア>をお楽しみいただければと思います。

     第5巻表紙_s

そうそう♪
今回もフォトストーリーを書き下ろしてます。
お写真がトリッキーなんですが・・・すごかったです。